ぷらすです。
昨日、遅ればせながら劇場で『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』を観てきました!!
日本だけ1か月遅れの公開ということもあって、このひと月は間違ってもネタバレを踏まないよう、SNSでも「スパイダーマン」の「スパ…」まで見たら読まないように飛ばしながら、何とか昨日、無事に映画館に辿り着きましたよ!
そんな感じで、待ちに待って待ち続けて、やっと観ることが出来た本作。
控えめに言って、100点満点で5億点の大傑作でしたよ!ただ、一点を除いては…ですが。(←もうこれだけで、同志には伝わるハズ!)
という訳で今回は、前半はネタバレの無いように周辺の話を中心に、後半はネタバレありで存分に語っていきたいと思うので、観る予定はあるけどまだ観ていない人や、ネタバレ絶対いやマンの人は、先に映画を観てから、ネタバレ部分の感想を読んで下さいね。
画像出展元URL:http://eiga.com
概要
トム・ホランドが主人公ピーター・パーカーにふんする『スバイダーマン』シリーズの第3弾となるヒーローアクション。スパイダーマンであることが世界中に知れわたってしまい、平穏な生活を送ることができなくなったピーターが、自らの宿命と向き合う。共演はゼンデイヤやベネディクト・カンバーバッチなどのほか、Dr.オクタビアス役のアルフレッド・モリナをはじめとする過去のシリーズに登場したヴィラン役の俳優たちが再び出演。監督を前2作に引き続きジョン・ワッツが務める。(シネマトゥデイより引用)
感想
過去作を観ないと楽しめない?
と、その前に、この問題をやっつけちゃわないと、落ち着かないので先に言いたいんですけど、本作のストーリーは2002年公開のサム・ライミ版「スパイダーマン」三部作、マーク・ウェブ版「アメージング・スパイダーマン」2部作と深く関わっています。
なので多くの人が、「過去作(サムライミ版&アメスパ)を観ないと楽しめない」と言ってるんですね。
それ、本当にそうなのか。
僕はそんな事ないって思ってて。
個人的には、少しでも気になる人は、まず本作から観に行っても十分に楽しめると思います。
いや、もちろん過去作を観てるからこそ深く楽しめるし感動も出来る部分は少なくないと思いますが、だからと言って観てないとまったく楽しめないってことは多分なくて。
仮に過去作を全く見てなくて、本作から観た人でもストーリーは分かるし楽しめるようにはなっているので、過去作観てないしどうしようかと悩んでる人は、まず劇場に本作を見に行ってほしいです。
ただ、「これ多分、昔の作品見てる人しか分からないヤツ」ってシーンがいくつか出てくると思いますが、本作を面白いと思って、分からないシーンも楽しみたいという人は、サブスクでもレンタルでもいいので、遡って過去作を観るという観方もアリだと思うんですよね。
もちろん、僕らファンはサムライミ版から見てもらって、本作で自分と同じ感動を分かち合いたいと思ってますけど、でも、過去作を観てないから本作も見ないってなるくらいなら、まずは最新作だけでも見てよ!と。
まぁ、これはスパイダーマンに限らず、「スターウォーズ」でも「007」でも、長く続いてる全てのシリーズもので言えることなんですけどね。
スパイディーと僕
というわけで、いきなりオッサンの思い出話で大変申し訳ないし、興味がない人は飛ばしてくれて構わないんですが、僕とスパイディーの歴史についてちょっと触れたいと思います。
僕らの年代で言うと、最初に出会ったスパイダーマンと言えば東映版の通称「スパイダーマッ!」で、マーベルと東映が提携。アメコミ…というかマーベルコミックを日本で普及させるべくスーパー戦隊もののフォーマットで作り出した純国産のスパイダーマンでしょう。
ただ、多分ですが個人的にはその前からスパイダーマンの事は知っていて、それが1967年放送の洋アニ版の再放送を観たのか、それともオモチャやコミックで知ったのか。
とにかく小さすぎて記憶がないんですけど、数多いるアメコミヒーローの中でも、特に思い入れがあるヒーローは?と聞かれれば、迷いなくスパイダーマンと答えるくらい、スパイダーマンは僕にとっては特別なヒーローなんですね。
サム・ライミ版からアメスパ、アニメ、MCU三部作まで
で、2002年
あの、「死霊のはらわた」のサム・ライミ監督で、スパイダーマンが映画になるというので観に行ったらば、これがとんでもないど傑作でしてね。
正直僕は、「X-MEN」シリーズや「ブレイド」など、他のアメコミやアメコミ映画はDVDレンタルなどでほぼ後追い状態だったんですが、スパイダーマンだけはリアルタイム場に観に行ったんですよね。
この時期、CG技術が一気に進んだ事もあって、それまでは映像化不可能と思われていた(だからマーベルきっての人気キャラなのに実写化はされなかった)トビー・マグワイア版のスパイダーマンがウェブスイングでビルの谷間を飛び回り、ノーマン・オズボーン(ウィレム・デフォー)ことグリーン・ゴブリンと空中戦を繰り広げる様子はほんと夢の様で、一発で夢中になってしまったのです。
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で、個人的にサム・ライミ版の最高傑作と言えば続く「スパイダーマン2」
この時のヴィランがドクター・オクトパス(アルフレッド・モリーナ)で、彼は父親のいないピーターにとってドクターは尊敬する師であり父親的存在でもあるのです。
こうした尊敬すべき師、父親的な存在が道を踏み外してヴィランとなりピーター(スパイディ)の前に立ちふさがるというフォーマットは、スパイダーマンという作品ではある種定型になっていて、トムホ版ピーター第1作「ホームカミング」でも、好きになったリズの父親エイドリアン・トゥームス(マイケル・キートン)がバルチャーの正体だったし、前作「ファー・フロム・ホーム」のミステリオ( ジェイク・ギレンホール)も、かなり要素は薄まっているけど、この系譜にいるヴィランなんですね。
つまり「父殺し」はスパイダーマンというヒーローに課せられたある種の呪いでもあるのです。
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そんな感じで、人気もうなぎ上りだったサム・ライミ監督版「スパイダーマン」でしたが、続く「スパイダーマン3」では原作コミックの人気キャラ・ヴェノムをメイン・ヴィランに推したいソニー側とヴァルチャーをヴィランに据えたい監督の間で確執があり、当初予定されていた「スパイダーマン4」の企画は立ち消えになってしまったんですね。
そして、新進気鋭のマーク・ウェブを監督に迎え、トビー・マグワイアからアンドリュー・ガーフィールドにピーターを交代してリブートされたのが「アメージング・スパイダーマン」通称”アメスパ“です。
比較的明るくて戦闘中も軽口をたたく、そして手首からではなくウェブシューターという自作の機械からクモの糸を発射するなど、80~90年代の原作コミックに近いピーター・パーカー像に変更することでサム・ライミ版との差別化を図ったんですが、まだトビー版ピーターの印象が強く残った状況でのリブートや、メインヴィランがリザードン(リス・エヴァンス)であること、設定の変更、「また、ベンおじさんの死ぬとこからスタートかよ!」というモヤモヤなどが相まって、このアメスパはまぁ、正直かなり評判が悪かったんですね。
しかしこれは、マーク・ウェブが悪いというわけではなく、ファンの多かったサム・ライミ版の余韻が残るあの時期に焦ってリブート版を送り出してしまったソニー側に問題があるのだと個人的には思っています。
しかし、続く第2作では、ピーターの両親の秘密が明かされ、ヴィランはハリー・オズボーン(デイン・デハーン)ことグリーン・ゴブリンと元はスパイダーマンの大ファンだったエレクトロ(ジェイミー・フォックス)を相手に戦うなど、サム・ライミ版とは完全に別展開になったこの作品は個人的にはメッチャ面白くて、ラストに衝撃の展開はあったものの続く第3作に向けて大いに期待の持てる作品だったのですが……。
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2015年にソニーとマーベル(ディズニー)がパートナーシップを結んだことで「アメージングス・パイダーマン3」の企画は白紙になり、何とも中途半端な状態でアメスパは幕を閉じることに。
ある意味、歴代スパイダーマンシリーズの中でも、最も不遇なシリーズになってしまったのです。
そして2016年。
MCUの「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」でトム・ホランド版ピーターパーカーがゲスト出演。ファンから熱狂的に迎えられます。
その後、「スパイダーマン:ホームカミング」でMCUに正式デビュー。
またベンおじさんの死からスタートかと思いきや、アイアンマンことトニー・スタークがまだ少年のトムホ版ピーター・パーカーのメンターとなるMCU独自の設定に。
2018年公開の「アベンジャーズ/インフィニティー・ウォー」ではサノスの指パッチンで5年間消失させられ、翌年公開の「アベンジャーズ/エンドゲーム」で復活するも、師であり父替わりでもあったトニー・スタークを失ってしまうのです。
ちなみに「:インフィニティー・ウォー」の2か月前、ソニーは独自に製作したアニメ版スパイダーマン「スパイダーマン:スパイダーバース」を公開。
ピーター・パーカーではなく、マイルス・モラレスという黒人少年がクモに噛まれてスパイダーマンになるという比較的最近の原作コミックを基にしたストーリーで、正直最初は「いまさらアニメ版のスパイダーマンかよ」ってナメてたんですが、いざ公開して観ればこれが大傑作。
MCUよりも一足早く物語にマルチバースを組み込み、別世界のスパイダーマンたちが集結するという内容にはビックリしたけどメッチャ面白くて、それもそのはず、「くもりときどきミートボール」(2009年)、「LEGOムービー」(2014年)、実写映画では「21ジャンプストリート」(2011年)と続編の「22ジャンプストリート」(2012年)など、数々の名作を世に送り出した監督フィル・ロード&クリス・ミラーですからね! 面白いのも納得ですよ。
そして翌年にはトムホ版スパイダーマンシリーズ第2作「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」が公開されます。
ここでのヴィランはジェイク・ギレンホール演じるミステリオで、原作の設定を活かしながらもMCU独自の悪役としてトムホ版ピーターを苦しめるんですね。
で、本作「:ノー・ウェイ・ホーム」は、前作「ファー・フロム・ホーム」の直後からスタートするのです。
というわけで、ここから先はネタバレありです。
映画を観ていない人は先に映画を観てから読んで下さいねー!!
あ、興味のある方は是非!!!
さて、前作では、散々ミステリオに苦しめられながらも、何とか倒したトムホ・ピーターでしたが、まるでイタチの最後っ屁のように、ミステリオはピーターに冤罪をきせた上、スパイダーマンの正体がピーターである事をバラしたからさぁ大変。
ミステリオ殺しの容疑については証拠不十分で釈放されたものの、常に衆目にさらされ、さらにはMJやネッドも巻き込み、大学側に入学も断られる始末。
いよいよ追い詰められたピーターはニューヨークに住むドクター・ストレンジを訪ね、自分がスパイダーマンだとみんなに忘れさせる魔法はないかと相談するんですね。
これに応えストレンジは忘却の魔法をかけようとするも、その横からピーターがゴチャゴチャ言うもんだから魔法を失敗。
それが原因で、別ユニバースから、ドクター・オクトパス、グリーンゴブリン、エレクトロ、リザード、サンドマン(トーマス・ヘイデン・チャーチ)が召喚されてしまうわけです。
まぁ、ここまでは予告編でも写ってましたからね。
驚きはしなかったものの、あの、グリーンゴブリンやドックオック、エレクトロらが、しかも、オリジナルキャストで登場ですよ!
そりゃぁもう、トビー版スパイダーマンからのファンなら大興奮するでしょ!!
で、ストーリーは別バースから来たヴィランの皆さんを捕まえて、元のバースに送り返さなくては――っていうアニメ版「:スパイダーバース」の逆バージョンに。
しかし、彼らは全員、トビー版&アンドリュー版スパイダーマンとの対決で、死の直前に召喚されているので、そのまま送り返すと戻ったとたんに死んでしまう。
ストレンジは「それが彼らの運命だ」とトムホ・ピーターを諭すんですが、トムホ・ピーターは「薬や機械など、外的要因から精神に異常をきたしてヴィランになったのだから、彼らを『治療』して戻せば死なずに済むはず」と考え、ストレンジをミラーワールドに閉じ込め、トニー・スタークの遺産を使ってヴィランたちを治療しようとするんですね。
あーもう、お前のそういうバカっぽいトコ大好きだよ!トムホ・ピーター!
で、この辺までは何と言うか、いわゆるMCU「ホーム三部作」の明るく楽しいノリで進むわけですけど、案の定この計画は上手く行かず、ドックの治療終わりでヴィラン達が大暴れ。
そして、グリーン・ゴブリンによって…メイおばさんの命が奪われてしまうんです。
……って、マジか…マジか…マジか…マジか―――!!!
えー、そりゃないよー!
だって、トムホ・ピーターはトニー・スタークっていう大きな代償を既に払ってるじゃん!
それなのにピーターからメイおばさんまで奪うって…………
お前らは鬼かー!!(。・д・)ノ)´Д`)ビシッ
もう途中からね
「え、嘘だろ?
嘘だよね?
嘘だって言ってよ!
ぎゃー--!!」
って感じでしたよ。
正直、トニーを失ったけどトムホ版で呪いから解放されたんだねって思ったのに…………えー…って感じでしたよ…。
と、追い打ちをかけるみたいにJ・ジョナ・ジェイムソンがテレビで「スパイダーマンに関わると全員不幸になる!」とか言いやがるしもー---!(怒)トムホ・ピーター泣いちゃったじゃー---ん!!
ってどん底まで落ちたところで、ネッドが開いたポータルから現れたのが、
お待たせしました!
アンドリュー・ガーフィールド版ピーター・パーカーですよー!
ふぉ――――――!!(゚∇゚)ノ
いやね、もうこれもネタバレっていうか、コアなファンの間では「本作にアンドリュー&トビーが登場するのではないか」という噂は何年も前から流れてて、なので、正直心の準備は出来てたんですけどね。
ただ、最初にトビー・マグワイアじゃなかったので「あー、今回はアンドリューだけなのかなー」って思った次の瞬間、もう一つのポータルが開いて…………
トビー・マグワイア版ピーターも
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
会社も時代も越えて、同じ画面に、トビー・マグワイア、アンドリュー・ガーフィールド、トムホ・ランド、3人のピーター・パーカーがいるんですよ!?
これぞまさに、リアル・マルチバースじゃないですか!
しかも、トビー&アンドリューは二人とも(当たり前だけど)いい感じに老けてる!!
もうね、3人が同じ画面にいるだけで泣いちゃうし、3人の会話は永遠に聞いてたい!
二人と違って体から糸が出るトビーがいじられてるトコとか最高過ぎるし、アンドリューがトビーの背中を伸ばしてあげるシーンとか超大好き!!(語彙力)
で、ですよ。
クライマックス、MJが自由の女神から落っこちるのをトムホ・ピーターが助けようとするけど、グリーン・ゴブリンに邪魔されて間に合わない!
あわやまた!?ってところで、アンドリュー・ピーターがMJを助けるわけですよ!
でMJに泣き顔で「大丈夫?」って聞くんですよ! アンドリューが!
こんなん、「アメスパ2」観た人なら全員号泣するに決まってるでしょうがー--!!
あの瞬間、アンドリュー・ピーターも「アメスパ」も、ファンも、全員救われた!
ありがとうジョン・ワッツ!!
そこから畳みかけるように、ラスボス、グリーン・ゴブリンことノーマン・オズボーンとトムホ・ピーターの対決!
ぶん殴ってぶん殴ってぶん殴っても憎まれ口をやめないゴブリンに向かって、ヤツが乗ってたグラインダーを振りかぶるトムホ・ピーター!
それを止めるのは当然、
トビー・ピーターなんですよ!
しかも、何も言わずに、ただ止める。
20002年の無印「スパイダーマン」観た人なら分かりますよね?
こんなん号泣してまうやろー-------!!
ジョン・ワッツ、アンドリューに続き、トビーも救ってくれたよ!
残念な終わり方になったサム・ライミ版も、不遇だったマーク・ウェブ版のアメスパも、これでやっと成仏できたよ!
余りにも泣き過ぎてマスクの中は鼻水でぐしょぐしょだけど、生きてるうちにこんな傑作が観れてほんと良かった!!
あと、冒頭でしれっとマット・マードック出てるじゃーん!!
しかも演じてるの ネトフリ版のチャーリー・コックスじゃーん!
そうかー、アメリカでは「ホークアイ」最終回よりこっちの公開が先だったのかー。
まぁ、でもそれはいいや。
まぁね。
それでもあのラストに「トムホ・ピーターあまりにも救いなさすぎじゃね?」って思う向きもありましょう。
分かる!その気持ちは痛いほど分かる!
「もう、誰かの墓の前で一人佇むのピーターなんて見たくねぇんだよー!」
分かる!その気持ちは嫌って程よく分かる!!
でもね今回時空を超えて二人のピーターが救われたわけですよ。
となれば、今後公開の「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」や「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース」ことSSUの「モービウス」を経て、もしかしたらもう何作か挟むかもだしMCUかSSUかは分からないけど、トムホ版・スパイダーマン4で、きっとピーターが救われる、スパイダーマンに掛かった呪いを解いてくれるって僕は信じてますよー-!
その日まで、本作のブルーレイを買って、何度も何度も見返して待ってるからなー!!
おわりー!!
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