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マーベルの新たなアンチヒーロー登場「モービウス」(2022)

ぷらすです。

劇場公開初日に観に行ってきましたよ。

「ヴェノム」「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ」に続くソニーズ・スパイダーマン・ユニバース(SSU)シリーズ第3弾『モービウス』をね!

というわけで、今回は公開されたばかりの作品なので、ネタバレしないよう気を付けて感想を書きますが、ストーリーや事前情報を一切入れたくない人は、先に映画を観てからこの感想を読んで下さい。

いいですね? 注意しましたよ?

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画像出展元URL:http://eiga.com

概要

マーベルのキャラクター、モービウスを主人公にしたアクション。コウモリの血清を用いて血液の難病を治療したために、肉体や能力が激しく変貌した彼の運命を描く。メガホンを取るのは『ライフ』などのダニエル・エスピノーサ。『ダラス・バイヤーズクラブ』などのジャレッド・レトー、『オフィシャル・シークレット』などのマット・スミスに加え、『スパイダーマン:ホームカミング』で敵のバルチャーを演じたマイケル・キートンが出演している。(シネマトゥディより引用)

感想

ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース(SSU)とは

本作は、「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース」通称SSU第3弾。

SSUとはマーベルコミックの人気ヒーロー・スパイダーマンスパイダーマンに登場するキャラクターを主人公にしたクロスフェードシリーズで、第1弾はトム・ハーディ―主演でマーベルの人気キャラクターが主役の「ヴェノム」、第2弾はその続編「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ」続く第3弾が本作「モービウス」なんですね。

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「え、スパイダーマンならMCUじゃないの?」と思う人もいるかもですが、その昔、マーベルが倒産の危機に陥った際に、自社のキャラクターたちの権利を色々な映画会社に切り売りし、その中でスパイダーマンの権利を買い取ったのがソニー・ピクチャーズだったのです。

なのでMCUスパイダーマンは、ソニーから権利をレンタルする形で登場させていたんですね。

で、スパイダーマンに関わる他のキャラクターの権利も持っているソニー・ピクチャーズは、それらスパイダーマンに登場する人気キャラクターたちを主人公にした作品世界をクロスフェードさせる「スパイダーマン・ユニバース」のシリーズを始めたというわけなんですね。

モービウスってどんなキャラ?

SSUシリーズ第1・2弾の主人公ヴェノムは、スパイダーマンに登場するキャラクターの中でも1・2を争う人気キャラクターなので知っていた人も多いかと思いますが、本作の主人公モービウスは、原作ファンの人しか知らないのではないでしょうか。(僕も今回初めて知りました)

予告編を見れば分かるように、一言で言うならモービウスは吸血鬼的です。

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原作コミックでの初登場は1971年10月「Amazing Spider-Man #101」で、スパイダーマンが1962年にデビューしている事を考えれば、かなりの古参キャラと言えるかもしれませんね。

マーベルコミックに登場する吸血鬼キャラといえば、ハーフヴァンパイアの吸血鬼ハンター「ブレード」が有名ですが、モービウスの方は厳密に言えば吸血鬼ではなく、ある事情から吸血鬼じみた力をもったアンチヒーローなんですね。

本作の主人公マイケル・モービウスジャレッド・レト)は生まれつき血液の難病を患っている天才医師で、同じ病気を患っている幼馴染のマイロ(マット・スミス)から資金援助を受けながら難病の治療薬研究をしています。

そして、吸血蝙蝠の遺伝子から開発した薬の効果を自らの身体で実験したモービウス博士は、強靭な肉体や超音波による超レーダー能力などの超人的能力を得た代わりに、定期的に人間の血液を摂取しないと我を失ってモンスター化する、疑似吸血鬼になってしまったわけです。

原作版では最初スパイダーマンヴィラン(悪役)として登場するも、人気キャラとなったことで時にヒーローと組んで活躍もする、いわゆるアンチヒーローとして活躍。本作では原作よりヒーロー的なキャラクターとしてチューニングされていましたねー。

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本作でモービウスを演じたのは、DCEUの「スーサイド・スクワッド」(2016)「ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット」(2021)でジョーカー役を演じたジャレッド・レト

彼の演じたジョーカーは個人的には大好きなんですが、世間的な評価はイマイチらしく、そういう意味では不遇なアメコミ映画デビューとなってしまったんですよね。

しかし、彼自身は実力派俳優として知られているし、本作での演技も素晴らしかったですねー!

そして監督は「デンジャラス・ラン」「チャイルド44 森に消えた子供たち「ライフ」など、若くして話題作を手掛けたダニエル・エスピノーサ
子供のころからコミックオタクで、特にモービウスのファンだというだけあって、本作でも蝙蝠の持つ能力を備えた、モービウスというキャラクターのアクションは、これまでのどのヒーローとも違う独自の動きでしたよ。

え、たった108分!?

本作は、そんなモービウスのオリジンを描いた作品で、前半は難病を患うモービウス博士の半生と開発した薬によって”モービウス“の能力を得るまで。

後半は、ヴィランとのド派手なアクションシークエンスになっています。

そうしたモービウス博士の様々な感情の動きを、ジャレッド・レトは見事に演じていたし、個人的には血液の効能が切れて体の力が抜けてぐねっとなる動きとかは「おぉ」ってなりました。

あと、本作ではそんなモービウスを2人の刑事が追うんですが、黒人のストラウド刑事の方は、あの「ワイルド・スピード」でローマン役を演じているタイリース・ギブソンでした。
ワイスピではコメディーリリーフ役ですが、本作では超シリアスな刑事役を熱演していて、それがちょっととぼけた相棒のロドリゲス刑事(アル・マドリガル)といいコントラストを生んでいました。

で、個人的な感想としては、正直この前半が冗長でかったるいと思いました。

いや、このモービウスはスパイダーマンバットマンなどの有名人気キャラとは違い、多くの人にとって初めましてのキャラクターなので、どういう経緯で彼は吸血鬼の能力を得たのか、彼には一体どんな能力があるのかなど、いわばモービウスというキャラクターのルールをしっかり描かなくてはならない=説明が長くなるのは正直仕方がない部分もあるとは思うんですが。

それにしても、物語自体はシンプルなのにモービウスになるまでの件があまりにも長すぎるし、たった108分の映画なのに体感としては2時間30分くらいに感じてしまったんですよね。

それはやっぱり、前半の冗長な“ルール説明“に原因があると思うし、もっと一つ一つのエピソードを掻い摘んで、テンポ良く見せる事だって出来たと思うんですよね。

また、煙っぽいエフェクトを使うアクションシーンについても、モービウスが知覚ている世界を映像化しているのは分かるんですが、正直ちょっと見辛さを感じたし所々何が起こっているのかが分かりづらいシーンもあったりしました。

まぁ、本作はモービウスの紹介編ということもあり、物語自体は非常にシンプルなので、その分、モービウス博士の半生や感情の方にスポットを当てざるを得ない部分もあったのかもですけどね。

とはいえ、今後SSUのシリーズで他のキャラクターたちと絡んでいく事を考えれば、ここでモービウスのオリジンをしっかり描くのは重要だったのかもしれません。

興味のある方は是非!!

 

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