ぷらすです。
今回ご紹介するのは、日本では今年の始めに公開されたアクションコメディー映画『ナイスガイズ!』ですよー!
「ラ・ラ・ランド」で女性のハートを鷲掴みにしたライアン・ゴズリングと「レ・ミゼラブル」など多くの作品に出演している名優ラッセル・クロウがW主演しています。
先に一言感想を書くなら、
とにかく最高すぎる作品でしたー!!(*」゚∀゚)」YEAH!
だからみんな観て! 面白いから!
で、TSUTAYAでもまだ新作の棚に並んでいる本作なので、今回も出来る限りネタバレはしないよう気をつけますが、もしこれから観る予定の方は先に本作を観てから、この感想を読んでくださいね。
いいですね? 注意しましたよ?
画像出典元URL:http://eiga.com
あらすじと概要
『リーサル・ウェポン』の製作・脚本コンビ、ジョエル・シルヴァーとシェーン・ブラックがタッグを組んだバディムービー。ラッセル・クロウとライアン・ゴズリングが主演を務めた、暴れん坊の示談屋とさえない私立探偵が、ある事件を捜査するうちに国家を揺るがすとてつもない陰謀に巻き込まれる物語。共演には、アンガーリー・ライスとマーガレット・クアリー、『マジック・マイク』シリーズなどのマット・ボマー、『L.A.コンフィデンシャル』などのキム・ベイシンガーらが名を連ねる。
ストーリー:1970年代のロサンゼルス。シングルファーザーの私立探偵マーチ(ライアン・ゴズリング)は腕っ節の強い示談屋ヒーリー(ラッセル・クロウ)に無理やりコンビを組まされ、行方不明になった少女捜しを手伝うハメに。さらにマーチの13歳の娘ホリー(アンガーリー・ライス)も加わり捜査を進めていくが、簡単に終わるはずだったその仕事は、とある映画にまつわる連続不審死事件、さらには国家を揺るがす陰謀へとつながっていき……。(シネマトゥディより引用)
感想
あのライアン・ゴズリングが子持ちのへっぽこ探偵に!?
本作をざっくり言うなら、腕力バカの示談屋と子持ちで酒浸りのへっぽこ探偵が巨悪に立ち向かうという内容のアクションコメディーです。
そんな、へっぽこ探偵を演じるのは「ドライブ」や「ラ・ラ・ランド」で影のある二枚目を演じて、多くの女性を虜にしたライアン・ゴズリング。
本作ではそんな彼が、これでもかと全力で笑いを取りにいってますw
裏声で奇声を上げ、股間を雑誌で隠しながらトイレのドアをバタンバタンさせ、腕を折られれば「キャーーーー!!」と悲鳴を上げてその後シクシク泣き、トランクスとランニングで水槽の中を泳ぎまわり、娘の前で情けなくベロベロ泣くダメダメ探偵マーチ。
そんなマーチと行き掛かり上バディを組む腕力バカの示談屋ヒーリーを演じるのは、ハリウッドのむっつりおじさんこと、ラッセル・クロウ。
彼はこの映画の役作り? で大幅に体重を増やしていて、髭面も相まってクマみたいになってましたねー。
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さらに、生意気だけどカワイイ本作の良心、マーチの娘ホリーをオーストラリアの女優アンガーリー・ライスが演じています。
この三人のバランスや掛け合いが絶妙で、もうずっとコイツらを見ていたい多幸感に溢れる作品になっていましたー!
アクション映画黄金時代を作り上げた監督と製作
そんな本作を作り上げたのが、「リーサル・ウェポン」の製作・脚本コンビ、ジョエル・シルヴァーとシェーン・ブラック。
今回監督を務めたシェーン・ブラックは他にも「ラスト・ボーイスカウト」「ラスト・アクション・ヒーロー」などの脚本も担当。
まさに1980~90年代にかけてのアクション映画黄金時代を裏から支えてきた一人で、「キスキス・バンバン」「アイアンマン3」では監督も務めています。
アクション映画黄金期作品といえば、「リーサル・ウェポン」の様に最初は相容れないデコボココンビが銃撃戦やカーチェイスの最中にどうでもいい口喧嘩をしながら、徐々に信頼し合って相棒になっていくという作品が多く作られました。
本作では、そんな80~90年代のアクション映画のテイストと、さらに劇中の時代設定でもある70年代アクション映画オマージュがふんだんに盛り込まれています。
またシェーン・ブラックは子役使いも上手くて、本作でも子役を効果的に配置していました。彼の描く子供達は素直で良い子は一人もいなくて、むしろダメな大人と対等に渡り合う生意気でこまっしゃくれた子供が多くて、それがまた小気味いいんですよねw
ざっくりストーリー
では、本作はどんな物語かというと、舞台は1970年代のロスアンゼルス。
有名ポルノ女優が事故死するところから物語はスタートします。
この冒頭のシーンも最高で、夜中にいびきをかいて寝ているオヤジのベッドの下からエロ本を盗み出してこっそり読んでいるマセガキの家に、突然車が突っ込んできます。
この家は崖下にあって、マセガキがニヤニヤしながらエロ本を読んでいる後ろの窓に、崖上の崖を落ちてくる車だけが見えるんですね。(音はなし)
で、家を突き抜けてひっくり返った車から放り出されたほぼ全裸の女が瀕死の状態で、しかもその彼女はマセガキが見ていたグラビアに載っているポルノ女優というわけです。
宇多丸師匠もラジオで言ってましたが、この時に見せるマセガキの行動が本作のカラーや方向性を端的に表しているんですねー。
で、ライアン・ゴスリング演じるマーチとラッセル・クロウ演じるヒーリーはそれぞれ、このポルノ女優の死に関わる別々の依頼で最悪の出会いをし、そこから行き掛かり上バディを組んで“ある人物”の捜索をするうち、陰謀に巻き込まれたり殺し屋に狙われるという物語。
ヒーリーの方は、まじめでいい人間でありたいと願いながらも口より先に手が出る腕力バカで、マーチの方は娘も呆れるほど弱っちくて姑息でセコイ探偵。
そんなダメダメな負け犬二人が事件に巻き込まれてドタバタしながら、真相にたどり着いて……。というのが本作の見どころになっています。
不謹慎・今時!?なギャグが満載。でも…
上記したように、本作はとにかく笑いが満載で、とくにライアン・ゴズリングの裏声芸や小ボケの数々は、観ながらずっと笑いっぱなしでした。
しかも演じている彼自身、ノリノリで超楽しそうなんですよねーw
上記以外でも、出来る探偵風にドアの小窓を布を巻いた手で割って建物に侵入しようとしたら大惨事になったり、酔っ払って美女とふざけててベランダから転げ落ちたり、銃を突きつけられてるのに、ラッセル・クロウとどうでもいい言い合いしたり。
80年代的なオフビートな外し演技を随所に盛り込まれています。
そうかと思うと、急に切れ者っぽいことを言ってみたり、心の傷をチラ見せしたりするギャップがまたいいんですよね。
そして終盤では、ホテルを舞台に上へ下へのアクションシーンを見せるんですが、敵の銃を奪おうと格闘中に誤射された銃弾で後ろの関係ない人が打たれて死んだり、二人で死体を投げ捨てたのが人ん家の庭(しかもパーティー中)だったり。
そんな不謹慎なギャグや、「え、今時!?」 と思っちゃうようなベタベタなギャグ(滑って転んで失神とか)や、ストーリーとまったく関係のないギャグシーンなどなど、一歩間違えたら観客が不快になりそうな内容にも関わらず、脚本の軽妙な語り口と、社会的には最低な二人の心の底にある「正しさ」をちゃんと作品に反映させているから観客も楽める作品になってるんだと思います。
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で、さらに「正しさ」を体現するアンガーリー・ライス演じるマーチの娘ホリーの存在が、本作ではかなり重要になっていると思いました。
っていうか、この子が超カワイイんですよねー。
生意気でマセてるけど、でもちゃんと子供らしさもあって、反抗的だけど根は優しくてパパが大好きで。
そんなホリーが人の道から外れそうになりがちなマーチとヒーリーの轡(たずな)をしっかり握っていることで物語が上手く回っていくし、観客は二人に感情移入出来るんです。
そんな感じで、僕のようなボンクラ映画ファンにとっては(懐かしさも込みで)「そうそう、こんな映画が観たかった!」って思える最高の一本だったし、続編が観たくなる映画でした!
興味のある方は是非!!!!
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