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我らがニコケイvs殺人ロボットの死闘「ウイリーズ・ワンダーランド」(米2021年/日2020配信)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、我らがニコケイことニコラス・ケイジ主演のアクション・コメディ・ホラー『ウイリーズ・ワンダーランド』ですよー!

ニコラス・ケイジが襲い掛かる殺人ロボットを返り討ちにしながら、一晩、閉鎖した遊園地掃除のバイトをするという謎だらけの映画です。

で、この映画、ネタバレしても面白さは一切目減りしない……というか、むしろ内容が分かった方が楽しく観られるタイプの作品だと思うので、今回はネタバレ全開でお届けしていきます!なので、ネタバレ嫌という人はご注意ください。

いいですね? 注意しましたよ?

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画像出展元URL:http://eiga.com

概要

さびれた遊園地を舞台に、主人公と邪悪なアニマルロボットたちの戦いを描くアクションホラー。ある遊園地で一晩過ごすことになった男と、悪魔の化身となったアニマルロボットたちが激しいバトルを繰り広げる。メガホンを取るのは『ASHRA アシュラ』などのケヴィン・ルイス。『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』などのニコラス・ケイジ、ドラマ「レジデント 型破りな天才研修医」などのエミリー・トスタ、『僕と頭の中の落書きたち』などのベス・グラントらが共演する。(シネマトゥディより引用)

感想

適度に休憩を挟みつつ、閉鎖された遊園地を掃除する!

本作は、ニコラス・ケイジが自ら製作・主演を務めたアクション・コメディ・ホラーです。

ニコラスケイジと言えば、我らボンクラオタクの王と呼んでも過言ではなく、スーパーカー、アメコミ、漫画、フィギュアなどの買い過ぎで破産寸前に追い込まれ、アカデミー俳優なのに(日本では)ビデオスルーオンリーのB級・C級~Z級映画に出まくって借金を返済。

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また、フランシス・フォード・コッポラの甥っ子と言われるのが嫌で、大好きなアメコミヒーロー、ルーク・ケイジから名前を拝借、ニコラス・ケイジと名乗るだけでは飽き足らず、自分の息子にもスーパーマンの本名「カルエル」の名前をつけちゃうボンクラっぷりですよ。

その一方で、サターン・フィルムズ(Saturn Films)という映画制作会社を設立。

現在も共同経営者として、いくつかの作品をプロデュース。本作の制作会社の中にもサターン・フィルムズの名前を確認することが出来るんですね。

そんな本作の内容をざっくり説明すると、“ヘイズビル”という田舎町の近くの道路に置かれた車止めで、車がパンクしたニコラス演じる名無しの男。

運よく通りがかった自動車修理の男に拾われるも、男は修理費前払いで1000ドルを要求。しかも町にはネットが普及してないため?カードもATMも使えないというんですね。

で、男は現金の持ちあわせがないニコラスに、一晩、閉鎖中の遊園地清掃のバイトを紹介。適度に休憩を挟みながら清掃するようにというオーナーの命令を守り、ニコラスが途中休憩を挟みながら廃墟同然の遊園地清掃のバイトをする。という物語。

その合間に、襲い掛かる殺人鬼たちの魂が乗り移ったマスコットロボを返り討ちにしたり、助けに来た少女リブ(エミリー・トスタ)の仲間たちや、町の保安官がロボに殺されたりしますが、ニコラスは襲い掛かるロボを次々に返り討ち。休憩中には持ち込みのエナジードリンクを飲みながら休憩室に放置されていたピンボールマシンのハイスコアに挑み、見事に達成………って、なんなんだこの映画!(。・д・)ノ)´Д`)ビシッ

しかもニコラス一っっっっ言も喋らないしー!

一体、どういう気持ちで見ればいいんだコレ!www

呪われた遊園地「ウイリーズ・ワンダーランド」

もう少し詳しく説明するとですね、この遊園地を作ったのはジェリー・ウィリスというシリアルキラーで、彼は自分の育てた殺人鬼たちを従業員に、表向きは遊園地の体で営業しつつ、遊びに来た町の住人を次々殺していたらしいんですね。

事態に気づいた警察がこの遊園地に乗り込むも、ジェリーたちは既に集団自殺したあと。しかし、彼らは黒魔術の儀式を使い、死後、遊園地のマスコットロボに魂を映し、夜な夜な町に出ては住人たちを殺して食べてしまう。
これに困りはてた保安官は町を通りかかった人々を生贄に差し出すので、住人を食べないよう取引。

以来、自動車修理工のジェドと遊園地のオーナーと手を組んで、”罠“にかかった人々を言葉巧みに「ウィリーズ・ワンダーランド」に送り込んでいたわけです。

そして、ニコラスを助けに来た少女リブはこの被害者の生き残りで、保安官が引き取って育てていたんですね。

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で、たまたま罠にかかったニコラスが新たな生贄に選ばれたわけですが、いつも通り殺して美味しくいただいちゃおうと思っていたマスコットたちは、逆にボッコボコに破壊されていくんだからもう、「ナメてた相手が殺人マシーン」の亜種って感じで、マスコット視点で見れば立派なホラーというわけです。

ニコケイ版「ジャンゴ」

で、僕はこの映画を観てて「なんじゃこの映画」とツッコミながらも、この感じ、どこかで………と考えていたんですよね。

で、( ゚д゚)ハッ!と気づいたんですが、これ、ニコラス・ケイジ版「ジャンゴ」だったのではないかと。

「ジャンゴ」はイタリア製西部劇、通称マカロニウエスタンと呼ばれる映画群に登場する名無しのガンマンで、「続・荒野の用心棒」のフランコ・ネロが演じたのを皮切りに、様々なバリエーションの名無しのヒーロー「ジャンゴ」が登場するんですね。

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で、西部劇には、小さな田舎町がならず者に支配され、何らかのキッカケで主人公とならず者たちが戦い、主人公によって町に平和が戻る。っていうテンプレートがあって、本作の構成はまさにコレと一緒なんですよね。

ならず者=殺人マスコットを次々倒す名無しの男ニコラス、ならず者に協力する悪徳保安官や町の有力者、ならず者に両親を殺され復讐に燃える囚われの少女。

ただまぁ、本作の問題点はそれらの要素がまったくリンクしていないところで、ぶっちゃけニコラスに全部任せておけばリブの仲間たちも保安官と補佐も、もしかしたら修理屋とオーナーも死なずにすんだわけで、彼らの死はまったくの無駄だったっていうw

まぁ、もちろんそれはわざとで、主人公のニコラスとは無関係に物語が進み無駄に人が死ぬっていうコメディなんですけどね。

ぶっちゃけ、この手の安めなニコケイ主演映画には当たりハズレがある…というか圧倒的にハズレの方が多いんですが、本作は個人的に大当たりのニコケイ映画だったし、むしろ、ニコラス・ケイジなしでは、この映画は成り立たなかったんじゃないかとすら思いました。

なんていうかこう、ニコラス・ケイジ自身の(面白おじさん的)キャラクター性が、この手のハイテンションな安物映画と異常に相性がいいというか。

いや、だからっ万人におススメ!ってわけではなくて、僕らみたいなボンクラ映画ファンにとってはというカッコつきですけどねw

まぁ、88分とかなり短めでサクッと気軽に観られるし、現在アマプラ他配信サイトでも扱っているようなので、興味のある方は是非!!

 

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