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今日観た映画の感想

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人間&吸血鬼&ゾンビの青春ストーリー「フリークス・シティ」(2017)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、「未体験ゾーンの映画たち2017」上映されたホラーコメディ、
『フリークス・シティ』ですよー!

いかにもB級映画な超バカバカしい設定山盛りなのに、途中で破綻することなく笑いどころも満載。
しかも最後には何か良いもの観た気になれる映画でした!

http://img.eiga.k-img.com/images/movie/86114/photo/85eadda521168488.jpg?1481188624

画像出典元URL:http://eiga.com

あらすじと概要

人間とゾンビとバンパイアが共存する街を舞台に、突如として襲来したエイリアンから街を守るべく立ち上がった高校生3人組の戦いを描いた青春ホラーコメディ。

ストーリー:アメリカの田舎町ディルフォードでは、バンパイアが上位カースト、人間が中位、ゾンビが下位という制度のもと、住民たちの秩序が保たれていた。ところがある日、上空に無数のUFOが襲来したことによって3種族の共存関係が破綻し、街は壊滅状態に陥ってしまう。人間のダグ、バンパイアのペトラ、ゾンビのネッドら3人の高校生は、手を組んで凶暴なエイリアンたちに立ち向かうが……。

主人公ダグ役に「ウォールフラワー」のニコラス・ブラウン。共演にテレビドラマ「ゴシップガール」のエド・ウェストウィック、「スプリング・ブレイカーズ」「ハイスクール・ミュージカル」のバネッサ・ハジェンズ。「22ジャンプストリート」のオーレン・ウジエルが脚本を手がけた。ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル梅田で開催の「未体験ゾーンの映画たち2017」上映作品。(映画.comより引用)

 

 

感想

2010年、“最も好きな脚本”に選ばれた話題作

本作の内容を一言で言うと、人間と吸血鬼とゾンビが宇宙人と戦う青春映画です。
何を言ってるか分からないと思いますが、本当にそういう映画なんだから仕方ないw

本作の脚本は、2010年のブラック・リスト(映画化されてない脚本リスト)にて“最も好きな脚本”に選ばれた話題作。
「22ジャンプストリート」のオーレン・ウジエルが脚本を手がけ、ジョナ・ヒルの初監督作品になる予定でしたが諸々の事情で一度は中止になり、4年越しでついに完成したというファン待望の話題作だそうです。

確かに本作のストーリーは素晴らしいんですよね。

吸血鬼、人間、ゾンビ、宇宙人、格差、差別、青春、友情、恋愛、スピルバーグビリー・ジョエルなどなど、色んな設定をこれでもかと全部乗っけて、それなのに途中で破綻することなく、テンポよく無駄のない語り口と序盤に散りばめた伏線を大胆に回収しつつ、(多少の無理はあるけど)華麗に着地してみせるという離れ業をやってのけてるのです。

魅力的なキャスト

そんな本作に登場すのは全員一癖も二癖もあるキャラクターばかり。

野球だけが取り柄の主人公、ボンクラ童貞高校生ダグ(ニコラス・ブラウン)。
吸血鬼に恋するも弄ばれて吸血鬼にされた挙句ポイ捨てされる女の子ペトラ(マッケンジー・デイビス)。

天才なのに親父が脳筋バカすぎて理解されず、絶望して自らゾンビになっちゃうネッド(ジョッシュ・ファデム)。

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画像出典元URL:http://eiga.com /左からダグ、ペトラ、ネッド

この三人を軸に、巨乳で色っぽいけどいつも大麻でラリパッパの女の子、成績優秀なネッドが気に入らなくて無理やり落第させようとする吸血鬼の先生、ブリーフ一丁なダグのパパ、優しいけどおバカなゾンビの女の子などなど、脇役も全員個性的。

あと、ゾンビは毎日配給される「脳みそ」を食べるとどんどんバカになっていくっていう設定も斬新でしたねー。

そんな中、僕が特に気になったのが、自らゾンビになっちゃうネッド役のジョッシュ・ファデム。
天才だけど気が弱く、田舎独特の閉塞感と話の通じない家族に絶望して、自らゾンビになっちゃうオタク少年役がハマってて、何か目を引くんですよね。
どの紹介サイトでも名前が載ってないのは日本では無名だからなのかな?

ダグ役のニコラス・ブラウンは背が高くて二枚目なんだけど、本作では野球しか取り柄のない役に立たないボンクラ役がハマってたし、それがちゃんと最後への伏線になってるのも良かったです。

世相を皮肉った実は深い作品!?

前半、約30分かけて、本作の舞台の田舎町ディルフォードの現状が紹介されていきます。異種族が共存し一見平和に見える町ですが、上記したようにバンパイア、人間、ゾンビの順に序列があり、最下層のゾンビは他の住人から差別を受けてるんですね。(本人たちはあまり気にしてないようですがw)

そして田舎町の主な産業は、ご当地グルメ「リブレット」くらいで、その工場の社長が実質町のリーダー的存在で、ダグが所属するチームのオーナーでもあります。
貧乏な田舎町なので住民のIQ(?)は低く、天才児ネッドは家族には理解されず、野球で活躍する脳筋バカの兄貴の方が大事にされる始末だし、高校の教師(バンパイア)は優秀な人間が気に入らないのでネッドを嫌がらせで落第させようとします。

そうした町のカーストは、そのままスクールカーストになり、バンパイアたちはやりたい放題。

そんな、多分アメリカ国内や世界中に根強くある所得や人種間の格差や差別を、「もし世界が100人の村だったら」的なメタファーとして、本作では「一見平和な田舎町」を舞台に描いているんじゃないかなーなんて思いました。

そして、宇宙人の襲来という一大事件に、彼らは一致団結して立ち向かうのではなく、他種族への疑心暗鬼から、それまでギリギリ表面化しなかった不満が一気に吹き出してバトルロワイヤル状態になるわけですが、これも今の世相や巨大な敵に世界が一致団結するブロックバスター映画(予算のでかい映画)を「そんなわけ無いだろう」と皮肉ってコケにしてるんですよね。

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画像出典元URL:http://eiga.com /宇宙人襲来で平和な町は大騒ぎに

そういうワンクッションを入れてからの「USA! USA!」の大合唱はもう最高でしたw

あと、劇中登場する嫌な奴らが概ねぶっ殺されたりひどい目に会うのもスカっとしましたねー!

本作がどのくらいの規模の作品なのかはよく分かりませんが、少なくとも映画としてのルックは豪華だったし、ストーリーは良く出来てるし、それでいてバカバカしくて面白くて爽快な作品なので、誰でも楽しめるんじゃないかと思いますよ!

興味のある方は是非!!

 

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