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予想の斜め上をいく怪作!「ゲット・アウト」(2017)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、昨年公開された異色のホラー映画『ゲット・アウト』ですよー!
事前情報で「大体こんな感じの映画」というのは分かっていたものの、実際に観たら予想の斜め上をいく怪作でしたねー!

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画像出典元URL:http://eiga.com

概要

パラノーマル・アクティビティ』シリーズなどを手掛けてきたプロデューサー、ジェイソン・ブラムが製作に名を連ねたスリラー。恋人の実家を訪ねた黒人の青年が、そこで想像を絶する恐怖を体験する。メガホンを取るのはコメディアンのジョーダン・ピール。『Chatroom/チャットルーム』などのダニエル・カルーヤ、ドラマシリーズ「GIRLS/ガールズ」などのアリソン・ウィリアムズらが出演する。(シネマトゥデイより引用)

感想

さて。

とは言ったものの、この映画「シックスセンス」的というか、うっかり内容を書くとネタバレに繋がっちゃう系映画なので、非常に感想の書きにくいんですよねーww

なので、出来るだけネタバレにならないようにしますけど、もし、これから本作を観る予定の人は、出来るだけ前情報は入れずに観るほうが楽しめるのは間違いないので、先に映画を観てから、この感想を読んでくださいねー!

 

ストーリー

ニューヨークで活躍する黒人フォトグラファーのクリス・ワシントン (ダニエル・カルーヤ)は、週末に白人の恋人ローズ・アーミテージ (アリソン・ウィリアムズ)の実家に挨拶に行くことに。

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画像出典元URL:http://eiga.com / 彼女の実家に行くだけでも気が重いのに…

人種の違いを嫌がられるのではと、不安がるクリスに対し「うちの父はオバマの支持者よ」とローズに説得され二人が実家につくと両親は快くクリスを受け入れ、クリスはご近所さんとの親睦会にも出席することになります。

一見、黒人の彼にフレンドリーに接してくるローズの両親やご近所の人たちですが、クリスは会話を交わすうち、彼らの言葉や態度に「何かおかしい」と違和感を抱き…。

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画像出典元URL:http://eiga.com / フレンドリーだけど何かがおかしいみなさん

というストーリーです。

いわゆる黒人差別を題材にした異色のホラー映画なんですが、劇中のアチコチに伏線が張られていて、クリスの感じていた違和感の謎が解けた瞬間に、全ての伏線が一気に回収されるミステリー要素の強い作品でもあるんですね。

映画を沢山観ている人の悪癖として、ついついその後の展開を先読みしながら観てしまうというのがあるんですけど、そんな人ほど、全ての真実が明らかになった瞬間に「やられた!」って思うこと請け合いの、まさに予想の斜め上をいく作品でしたねー。

監督

そんな本作の脚本と監督は、黒人コメディアンのキーガン=マイケル・キーと一緒に「キー アンド ピール」というコメディショーで人気を博し、2016年には二人で「キアヌ」というコメディアクション映画にも主演したジョーダン・ピールで、なんと、この映画が初監督作。

黒人差別をネタにしたコントが得意で、本作も、彼自身の体験や普段の生活の中で感じている黒人差別を元に、脚本を練り上げたそうですよ。

カリカチュアされた人種差別ではなく、「アメリカの日常に潜むリアルな人種差別」を作品に取り込んだ本作は、第90回アカデミー賞脚本賞も受賞しています。

コメディーホラー

さらに、本作はコメディーホラーでもあります。
この辺はコメディアンであるジョーダン・ピール監督の得意分野で、両親や親睦会に集まった白人富裕層のメンバーたちが、口々に言う言葉が、いわゆるリベラル層の白人が言いそうな言葉あるあるだったり、主人公クリスと親友ロッド( リル・レル・ハウリー)の調子っぱずれな会話など随所に笑いを入れ込んでいるわけですね。

ただ、日本人的に「あるある部分」には、(コメディーだと分かって観れば)「多分ここが笑いどころなんだろう」と頭では理解出来るものの、感覚的には笑いに繋がらないかもと思いましたねー。

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画像出典元URL:http://eiga.com / ローズの両親。パパは脳外科医で、ママは精神科医

もちろん他にも動きや表情なんかのギャグもあって、そこは面白かったですけども。

まぁ、笑いのツボは違っても、ストーリーだけで十分に楽しめる映画になってます。

脚本を書き始めたのはオバマの第一期政権のとき

本作を観ると、近年ハリウッド映画で主流の反トランプ政権的映画の印象があるかもですが、ジョーダン・ピールが本作の脚本を書き始めたのはオバマ大統領第一期政権の時だそうです。

しかしその後、黒人に対する暴力、とくに白人警察による行き過ぎた黒人への射殺事件が多発。それに対する抗議運動「ブラック ライブ マター」が活発になり、そしてトランプ政権が誕生。と、結果的に意図せず描いた脚本がまさに今の時流に乗る形になってしまったようですね。

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画像出典元URL:http://eiga.com / あーーーーーっ!

まぁ、「人種差別もの」と聞いて「またか」と食傷気味な人も多いかもだし、僕自身も多少そういう気持ちがあったんですが、実際に観るとエンターテイメント映画としてとても面白いし、「シックスセンス」なみの驚きもあるので、「気にはなってるけど」と観ようか迷っている人には、観ることをオススメしますよー。

あと、グロシーンやお化け屋敷的びっくりシーンもそれほどないので、(僕みたいに)怖がりな人でも楽しめるのではないかと思います。

興味のある方は是非!!!

 

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