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「トレーニング デイ」(2001) 感想

ぷらすです。今回ご紹介するのは名優デンゼル・ワシントンと、イーサン・ホーク主演のスペンスアクション映画『トレーニング・デイ』ですよー!

重厚な作品での主演やヒーロー役で評価の高いデンゼル・ワシントンが、初の悪役で赤でイー賞主演男優賞を取った作品ですが、それも頷ける熱量の高い演技でしたー!

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画像出典元URL:http://www.amazon.co.jp

あらすじと概要

2001年制作の米映画。
新人刑事の一日、トレーニングデイ(訓練日)を描いたサスペンスアクション。
ロス市警の麻薬取締課に新人刑事として配属されたジェイク(イーサン・ホーク)は、ベテラン刑事アロンゾ(デンゼル・ワシントン)指導のもと、トレーニングデイに望む。しかし、ジェイクを待ち構えていたのは、彼の“理想“の正義や刑事像とはかけ離れた“現実“だった。

撮影は本物のストリートギャングの協力を得て、実際に彼らの縄張りで行れていて、ロサンゼルスのストリートの様子がリアルに再現されている。
監督はストリート出身で、後に「イコライザー」でもメガホンを取るアントワーン・フークア

 

感想

僕の中でデンゼル・ワシントンという人は、重厚なテーマの作品で理性的でインテリな主人公をよく演じてる名優というイメージがあって、「2ガンズ」や「イコライザー」などのアクション映画は正直ちょっと違和感を感じたりもしてたんですが、本作はそれどころじゃありあせんでした。

もうね、デンゼル・ワシントンならぬ、デンゼル・“ワル“ントンですよ!
お前、クズすぎるやろー!(。・д・)ノ)´Д`)ビシッ とww

しかし、そこは名優デンゼル・ワシントン。芝居の上手い人が本域で悪役をやると、こんなに怖いのかと震え上がりましたよー!((((;゚;Д;゚;))))カタカタカタカタカタカタカタ

前半で感じる不安感

本作は、それまで制服警官だったジェイク(イーサン・ホーク)は、ロス市警麻薬取締課に配属され、憧れていた刑事としての初出勤から始まります。
絵に書いたような幸せな家族と、幸せな日常。

そして、ジェイクと組むのは憧れの捜査官アロンゾ(デンゼル・ワシントン)です。

待ち合わせた街の食堂で、憧れのアロンゾに会うジェイクでしたが、このアロンゾ、なんかものすごい偏屈な変わり者。ってうか若干情緒が安定していない感じで、ジェイクも観ている僕も「あれれ?」と出鼻をくじかれたような気持ちになります。

まぁしかし、新人とベテランで変わり者の「バディムービー」はよくあるネタですし、この後、反発しながらも次第に二人は相棒になっていくんだろうと思いながら観ていると、違和感は減っていくどころか、どんどん増えていくわけです。

中盤の、ある事件を境にサスペンス展開に

とにかく、このアロンゾってやつが滅茶苦茶で、麻薬を買う学生やレイプ犯、チンピラを見つけてはぶん殴って麻薬と一緒に所持金を奪い、チンピラにボスの名を聞いてそのボスが服役中だと分かると、その家に行って捜査のふりをしてお金を奪ったり。

イーサン・ホーク演じる新米刑事ジェイクは、正義感の強い男なので、その度アロンゾに抗議するんですが、その度にアロンゾの口八丁にいいよう丸め込まれ、違和感を持ちながらも一緒に行動するんですね。
見ている側も、当然「バディもの」だと思いながら観ているので、でも、アロンゾの行動には何か理由あって、後半その真実が分かるんだろうと思いながら観ているんです。

そして中盤、決定的なある事件が起こり真実が判明するわけですが、ジェイクも観ている僕も「はぁ!?」となるわけですねー。

確かにアロンゾの行動“ある理由“が有り、その真実が明らかになるんですが、それは観ている観客や、ジェイクが思っていたのとは180度反対の真実なわけです。

これがまた、ほんと、なんていうか身も蓋もない理由でして。
そのくせ、ジェイクをシッカリ罠にはめる周到ぶりに、ジェイクも僕も思わず、

この、ゲスがー!!(。・д・)ノ)´Д`)ビシッ」とツッコまずにいられないんですねー。

そして後半は二人のサスペンスフルな対決へとなっていくわけです。

麻薬捜査官であることに意味がある?

とはいえ、アロンゾも最初は正義と市民の安全を守ろうとする正義感の強い刑事だったことが分かるようになっています。
しかし、先輩のやりかた、理想とは真逆のスラム住民たち、キャリアを重ねるうちに手にしていく権力に、アロンゾは徐々に溺れていくわけです。

そんな彼が麻薬取締官っていうのは、暗示的というか皮肉だなーと思ったりしました。

また、アロンゾは事あるごとに、ジェイクに向かって「お前は俺に似ている」「昔の俺を見ているようだ」と言います。
これも、映画が終わってみると、ジェイクの将来を暗示しているというか、アロンゾの姿はジェイクの未来の姿なのかも……という含みを残して物語は終わります。

画面から溢れ出る本物の迫力

本作の舞台では、LAのスラムやそこに暮らす人々が登場するんですが、実は本作では実際にスラムに入り、ギャングの縄張りで撮影しているんだそうです。
そして、エキストラやギャングも本当に現地の人たちやギャングが出演しているそうで、観ている間、なんてことないシーンでもやたらと緊張感があるなーと思っていたんですが、スラムで撮影して本当にその筋の方々が登場してるなら、それはそうだよなっていう。

逆に、そんなリアルなギャングの迫力に負けない芝居をしている、デンゼル・ワシントンイーサン・ホークの凄さが浮き彫りになっていくんですよね。

特にデンゼル・ワシントンの鬼気迫る悪党っぷりは、まさにゲスの極み って感じで、ムカつきながらもどんどん引き込まれて行ってしまいましたよ!

興味のある方は是非!!