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ロック様ありき!DCのチートヒーロー「ブラックアダム」(2022)

ぷらすです。

先日公開されたDCEU(DCエクステンデッド・ユニバース)11作目の『ブラックアダム』を観てきました。

主演はロック様こと、みんな大好きドウェイン・ジョンソン

ブラックアダムは、まさにそんなドウェイン・ジョンソンありきで成立しているキャラクターでしたねー。

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画像出展元URL:http://eiga.com

概要

ジュマンジ』シリーズなどのドウェイン・ジョンソンDCコミックスアンチヒーロー、ブラックアダムを演じるアクション。『ジャングル・クルーズ』に続きドウェインと組んだジャウマ・コレット=セラが監督を務め、5,000年の眠りから目覚め規格外のパワーで暴れ回る破壊神・ブラックアダムを巡るストーリーが展開。『007』シリーズなどのピアース・ブロスナン、『バレット』などのサラ・シャヒのほか、ノア・センティネオ、オルディス・ホッジ、クインテッサ・スウィンデルらが共演する。(シネマトゥディより引用)

感想

ブラックアダムとは

本作の主役であるブラックアダムは、元々DCコミックのヒーローでDCEU7作目にもなったヒーロー「シャザム」の敵役(ヴィラン)としてスタートしたキャラクターでした。

シャザムは6人のギリシア神話に由来する神々の頭文字をつなげた呪文で、心正しき者が「シャザム」と唱えると神の力を持った超人に変身できるという設定。

対するブラックアダムは、エジプト神話に由来する神々の頭文字で構成された呪文「シャザム」を唱えることで変身。シャザムと同等かそれ以上の能力を有しています。

もともと原作ではテス・アダムという男が、善の魔法使いからヒーローとしての活躍を期待されブラックアダムになったものの、闇落ちしてアンチヒーローになってしまったんですね。

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そんな原作設定を一部引き継いだ本作は、中東にある架空の国カーンダックが舞台。

5000年前、カーンダックを残虐な王の圧政から救うも、力を抑えきれず破壊神となってしまったため魔法の力を封印されたテス・アダム(ブラックアダム/ドウェイン・ジョンソン)が、現代に蘇るというストーリー。

本作は劇場版「シャザム!」との関係は明示されてなくて、映画では初登場のアンチヒーロー「ブラックアダム」が主人公の映画として、DCEUが初めましての人でも楽しめる内容になっています。

スーパーマンにも匹敵するチートキャラクター

そんなブラックアダムの強さは、簡単に言えばスーパーマンとほぼ同じくらい。飛行能力・怪力・不死身の体、そして電撃能力を有するチートキャラです。

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そんなスーパー能力を持つ人気キャラクターだけに、説得力を持って演じる俳優のキャスティングは普通なら難航必至ですが(スーパーマンヘンリー・カヴィルに決まるまで紆余曲折あったし)、ブラックアダム役に我らがロック様ことドウェイン・ジョンソンに決まったことで、このチートすぎるキャラクターに絶大な説得力と安心感が生まれたのです。

なんせ、ドウェイン・ジョンソンは元プロレスラーで筋肉モリモリ。
アーノルド・シュワルツェネッガーシルベスター・スタローンの流れを汲む、”筋肉の説得力”では現状世界一と言っても過言ではないですからね。(ちなみに第2位はマ・ドンソク)

そんなロック様が群がる敵を片っ端から筋肉で粉砕していくのだから、本作が面白いのはもはや自明の理で、実際観てみたら、やっぱり面白かったんですね!!

他にも始めましてのキャラが

そんな本作のストーリーをざっくり説明すると、破壊神となったテス・アダムが封印されてから5000年。中東の国カーンダックは、残虐な王が作らせた悪魔の王冠を狙う組織犯罪シンジケート「インターギャング」によって長年に渡り占領され、大学教授アドリアナ・トマズサラ・シャヒ)らもまた、インターギャングの野望を阻止するべく王冠を探しついに発見。

しかし仲間の裏切りで追い詰められた彼女は、偶然見つけた封印されたテス・アダムを開放する呪文を読み上げ、テス・アダムが復活。

それを察知した政府組織 A.R.G.U.S(アーガス)のアマンダ・ウォラーヴィオラ・デイヴィス)は、カーンダックにヒーローチーム「ジャスティス・ソサエティ・オブ・アメリカ(JSA」を派遣。

危険分子テス・アダムを捕縛・投獄しようとするのだが――という物語。

本作では、主人公ブラック・アダムの他に、

金属製の翼が付いたアーマーを装着し自由に空を飛ぶJSAのリーダー・ホークマン(オルディス・ホッジ)

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JSAの最古のメンバーで魔術師のドクター・フェイトピアース・ブロスナン

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分子構造を制御し巨大化できるアトム・スマッシャー(ノア・センティネオ)

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邪悪な科学者の人体実験によって嵐をコントロールしたり、音波を出すことが出来る能力を得たサイクロン(クインテッサ・スウィンデル)

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という実写映画(DCEU)では初めましてのヒーローが登場。

ブラックアダム、インターギャング、JSAの三すくみで物語が進んでいくんですね。

予告編を観た時、このヒーロー軍団はブラックアダムに瞬殺される当て馬なんだろうと思っていたんですが、実はこの4人――特にホークマンとドクター・フェイトは、ある意味、ブラックアダムを導くメンター的な重要キャラでした。

ジャウム・コレット=セラ監督の手腕

ドラマシリーズでは先行していたものの映画シリーズではMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)に後れを取っていたDCEU。

最初は、MCUと同じくスーパーマンワンダーウーマンなど、DCヒーロー単体の映画を、ヒーローが集合するジャスティス・リーグ(DC版アベンジャーズ)へ繋げるというやり方でしたが、これが中々上手く行かず(理由はあえて語らないけど)一時はDCEU終了の危機に追い込まれます。

しかし、「死霊館」や「ワイルド・スピード SKY MISSION」のジェームズ・ワンが監督した「アクアマン」のヒットが、それまでの暗いシリアス路線を進んでいたDCEUに風穴を開け、Disneyと色々あった「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズのジェームズ・ガンが2016年公開の「スーサイド・スクワッド」をリメイクした「ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結」を監督。その後、スピンオフのドラマシリーズ「ピースメーカー」も手掛け、DCフィルムズの代わりに新設される「DCスタジオ」の共同会長兼CEOに就任。これによってDCEU存続が決定します。

そして本作で主演でプロデューサーでもあるドウェイン・ジョンソンと組んで本作を手掛けたのがジャウム・コレット=セラ監督。

2009年の「エスター」2011年の「アンノウン」2014年の「フライト・ゲーム」などのホラーやスリラー作品を手掛け、ドウェイン・ジョンソンとはディズニー映画「ジャングル・クルーズ」から2度目のタッグとなります。

DCコミックの人気キャラクター、ブラックアダムのオリジンをしっかり描き、さらに今回実写映画初登場のJSAの4人も、観客が感情移入出来るような魅力的なキャラクターとして描いたセラ監督。

ストーリー的にも笑いどころは面白く、感動シーンはエモーショナルたっぷりに、CGを使ったアクションシーンでも新鮮な表現がいくつもありました。

また、ブラックアダムの復活に駆けつけたJSAのヒーローに対し、「あなた方はこの国がインターギャングに支配された25年間、一度も姿を現さなかった」とアドリアナに言われホークマンが言葉に詰まるシーンなどは、そのまま湾岸戦争以降のアメリカや欧米諸国への痛烈な批判にもなっていて、エンタメ作品として盛り上げながらも、その中にピリッとスパイスを利かせているんですよね。

そういう意味で、ジャウム・コレット=セラ監督の手腕は見事でしたが、それでもあえて言えば、やはり序盤から中盤の流れは多少まどろっこしいさはあるし、ストーリー運びがくどくてモッタリしてた印象を受けました。まぁこれは、セラ監督だけの問題ではなく、DCEU作品の作劇セオリーの問題も含んでいるような気もしますが。

それでも、中盤以降は物語にグルーブが掛かって、観ているコッチもどんどん引き込まれていったし、前半の伏線が回収された中盤のある展開などは、結構ビックリしましたねー。

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そしてクラマックスのあの展開
さすがは名優ピアース・ブロスナンだなーと思いましたよ。

今後、DCEUでは来年3月に「シャザム!」の続編「シャザム!〜神々の怒り〜」、6月にはDC人気ヒーローの一人が主役の「ザ・フラッシュ」が公開予定。

また、今回登場したJSAメンバーや、他のヒーローも今後登場するかもなので、来年以降のDCEU作品から目が離せません!

興味のある方は是非!!