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全てが丁度いい映画「ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り」(2023)

この度の令和6年能登半島地震で被災された方、また不幸にも亡くなられた方に、お見舞いとお悔やみを申し上げます。

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、昨年公開の「ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り」ですよ。

同名のTRPGを原作にした同名映画シリーズのリブート作品で、クリス・パインミシェル・ロドリゲスが主役を務めた話題作です。

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画像出展元URL:http://eiga.com

概要

盗賊や戦士、魔法使いといった個性豊かなメンバーが巨悪に立ち向かうアクションファンタジー。さまざまな種族やモンスターが生息する世界で、盗賊である主人公がユニークなメンバーとチームを組み、世界を脅かす悪の勢力とバトルを繰り広げる。出演は『スター・トレック』シリーズなどのクリス・パインや『ワイルド・スピード』シリーズなどのミシェル・ロドリゲス、『噂のモーガン夫妻』などのヒュー・グラントなど。監督を『お!バカんす家族』などのジョン・フランシス・デイリーとジョナサン・ゴールドスタインが務める。(シネマトゥディより引用)

感想

原作はTRPG

本作の原作となるのは1974年に誕生したテーブルトークロール・プレイング・ゲームTRPG)の「ダンジョンズ&ドラゴンズ」です。

僕はまったくの門外漢なので詳しいことはよく分からないんですが、いわゆるTRPGの元祖だそうで、現在も世界中に熱狂的なファンを持つシリーズらしいんですね。
で、そんなD&Dを原作に2000年から映画「ダンジョン&ドラゴン」三部作が公開(2・3はDVDスルー)されたそうですが、こちらはあまり人気がなかったみたいですね。

で、リブートの企画が立ち上がるも、色々あったらしく二転三転の末、「スパイダーマン:ホームカミング」の脚本も務めたジョナサン・ゴールドスタインとジョン・フランシス・デイリーのコンビが脚本監督でリブートされたという経緯だそうです。

ざっくりストーリー紹介

そんな本作のストーリーをざっくり紹介すると、吟遊詩人のエドガンはかつて世界の平和を守る秘密結社ハーパーに所属。貧しいながら愛する妻と一人娘キーラにも恵まれ幸せに暮らしていたんですね。しかし、恨みを持った輩に妻を殺されたエドガンは失意の中ハーパーの誓いを捨て荒んだ生活を送っていたんですが、偶然出会ったバーバリアンのホルガとともに娘キーラを育て、生活のため魔法使いサイモン、詐欺師フォージらと組んで、人を傷つけず金持ちのみ標的とする盗賊になったわけです。

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そんなエドガンに目を付けたウィザードのソフィーナは、ハーパーの要塞・コリン砦にある宝の横取りを依頼。宝の中に死者を甦らせる「よみがえりの石版」もあることを知ったエドガンは、妻を蘇らせるためにキーラを家に残し最後の大仕事として砦に忍び込むのだが――。というストーリー。

いやいや、これ全然ネタバレじゃなくて、冒頭、盗みに失敗し逮捕されたエドガンが恩赦を受けるために審問官に話した彼らの過去なのです。

で、刑務所から脱獄したエドガンとホルガは、詐欺師のフォージがネヴァーウィンターの領主となったことを知り、彼に託した娘キーラと再会するんですが、ファージの巧みなウソによりキーラはすっかり父親不信に。さらにファージがソフィーナと組んで二人をハメて逮捕されるよう仕組んだ事も分かるんですね。

そこで2人は石板と愛する娘キーラを奪還するため、昔の仲間、魔法使いのサイモンと、どんな動物にも化けられるドルイドのドリックと組んでダンジョンを攻略していくわけです。

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全てが丁度いい

で、まぁ、実は僕は中世を舞台にした感じのファンタジーが得意ではなくてですね。

なので、結局「ロード・オブ・ザ・リング」も見れてないんですが、そんな僕でも本作は楽しく観る事ができましたねー。

というのも本作はわりとコメディー寄りというか、ファンタジー世界のあれこれに作品内のキャラがツッコミを入れたり、種族やモンスター(例えば宝箱に擬態したミミックとか)の特性を逆手に取ってギャグにするなど。

そうした手法は、近年、様々なゲームやマンガ、アニメなどで受け手のファンタジーリテラシーが上がっているからこそ通用するメタ的な笑いですが、本作でもその笑いを上手く物語に入れ込んでいるんですね。

本作では、この笑いの部分とシリアスな部分のバランスが丁度いい感じで、だからファンタジーにそれほど詳しくない人でも楽しめる仕様になっているのです。

一方で、魔法一つとってもちゃんとルールがあり、そのルールに則って(もしくは逆手に取って)敵をぎゃふんと言わせる展開も面白かったですねー。

また、テーマ的にも色々な意味で挫折した負け犬たちがパーティーを組んで、それぞれが過去を乗り越えて一歩前進するというストーリー構成は2000年以降の王道でもあり、本作を「ファンタジーガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」という人もいるようですが、まさに言いえて妙という感じですよね。

上映時間もほぼ1時間30分とメッチャ観やすいし、昨今のハリウッド大作みたいに無理矢理なコンプラやポリコレもぶっこんできたりもしない。

全てにおいて丁度いい、いい意味でポップコーン映画になっていましたよ。

映像的には、ドルイドのドリックが様々な動物に変化しながら敵の追跡から逃げるシーンがめっちゃ良かったですねー。

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このドリックの女の子どっかで見た感じって思ったら、「IT」のあの女の子だったんですね。で、魔法使いのサイモンを演じているのは「名探偵ピカチュウ」の彼だったし、バーバリアンのホルガは安定のミシェル・ロドリゲス姐さんで、あまり役に立たない吟遊詩人の主人公エドガンを肉体派のクリス・パインが演じているのも凄く良かったです。

興味のある方は是非!!