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有名俳優たちの本気の悪ふざけ「トロピック・サンダー/史上最低の作戦」(2008)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、「ナイトミュージアム」を始め、数々の映画に出演、監督としても活躍しているベン・スティラーのコメディー作品『トロピック・サンダー」ですよー!

ベトナムで架空の戦争映画を作るという入れ子構造のコメディーで、日本でも知られるハリウッドスターが思いっきりバカをやってる作品です。

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画像出典元URL:http://eiga.com

概要とあらすじ

監督としても活躍する人気スター、ベン・スティラーが『太陽の帝国』に出演した約20年前にひらめき、長年企画を温め続けてきたサバイバル・コメディー。自己中心的な役者たちがアクション映画の撮影で東南アジアへ赴き、本物の戦争に巻き込まれてしまう。監督のベン共々主演を務めるのは、『スクール・オブ・ロック』のジャック・ブラックと『アイアンマン』のロバート・ダウニー・Jr。爆笑に次ぐ爆笑の展開と、多数の豪華ハリウッドスターによるカメオ出演が話題となっている。

ストーリー:落ち目のアクション俳優スピードマン(ベン・スティラー)は、戦争大作『トロピック・サンダー』での返り咲きを目指すことに。コメディー役者のジェフ(ジャック・ブラック)や演技派のラザラス(ロバート・ダウニー・Jr)とともに撮影に臨むが、クランクイン5日目で予算オーバーに陥ってしまう。あきらめ切れない監督は東南アジアのジャングルで撮影を強行しようとするが……。(シネマトゥディより引用)

 

感想

パロディーと悪ふざけと皮肉満載の120分

本作の構造を一言で言うと、「芝居だと思ったらマジのやつだった」映画です。
サボテン・ブラザース」なんかと同じ構造ですね。

ベトナム戦争を描いた映画「トロピック・サンダー」の撮影中、監督は曲者揃いの役者がまとめきれず、あるアクシデントから400万ドルの爆破シーンを大失敗。
撮影中止の危機に、同行していた原作者の入れ知恵で、監督はメインの役者5人をジャングルに置き去りにして隠しカメラで撮影しようとします。

ところが、そのジャングルには巨大麻薬組織「火炎龍(フレイミング・ドラゴン)」の麻薬製造工場が。
そして、主役のスピードマン(ベン・スティラー)が組織に捕まって……という物語なんですね。

で、この映画、とにかく全編に渡ってパロディーと悪ふざけと皮肉が散りばめられています。

まず、映画が始まった途端、架空の映画の嘘予告からスタート。
この段階で、色んな映画のパロディーが見て取れます。
そして劇中では、僕が分かる範囲だけでも「地獄の黙示録」「プラトーン」「ランボー怒りの脱出」の有名なシーンがありましたねー。

地獄の黙示録」に至っては映画の内容だけじゃなくて、撮影の裏側までパロディーしてたし、冒頭の無駄に残酷な戦闘シーンは「プライベートライアン」オマージュなのかな?

そんな感じで、映画好きの人にとってはパロディー元を探す楽しみもあると思います。

有名ハリウッドスターがそんな役で!?

本作では、主演兼監督のベン・スティラーを始め、「え、そんな人も!?」っていうハリウッドスターがビックリするような役で出演しています。

ベン・スティラー演じるタグ・スピードマンは、落ち目のアクション俳優。

 ジャック・ブラック演じるジェフ・ポートノイは、エディ・マーフィーばりに一人何役もこなすんですが、全員がひたすらオナラをするコメディーシリーズの主役。

ロバート・ダウニー・Jr演じるカーク・ラザラスは、オスカーを5度も受賞している演技派のスーパー役者バカで、「トロピック~」では、黒人軍曹を演じるために皮膚整形で本物の黒人になってしまいます。(多分、デ・ニーロアプローチのパロディ?)

ブランドン・T・ジャクソン演じるアルパ・チーノは強精飲料とサプリメント菓子のCMで一世を風靡した人気黒人ラッパー。

ジェイ・バルチェル演じるケヴィン・サンダスキーは冴えない無名俳優ですが、「トロピック~」のためにメンバーで唯一、新兵訓練キャンプに二週間参加しています。
ちなみにこの人、「ヒックとドラゴン」でヒックの声を演じた人なんですね。

その他にも、  マシュー・マコノヒートム・クルーズも出演してますよ。
っていうか、何してんだトム

劇中では、この出演者いじりもされてて、例えば劇中登場するパンダは、ジャック・ブラックが声優を務めた「カンフー・パンダ」だろうなーとか、芝居に入り込み過ぎて自分を見失う件は、誰ってことはないのかもですが米俳優の演技メソッドでそうなっちゃう人も多いっていいますしね。
あと、ヘロイン中毒ネタは、ロバーt…ゲフンゲフン

莫大な予算を掛けた内輪ネタ?

そんな感じで、ハリウッドあるある満載の本作は、いわば豪華メンバーで多額の予算を掛けた内輪ウケ映画と言えなくもないんですよね。
現行の映画製作システムへの皮肉も、“あの人”が演じるスポンサーの仮託する形で、毒っ気たっぷりに盛り込まれてたりするし。

そういう意味では観る人を選ぶ映画とも言えるかもですが、そんな事は別に知らなくても、こいつらのバカバカしい掛け合いや、無駄にド派手な映像だけでも十分に楽しめますよ。

ぶっちゃけ内容なんか無いに等しいので、お菓子とコーラをお供に、友達とワイワイ楽しむのには、丁度いい映画って言えるかもしれません。

興味のある方は是非!