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こじらせティーンの面倒くさい日常「スウィート17モンスター」(2017)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、思春期こじらせ17歳少女の青春を描いたコメディー映画『スウィート17モンスター』ですよー!

コーエン兄弟の西部劇「トゥルー・グリット」で、14歳にしてアカデミー助演女優賞にノミネートされた女優で歌手のヘイリー・スタインフェルドが空回りしまくりの主人公を快演する、痛々しくも愛おしい物語でしたー!

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画像出典元URL:http://eiga.com

あらすじと概要

トゥルー・グリット』などのヘイリー・スタインフェルドが主演を務めた青春ドラマ。恋愛未経験ゆえに妄想を膨らませている17歳の少女が、さまざまな出来事を通して成長する過程を描く。監督は、脚本家として活躍してきたケリー・フレモン・クレイグ。『メッセンジャー』などのウディ・ハレルソン、『愛に迷った時』などのキーラ・セジウィックらが共演する。青春まっただなかにいるヒロインのリアルな言動が見どころ。

ストーリー:恋愛に関する妄想を膨らませては何かと騒動を起こし、情緒不安定気味の母親(キーラ・セジウィック)や教師のブルーナー(ウディ・ハレルソン)らを翻弄(ほんろう)している高校生ネイディーン(ヘイリー・スタインフェルド)。親友クリスタ(ヘイリー・ルー・リチャードソン)と一緒にいるときだけ安らげると思っていたが、彼女が人気者でエリートの兄ダリアン(ブレイク・ジェナー)と恋仲になり……。(シネマトゥディより引用)

感想

超面倒くさい、こじらせティーンの日常

本作の主人公ネイディーン・フランクリンは、出来の良くて勝ち組の兄ダリアンにコンプレックスを持ち、コミュ障で皮肉屋で母親と衝突しまくりで、唯一の理解者だった父親は天国に行っちゃって、それでもたった一人の親友クリスタがいるから、何とか学校生活を送れている、思春期こじらせまくりの17歳。

それなのに、クリスタがよりにもよって天敵の兄と付き合い始めたからさぁ大変。

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画像出典元URL:http://eiga.com / 天敵の兄と親友がベットイン!?

「ぼっち」になってしまったネイディーンは、いよいよ空回って暴走し……。という物語。

そんな超面倒くさい「こじらせ女子高生」を演じるのは、コーエン兄弟監督の西部劇「トゥルーグリッド」で14歳にしてアカデミー賞にノミネートされたヘイリー・スタインフェルド。多分ハリウッドで一番むくれ顔が似合う女優さんです。

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画像出典元URL:http://eiga.com / ネイディーン役のヘイリー・スタインフェルド

チャーミングだけど美人系ではなく、不器用で生意気でいつも空回っていて、ひねくれてて面倒くさいけど、どこか憎めなくて、物語が進むとだんだん可愛く見えてくる。そんな17歳の女の子を、見事に演じていましたねー。

そして、そんな自分を持て余して、空回ったり自己嫌悪したりと忙しい彼女の言動に、現役ティーンは何処かしら自分を重ねるだろうし、昔ティーンだった人たちは、昔の自分を思いだして赤面したり、もしかしたらネイディーンのお母さんに感情移入してしまうかもしれません。

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画像出典元URL:http://eiga.com / ネイディーンの奇行に手を焼くお母さん(キーラ・セジウィック

本作は、特別なことは起こりませんが、そんな「自分」を持て余している思春期ティーンの「あるある」が詰まった甘酸っぱくて可愛らしい青春コメディーなのです。(/ω\)キャッ

監督について

そんな本作で脚本と監督を務め、制作にも携わったのは、本作がデビュー作となる新人のケリー・フレモン・クレイグ。
コメディーらしくデフォルメしつつも、主人公の複雑で繊細な心情を細やかに描いていたし、自ら手がけた脚本も本当に素晴らしかったです。

この世界感は女性監督の彼女だから描けたんじゃないかと思いましたねー。

傷つけ傷つきながら成長していく物語

主人公のネイディーンは、幼い頃から兄に対して劣等感を抱えています。
かっこよくて、スポーツもできて、母親のお気に入りで、周囲の評判もいい兄と自分を比べて勝手に劣等感を持って拗ねているんですね。

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画像出典元URL:http://eiga.com / ネイディーン唯一の友達で親友クリスタ(ヘイリー・ルー・リチャードソン)

ただそれは、裏返してみればある種のブラコンでもあるわけで、だからこそ唯一の親友クリスタを奪った兄が許せないし、心の底では大好きな兄を奪ったクリスタも許せない。一方で素直に二人を祝福できない自分も許せないっていう、何とも複雑で面倒くさい状況に陥ってネイディーンはパニックになってしまうんですね。

そして色々キャパオーバーして暴走した彼女は、母親や先生に当たり散らしたり、自分に好意を持っているクラスメートのアーウィン(ヘイデン・セットー)とデートしてみたり、あこがれの上級生ニック(アレクサンダー・カルヴァート)に、うっかりエロメールを送ってイタいサイコ女扱いされたり、大切なクリスタや兄にも当たり散らし、傷つけたり自分も傷ついたりと、もう散々。

まぁ、それもこれも全部彼女の自業自得なんですけどねw

そんな彼女を適度な距離感で良い方向に導いてくれるのが、担任のブルーナー先生(ウディ・ハレルソン)です。

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画像出典元URL:http://eiga.com / いざという時は頼りになるブルーナー先生(ウディ・ハレルソン

ネイディーンの繰り出すイヤミ攻撃にはそれ以上のイヤミで返し、皮肉には皮肉で返し、最初はただの無気力教師かと思うんですが、でもちゃんと最低限のフォローや助け舟はだしてくれるし、ネイディーンが本当に辛い時には、駆けつけてくれる良い先生なのですよ!・゜・(ノД`)・゜・センセー!

観てる間はネイディーンの言動に、「イタタタ…」って思ったり、「もー!お前ー!」って思ったりするけど、観終わってみると「うんうん青春ってそういうものだよね」と、なんとも清々しい気持ちになるんですよねー。

人は皆、傷つけたり傷ついたり、空回りしたり恥をかいたりしながら成長していくのです。(。_。(゚д゚(。_。(゚д゚ )うんうん

ラストシーンも、現役でこじらせ中の人から見ればご都合主義に見えちゃうかもですが、そこ映画だし、思春期の絶望的に感じる苦しい状況だって、ほんの小さなキッカケで意外と簡単に解決してしまうものですしね。

普段、自ら進んで観るジャンルの映画ではないですが、とても面白かったし観て良かったと思える映画でしたねー。

興味のある方は是非!

 

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