ぷらすです。
今回ご紹介するのは、人気ホラー「死霊館」シリーズ第3作であり、番外シリーズを含む「死霊館ユニバース」第8作目となる『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』ですよー!
Amazonレンタルで見つけたので、早速観てみました。
画像出展元URL:http://eiga.com
概要
著名な心霊研究家のエド、ロレイン・ウォーレン夫妻の実体験をベースにしたホラー『死霊館』シリーズの第3弾。殺人を犯しながらも悪魔の仕業だと無罪を主張する青年を救うため、ウォーレン夫妻が真相解明に挑む。『ラ・ヨローナ ~泣く女~』などのマイケル・チャベスが監督を務め、同シリーズの生みの親であるジェームズ・ワンが製作に名を連ねる。ウォーレン夫妻役でパトリック・ウィルソンとヴェラ・ファーミガが続投するほか、ルアイリ・オコナー、サラ・キャサリン・フック、ジュリアン・ヒリアードらが出演。(シネマトゥディより引用)
感想
監督交代
本作は、実在の心霊研究家エドとロレインのウォーレン夫妻が主役の「死霊館」本編シリーズと、「死霊館」に登場した呪いの人形アナベル、ウォーレン夫妻の宿敵である悪魔のシスター・ヴァラクを描いた番外編のシリーズがあり、本編である「死霊館」シリーズを「ソウ」シリーズなどのジェームズ・ワンが、番外編はワンが選んだ監督がそれぞれメガホンを取ってきたんですね。
「死霊館」シリーズはウォーレン夫妻が実際に関わった事件を元に劇映画にしているのが特徴で、1作目はロードアイランド州ハリスヴィルの一軒家に引っ越したペロン一家が様々な怪現象に悩まされた「ペロン一家事件」を。
続く「~エンフィールド事件」ではイギリス・ロンドンの北部エンフィールドで暮らすホジソン家の母親と4人の子供たちが2年にも及んだ最長のポルターガイスト現象に悩まされた事件を元ネタに。
そして本作では、アルネ・シャイアン・ジョンソンが家主のアラン・ボノを殺害した「悪魔が私に殺させた事件」を映画化。
前2作の監督ジェームズ・ワンは「マリグナント 狂暴な悪夢」を監督するため、本作は「死霊館ユニバース」7作目「ラ・ヨローナ〜泣く女〜」で監督を務めたマイケル・チャベスがメガホンを取っているんですね。
「悪魔が私に殺させた事件」とは
1981年、コネチカット州ブルックフィールドで、アルネ・シャイアン・ジョンソンが家主のアラン・ボノを殺害した事件です。
それ自体は(ショッキングではあっても)さして珍しい事件ではなかったんですが、その前に犯人アルネの恋人デビーの弟で11歳のデビッドが悪魔のとり憑かれ、ウォーレン夫妻とカトリックの司祭が悪魔祓いを行っていて、その手伝いに来ていたアルネがデビッドの中の悪魔に向かって「デビッドから離れて俺に憑け!」と言ったことで、悪魔がアルネに乗り移った事が殺害の原因だと、彼の弁護士が裁判で主張しようとしたことで事件が一気に有名になったんですね。(アルネ本人は悪魔云々とは一切言ってないらしい)
ところが、実際には裁判が始まる前「『悪魔のせい』とか一切認めないから」と裁判官に弁護士が釘を刺されたことで、アルネの悪魔憑きは俎上に上ることはなく、なのでウォーレン夫妻も裁判には一切関わっていないのです。
ちなみにアルネは10年~20年の実刑判決を受けたものの、模範囚だったので5年で刑期を終えて出所後デビーと結婚、子供にも恵まれ今は幸せに暮らしているそうですよ。
ざっくりストーリー紹介
そんな本作のストーリーは、ウォーレン夫妻とカトリック司祭によるグラツェル家での悪魔祓いからスタート。
悪魔に憑かれているのはグラツェル家の息子デビッドで、数日間に渡った悪魔祓いの終盤、最後の抵抗を見せる悪魔に、デビッドの姉の彼氏で悪魔祓いの手伝いに来ていたアルネが「デビッドではなく自分に憑け!」と悪魔を挑発。
止めようとしたエド・ウォーレンは悪魔によって心筋梗塞にされ。悪魔はアルネに乗り移ったのです。
その数か月後、アルネが家主を殺したという知らせがウォーレン夫妻の元に届き、二人はアルネが悪魔憑きだったという証拠を探すための調査に乗り出す。
というストーリー。
調査の中で二人は、自宅、デビッドとアルネのアパートから共通の呪物を見つけ、一連の事件が繋がっていることに気づくわけです。
っていうかビックリしたのは、予告編でも流れた悪魔祓いのシーンがめっちゃ序盤で終わってしまったこと。
基本、このシリーズは悪魔研究家のエドと霊能者のロレインが事件を調査、事件の真相に迫るという心霊版X-ファイル的なシリーズで、二人が調査の末に被害者を悩ませる悪魔の正体を暴く→悪魔祓いが前2作のクライマックスでしたからね。
あと、本作では物語に絡めてウォーレン夫妻の馴れ初めも語られるなど、全体的に二人の愛を描いたラブストーリーになっているんですね。
ジェームズ・ワンとマイケル・チャベスの違い
では前2作と比べ本作は面白かったかというと、正直、地味だなーと。
というのも、前2作を手掛けたジェームズ・ワンは、一言で言うとケレンの人で、突然の大きな音や映像の変化で観客を驚かせる”ジャンプスケア”など、観客の観たいものを全部見せた上で、さらに観客を驚かせる仕掛けを足していくという、サービス精神満点の作品作りが魅力の監督。
一方、本作の監督マイケル・チャベスはビリー・アイリッシュのMV「bury a friend」なども手掛け、非凡な映像センスの監督だしどの作品もそつがないんだけど、その分飛びぬけた個性も特徴(クセ)もないとうか。
まぁ、ジェームズ・ワンと比べるのも気の毒ではあるけど、前2作を見た(僕も含めた)ファンは、このシリーズのアイデア・映像にケレンを期待しているので、そういう意味で本作は普通だったし、ワン作品と比べるとどうしても地味に見えちゃうんですよね。
今後の「死霊館」
ジェームズ・ワンという人は、「ソウ」シリーズや「インシディアス」シリーズなど、まず自分で監督した作品がヒットすると、自身はプロデューサーに回ってシリーズ作品の監督を自身が見つけた若手に任せていくスタイル。
本シリーズも本編の「死霊館」2作は自身で監督したものの、番外編となるアナベル&悪魔のシスターシリーズは他の監督に任せていました。
そして、今回「マリグナント 狂暴な悪夢」を手掛け、「アクアマン」の続編も監督する関係上、この「死霊館」本編シリーズも今後若手監督に任せていくのかなと。
個人的に「死霊館」のウォーレン夫妻が大好きなのでワン監督で観たいけど、でも彼の他の作品も観たいですしね。
それに、「死霊館」シリーズを監督することで無名の若手監督が世に出るチャンスにもなるので、このワン監督のスタイルは応援していきたいところです。
なので今後、本シリーズが他の監督に変わっても追いかけていこうかなとは思いますよ。
興味のある方は是非!!
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