ぷらすです。
今回ご紹介するのはシリーズ累計発行部数1億部を超える荒木飛呂彦の大ヒットコミック「ジョジョの奇妙な冒険」初の実写映画化作『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』ですよー!
僕が原作を殆ど知らず、まったく期待せずに観たからかもですが、思ったよりずっと「ジョジョ」してしたねー。
画像出典元URL:http://eiga.com
概要
世界的な人気を誇る荒木飛呂彦のコミックを実写映画化。メガホンを取るのは、『ヤッターマン』『忍たま乱太郎』など数々のアニメ作品の実写化に携わった三池崇史。『orange-オレンジ-』などの山崎賢人、『3月のライオン』シリーズなどの神木隆之介をはじめ、小松菜奈、岡田将生、山田孝之、伊勢谷友介ら豪華俳優陣が出演。キャラクターの奇抜な風貌や、特殊能力がさく裂するバトルに注目。(シネマトゥデイより引用)
感想
本作のニュースをネットで見たとき、主演の山崎賢人扮する仗助のビジュアルや監督を三池崇史が務める事を知って、正直「あぁ、またか…」と読み飛ばした記憶があります。
画像出典元URL:http://eiga.com / 仗助役の山崎賢人
僕は「ジョジョ」の原作は殆ど読んでないし、アニメで「ダイヤモンドは~」の途中(それこそ虹村兄弟のエピソードが終わったあたり)で観るのをやめてしまった程度の興味しかありません。
さらに「予算内でそこそこの作品に仕上げる」職人的な腕を買われて、近年ではアニメ原作の実写化をやっつけで作り続ける三池さんが監督ということで、正直興味もわかなかったんですよね。
でも、ちょっと機会があって友人と一緒にDVDで観てみたら、想像してたよりもずっと「ジョジョしてるなー」って思いましたねー!
良くも悪くも原作順守?
本作は原作シリーズの第4部『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』のアンジェロと虹村兄弟のエピソードを原作に実写化。
物語の舞台となる杜王町(もりおうちょう)を再現するために、スペインのシッチェスでロケを行ったんだそうです。
そこは賛否が分かれてるっぽいですが、アニメ版でも杜王町はとても日本とは思えない建物や色彩の町だったので、ロケ地に色彩豊かなシッチェスを選んだのは個人的に納得でした。
ストーリーの流れも(設定などに細かい変更はあるみたいですが)ほぼほぼ、アニメで観た内容と一緒で、登場人物の髪型や服装、台詞回しもかなり原作に寄せて作っているように見えましたねー。
画像出典元URL:http://eiga.com / 虹村 形兆役の岡田将生
この辺はさすが三池監督だなーと思わせる慧眼で、もしこれが日本の風景の中で撮影してたら、ほんと、目も当てられない作品になってたんじゃないかと思います。
海外の街を無理やり日本に見立てたファンタジー感が、実写では明らかに無理のある「ジョジョの」キャラクター造形や台詞回しの違和感を消していたと思うし、最低限ジョジョの世界観を壊さない作品にはなってたんじゃないかと思いました。(荒木先生やジャンプ編集部の意向もかなり入ってたのかな?)
画像出典元URL:http://eiga.com / 億泰役の新田真剣佑(ほぼ完コピ)
主演の山崎賢人、空条承太郎役の伊勢谷友介、虹村 形兆役の岡田将生、弟の億泰役の新田真剣佑、片桐 安十郎役の山田孝之など、キャスト陣もそれぞれキャラクターに合ってたと思うし、あの独特な台詞回しも違和感が出ないようにかなり頑張ってたと思います。(広瀬 康一を演じる神木隆之介は元キャラとイメージはかなり違ってましたけど)
画像出典元URL:http://eiga.com / 広瀬 康一役の神木隆之介
あと、何と言っても仗助のお祖父ちゃん役の國村隼さんですよね。
國村さんが出演すればどんなダメ映画でもちょっと格が上がったように見えるという名バイプレイヤーっぷりは本作でも健在。若手が多い本作もしっかり締めてました。
スタンド戦での展開や勝敗のロジックから結末への流れなど、かなり飲み込みづらい理屈も原作のままなので映画のせいではないし、CGがしょぼい云々は予算の都合上仕方ないですしね。(個人的にはCG描写もかなり頑張ってたと思います)
画像出典元URL:http://eiga.com / 空条承太郎役の伊勢谷友介
そういう意味では、本作での三池監督は職人監督としてしっかり役割を果たしたんじゃないでしょうか。
ただ、それと映画として面白いかはまた別の問題で、約2時間の映画なのに個人的にはかなり長く感じてしまいましたねー。
その一番大きな要因は、最初の敵 片桐安十郎(アンジェロ)と虹村兄弟のエピソードが分かれていて劇中の接点が少ないので、2本を無理やり一本に繋げたような印象になってしまった事じゃないかと。
画像出典元URL:http://eiga.com / 片桐 安十郎役の山田孝之
まぁ、それも原作通りなんですけど、ぶっちゃけ片桐の能力の方が手ごわそうだしエピソードのボリュームも多いので、本筋に絡んでるはずの虹村兄弟の方が雑魚っぽく見えちゃうっていう。
ストーリーラインや設定を原作から大きく変えてでも、片桐のエピソードの中に虹村兄弟がもっと絡めれば、流れが一旦途切れずに最後までひと続きの映画になったんじゃないかと思ったし、キャストや画面はジョジョ感があっただけに、そこがもったいないって思いましたねー。
とはいえ、個人的には「お!」っと思うところも多かったし漫画原作の実写化作品としては、比較的上手くいってる方なんじゃないかって思いましたよー。
興味のある方は是非!
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