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頑張ってたのは認めるけど…「鋼の錬金術師」(2017)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、荒川弘の大ヒット同名マンガの実写映画化作品鋼の錬金術師ですよー!

正直、マンガ原作の実写化としては「進撃の巨人」並の難易度を誇る本作。
なので期待せずに観たわけですが、期待を上回る部分と予想通りの部分が入り混じって、最終的な感想としては「うん。頑張ってた」に落ち着きましたねーw

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概要

荒川弘の大ヒットコミックを、『暗殺教室』シリーズなどの山田涼介主演、『ピンポン』などの曽利文彦監督で実写映画化。亡き母をよみがえらせようと“人体錬成”という錬金術におけるタブーを犯したことから体の一部を失い、やがて錬金術師となった主人公が弟と一緒に失ったものを取り戻す旅を繰り広げる。共演は、『アオハライド』などの本田翼や、ディーン・フジオカ松雪泰子ら。イタリアでの大掛かりなロケや、曽利監督によるビジュアルに期待。(シネマトゥディより引用)

感想

今や、日本の映画とドラマの多くがマンガ原作で、成功してたりしてなかったりするわけですが、そんな中でもハガレンは設定からして日本人キャストでの実写化が限りなく困難なのは言うまでもありません。

だって、ハガレンの登場人物ってみんな西洋人ですしね。

さらに今もファンの多い人気マンガとなれば、これはもうどうしたって進撃の巨人」の惨劇を思い出さずにはいられないわけです。

なので、こっちもそのつもりで、最初からハードル下げまくりで観始めたわけですが……(´ε`;)ウ・ウーン…。

いや、頑張ってるとは思ったし、確かに予想を上回るシーンもあったんです。ただ、これはもうハガレンだからどうこうじゃなくて、近年の邦画全体的に言える病理がここでも出てるなーってのが、正直な感想でしたねー。

映像について

本作の映像自体は、個人的には予想を大きく上回ってると思いました。
作品の性質上、CGを多様せざるを得ない本作ですが、映像的にCGをショボく感じるシーンはほとんどなかったです。

本作のアルフォンスはフルCGなんだそうですが全然違和感なかったし、むしろ着ぐるみ的に中に人が入った鎧が動いてるのでは? と思った程。

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錬金術でのバトルシーンやアクションシーンの背景にも当然CGが使われているんですが、ハリウッドと比べても遜色ないんじゃないかと思わせるシーンも多々ありました。

また、イタリアでロケをしているらしく、背景や町並みのロケーションや実際の蒸気機関車など、「おー、ハガレンっぽい!」と思わせるシーンも多くて良かったですねー。

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今はもうCG技術自体は、ハリウッドも他の国もそんなに差はなくて、あとはもう監督のCGの使い方なのかなって思いました。

キャストについて

そんな本作で、主役のエドを演じるのはHey! Say! JUMP山田 涼介
アルの声は水石亜飛夢ウィンリー本田翼がそれぞれ演じています。

他に、

ロイ・マスタング - ディーン・フジオカ
リザ・ホークアイ - 蓮佛美沙子
エンヴィー - 本郷奏多
ドクター・マルコー - 國村隼
コーネロ教主 - 石丸謙二郎
グレイシア・ヒューズ - 原田夏希
トリシャ・エルリック - 平田薫
グラトニー - 内山信二
マリア・ロス少尉 - 夏菜
ショウ・タッカー - 大泉洋
ニーナ・タッカー - 横山芽生
マース・ヒューズ中佐 - 佐藤隆太
ハクロ将軍 - 小日向文世
ラスト - 松雪泰子

といったメンツ。

キャスト的に言うと、
キメラの錬金術師ショウ・タッカー を演じた大泉洋
ホムンクルスのラストを演じた松雪泰子とグラトニーの内山信二
マース・ヒューズ中佐 役の 佐藤隆太は役に合ってたように思いました。

松雪さんはガッチリ役作りをしてラストを妖艶に演じていたし、グラトニー役の内山君はビジュアルが完全にグラトニーでした

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ヒューズ役の佐藤隆太は、そもそもビジュアルが似てるのもあるけど、彼自身の持つ陽性な空気感が役に合ってたのかも。(その分、切れ者感はあまりなかったですが)

ショー・タッカー役の大泉くんは、見た目は原作と全然違うけど本作の中で一番大事な役どころをしっかり熱演。荒唐無稽なストーリーをしっかり締めていたように思います。

逆に、エド・ウィンディー・マスタングの3人は、芝居をマンガに寄せすぎていたというか。監督の指示なのかもですが、実写映画としては過剰すぎると思いましたねー。

脚本・演出について

本作では特に、演出や脚本が気になりました。
とにかく無駄なシーンが多いし、キャラクターが思ってることを全部言う、今起こってることは全部セリフで説明しちゃうっていう、邦画にありがちな病理がここでもしっかり現れてましたよ。

あと、クライマックスは主人公がひたすら叫ぶ「例のアレ」も健在。

…もうホントに萎える。

マンガやアニメの場合は、キャラクター自体がデフォルメされてるし声だけの演技だから、それに合わせて感情表現も大きくしないと釣り合わないんですよ。
でも、実在の人間がキャラを演じる時は、当然リアルの生々しさが出るので、それに見合ったスケールの演技をしないと、物語の嘘が目立ってしまうんですよね。

「進撃~」にしろ本作にしろ、設定やストーリーがそもそも荒唐無稽(しかも外国人を日本人が演じている)なわけで、その分、芝居や演出にリアリティーがないと何もかも全部が嘘っぱちに見えちゃう。

それは本作だけじゃなくて、近年の(若手俳優が主演する)邦画全体に言える問題で、そういうのは本当にやめた方がいいと思いますねー。

確かに叫びながら殴り合ってれば、手軽に「盛り上がってる感」は出るけど、それはもう、演出じゃなくてただの怠慢だと思います。

それと全体的に衣装がコスプレっぽいのも気になりました。

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マンガやアニメならカッコイイ衣装も、実際の人間(しかも日本人)が着るとおかしいデザインってあるじゃないですか。ハガレンはまさにそれで、特に軍の制服はコスプレ感が増して画面に馴染んでいない感じがしましたねー。
せめてもう少し素材やデザインを少しを変えたり、使い込んでる感じがあれば良かったかも。

とはいえ、さすが「ピンポン」の曽利 文彦だけあって映像のルックはかなり見応えがあったし、個人的には楽しく観ることができたんですけどね。

興味のある方は是非!

 

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