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超エリートたちのハイテンション青春劇「帝一の國」(2017)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは古谷兎丸原作の人気コミックを実写化して話題を呼んだ、『帝一の國』ですよー!

原作の方は未読だし、ポスターや予告編を見ても若い人向けなルックの作品だったので楽しめるか不安だったんですが、僕みたいなオッサンでも十分に楽しめるエンターテイメント作品でしたねー!

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概要

『共喰い』『溺れるナイフ』などの菅田将暉を主演に迎え、古屋兎丸の人気漫画を映画化した学園コメディー。日本で一番有名な高校で、生徒会長の座をめぐって勃発する激しいバトルを衝撃のギャグ満載で活写する。共演は野村周平竹内涼真間宮祥太朗志尊淳千葉雄大ら。彼らが演じる個性的なキャラクターによる演技合戦、型破りな物語が熱い。(シネマトゥディより引用)

感想

ざっくりストーリー説明

生徒会長の座に就いた人物には将来の入閣が約束される、国内でも屈指の名門である海帝高校。

主人公の赤場帝一(菅田将暉)は、元々ピアノを愛し争いごとが嫌いないじめられっ子だったんですが、息子をエリートに育てたい父親(吉田鋼太郎)とのある出来ごとがキッカケで総理大臣になり自分の国を作るため、中学からエスカレーター式に海帝高校に入学します。

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そして彼は2年後に控えた生徒会長選を見据え、今年行われる生徒会長選の有力候補の中から自分が仕えるべき2年生を選び敵候補との戦いに臨む。

という物語。

多分、原作ではもっと色んなエピソードがあると思うんですが、本作ではあえて2年生の選挙戦にエピソードを絞って、原作未読の僕にもとても分かりやすい内容になってましたねー。

超ハイテンションで繰り広げられるエリートたちの青春劇

元々ピアノが好きで争いごとが嫌いだった帝一は、自分が叶えられなかった野望を託す父親とのある出来事(というか事故)をキッカケに、総理大臣になって「自分の国を作る」という野望に燃えるようになります。

その為の足がかりとして海帝高校生徒会長になるため、策略を巡らせながらのし上がっていくんですね。

それを阻止しようとするのは、父親のライバルで通産大臣の息子、野村周平演じる東郷 菊馬で、非常に分かりやすい三枚目の悪役として父親共々、帝一親子に対し卑劣な謀略を仕掛けていくのです。

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そしてもう一人、政治に興味はないけど人望が厚い大鷹 弾(竹内涼真)は、高校から海帝高校に推薦入学した学園唯一の庶民。一番観客に近い人物で、海帝高校のシステムにツッコミを入れる役どころです。

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それに生徒会長戦を戦う2年生も加わって進むハイテンション・ハイスピードの物語に最初は中々乗れずにいたんですが、中盤、帝一がなぜ「総理大臣を目指すのか」の理由が分かった瞬間にそれまで彼に抱いていた印象がひっくり返り、一気に帝一に感情移入してしまう構成になっているが非常に上手いなーと思いましたねー。

また、この作品は映画冒頭とラストが同じ構図になる、いわゆるブックエンド方式に近い構成になっているんですが、この中盤が効いているので爽やかな感じで終わるのかと思いきや、そこからもうひと捻り加えている構成も良かったです。

キャラクターの再現度

そうしたストーリー構成に加えて、本作では役者陣によるキャラクターの再現度の高さも素晴らしいと思いました。

いや、原作を読んでないのでどのくらい再現しているのかは分からないんですが、そんな僕でも古谷兎丸さんの描いた原作の世界観は多分こんな感じなんだろうと思わせる役者陣の“なりきりっぷり”は素晴らしくて、コメディー漫画原作ゆえのオーバーな演技にも全く違和感がなく、むしろ荒唐無稽な物語に説得力を与えているんですよね。

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なにより、日本のコメディー映画でやりがちな、役者が過剰におどけた演技をしたりボケ・ツッコミ的なセリフを入れずに、あくまで芝居として、熱量たっぷりに全力で演じていたのがこの映画の勝因だったんじゃないかと思いました。

イメージとしては、「テニプリ」や「弱ペダ」のミュージカルのような、いわゆる2.5次元に限りなく近いんじゃないでしょうか。

その上で、政治や権力争いの滑稽さを高校という閉じられた世界の中でデフォルメ化して皮肉りながら、青春劇としてエンターテイメントに昇華している本作は、漫画原作の実写映画としても成功していると思いましたよー!

興味のある方は是非!!

 

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