ぷらすです。
今回ご紹介するのはトム・クルーズ主演と製作をつとめた今年公開のメガヒット大作『トップガン マーヴェリック』ですよー!
今回僕は映画館ではなくAmazonレンタルで視聴したんですが、本作を観た多くの人が「劇場で、出来ればIMAXで観た方がいい」という気持ちがよく分かりましたよ!
画像出展元URL:http://eiga.com
概要
トム・クルーズをスターダムにのし上げた出世作『トップガン』の続編。アメリカ軍のエースパイロットの主人公マーヴェリックを再びトムが演じる。『セッション』などのマイルズ・テラーをはじめ、『めぐりあう時間たち』などのエド・ハリス、『ビューティフル・マインド』などのジェニファー・コネリー、前作にも出演したヴァル・キルマーらが共演。監督は『トロン:レガシー』などのジョセフ・コシンスキー。(シネマトゥディより引用)
感想
なぜみんな、劇場視聴を勧めるのか
実は最初、僕は本作を観る気はありませんでした。
何故かというと1986年の「トップガン」を観ていないからで、「トップガン」を観なければ、36年越しの続編となる本作だけ観ても内容が分からないのではないか。っていうか、本作の為に今更36年前の映画を見返すのも正直面倒くさいんだよなー。
などとグズグズ考えているうちに時間が過ぎ、時間の経過と共に本作の評判はうなぎ上りで、どんどん気になっていくんだけど、じゃぁこれから「トップガン」みるか。でもなー、うーん……。てな感じで。
そうしてウダウダしている間に本作のAmazonでレンタルが始まったので、「まぁ一応観ておくか」という感じで観てみたら、「なるほどこれは劇場で観るべき作品だ」と、大いに納得したんですねー。
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なぜなら、映像・音響のすべてが、劇場の大画面と音響で観るように設計されているから。
いや、もちろん劇場公開される殆どの映画は劇場で観るよう設計されているわけですが、本作は物語の設定や扱う題材も含め劇場での鑑賞に特化していて、家庭のテレビやタブレット、スマホなどのメディアで得られるカタルシスは劇場のそれとは比べ物にならないんですよね。
ざっくりストーリー紹介
前作となる1986年公開の「トップガン」は、当時まだ若手だった主演のトム・クルーズを一躍トップ俳優へと押し上げた作品です。
アメリカ海軍のパイロット:ピート・ミッチェル(コールサイン:マーヴェリック)は野生の勘を頼りに無鉄砲で型破りだが天才的な直感力と技量を持つパイロット。
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そんなある日、色々あって心優しく陽気な性格の相棒グースと共にミラマー海軍航空基地に所在するアメリカ海軍戦闘機兵器学校(通称:トップガン)へ派遣されたマーヴェリックは、ドッグファイトの戦技を磨くために教育を受けることとなる。という物語。
そこでの出会いと別れを経て成長したマーヴェリックの36年後を描いたのが本作「トップガン マーヴェリック」で、とあるならず者国家がNATO条約に違反するウラン濃縮プラントを建設し稼働させようとしている事を察知した米国は、それを破壊すべく特殊作戦を計画。
同作戦に参加させるためにトップガン卒業生から選りすぐられた若き精鋭パイロット達の教官としてマーヴェリックが戻ってくる。というのが大まかなストーリーです。
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前作「トップガン」は、いわゆる軍隊ものに青春学園もののテイストを盛り込み、元々CMディレクター出身でもあるトニー・スコットらしい、カッコいい映像と流行りの音楽をふんだんに盛り込んだ、イケイケである意味呑気な時代を象徴した80年代を代表する作品の一つであり、そうした”ノリ”は映画の枠を超え、トム・クルーズが身につけたサングラスやMA-1ジャンパーなどは、当時の若者の間でファッションアイコンにもなるなど、社会現象にもなったんですね。
そんなこんなで当時特大ヒットを飛ばした本作の続編を――という話は何度も持ち上がったものの中々実現には至らず、その間にトニー・スコットが亡くなり続編の企画の続行が危ぶまれたものの、主演のトム・クルーズや1作目でアイスマンを演じたヴァル・キルマーらが続編製作に強い興味を持っていたこともあって、36年ぶりの続編となる本作が制作されたのです。
しかし、コロナパンデミックによって当初2019年公開予定だった本作は2020年、2021年と延期の末に2022年5月27日にようやく公開。
その間にも、大作映画が次々劇場公開からネット配信での公開に切り替わっていく中、それでも劇場公開にこだわったところに、トム・クルーズを始めとしたスタッフの映画人としてのこだわり、また次世代に映画(館)文化を残したいという心意気を感じずにはいられませんでした。そして、実際に本作を観てみると、前述したように彼らが劇場公開にこだわった理由がよく分かる作りになっていたんですね。
正当派続編であり、映画論であり、トム・クルーズ論であり、ロッキー
そんな本作、「映画」としては素晴らしいんですが、「物語」としてはそれほど大したことがないというか。
前述したように本作のストーリーは、作戦実行ほぼ不可能という困難なミッションに挑むトップガンたち。というこれ以上ないくらいシンプルな物語。
トム・クルーズ演じるマーヴェリックの役どころは、そんな若者たちが作戦を成功させ生還できるように鍛え上げるというものなんですが、そこは我らがトム・クルーズ。
本来主役になる次世代の若者たちに道を譲る気などサラサラなく、しっかりと「トム・クルーズの映画」にしてしまっているんですよねw
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その辺は、前作「トップガン」と同じく1986年公開で、若きトム・クルーズと当時大スターだったポール・ニューマンが共演した「ハスラ―2」と同じイムズを感じてしまうというか「結局お前が主役なんか―い!(。・д・)ノ)´Д`)ビシッ」っていう。
そうしてみると、本作は36年間トップスターの座を走り続けてきたトム・クルーズの人生とも重なっていて、時代遅れなロートルが「まだまだ若いもんには負けん!」と怪気炎を上げながら大暴れして、青春して、一瞬弱気になるも結局実力で全部さらってしまうマーヴェリックはまさに、今のトム・クルーズそのものでもあるんですよね。
映画のキャラクターに役者の人生がリンクするといえば、シルベスタ・スタローンの「ロッキー」シリーズがありますが、本作の構造はまさにトム・クルーズ版「ロッキー」と言っても過言ではないと思いました。
同時に本作は、テレビの普及、インターネットの発展によるサブスクの登場や、タブレット、スマホなど新たなメディアの登場、そしてコロナの世界的な流行も重なって今や瀕死状態の映画興行というエンターテイメントともメタ的に重なっていて、「トップガン」の36年後を描いた正統派続編でありながら、そういう意味で映画論でありトム・クルーズ論でもあるんですね。
だからこそ、本作は劇場で観なければあまり意味がないという結論に至ってしまうのです。
劇中でも、前作のキャラクターやエピソードを下敷きにしていて、36年前に「トップガン」を喰らった世代のファンはたまらないんじゃないかと思いますが、じゃぁ、前作を観てないと楽しめないかと言われればそんな事はなく、前作を基にしている部分はそうと分かるように説明の描写があるので、本作だけを観てもちゃんと物語の筋は分かる親切設計。
まぁ、そうは言っても前作を観ていた方が感動は大きいと思いますけれどもw
ディテールの圧倒的リアリティー
ただ、本作における物語の筋は、前作ファンへのサービスのようなもので。
本作の白眉は、米海軍全面協力の元で本物の空母「エイブラハム・リンカーン」に乗艦しての飛行甲板での撮影であり、トム・クルーズを始めとした主要役者陣が本物のジェット戦闘機に乗り込んでのコックピットの撮影など、本物でしか表現しえないディテールの圧倒的リアリティーなんですよね。
もちろん本物のパイロットが操縦し、キャストは後部座席に乗り込んで撮影するわけですが、キャストの身体にかかるGなどは、セットやCGでは中々表現できないと思うし、そこにも「ミッション:インポッシブル」以降、トムがこだわってきた本物を使った肉体表現の凄さがこれでもかとぶち込まれたとても贅沢な作品なのです。
まぁ、トムはともかく、それに付き合わされる他のキャストは大変だったでしょうけどもw
ともあれ、そんなアレコレを堪能するには、やはり劇場の大画面と音響設備が最適だし、幸い本作はロングラン上映中の劇場も多いと思うので、もし、これから本作を観るという人は、劇場での鑑賞が絶対におススメです!
僕も、行けそうなら劇場に行ってもう一回本作を観てみようと思いますよ!
興味のある方は是非!
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