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ピクサーが作り上げた初の長編アニメシリーズ堂々の完結編!?「トイ・ストーリー3」(2010)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、ピクサーが初めて作り上げ世界中で愛された長編CGアニメ「トイ・ストーリー」シリーズ三部作完結編? 『トイ・ストーリー3』ですよー!

「そういえば、まだ観てなかったし、この際最初から観直してみるか」と前2作を観て、今回ついに本作に追いつきましたー!

 

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画像出典元URL:http://eiga.com

あらすじと概要

カウボーイ人形のウッディたちが織り成す、おもちゃの世界を描いて世界中で大ヒットした『トイ・ストーリー』シリーズの第3弾作品。持ち主のアンディの元を去っていくおもちゃたちの友情を、感動的かつダイナミックに描き出す。前2作の監督だったジョン・ラセターが製作に携わり、メガホンを取るのは『ファインディング・ニモ』『モンスターズ・インク』の共同監督、リー・アンクリッチ。おもちゃたちが繰り広げるアクション満載の冒険に胸が躍る。

トーリー:アンディがおもちゃで遊んでいたのも今は昔。アンディは大学に入学する年齢になり、カウボーイ人形のウッディたちおもちゃは託児施設に寄付されることになった。しかし、そこに待っていたのは乱暴な子どもたち。ウッディは脱出に成功するものの、アンディの元へ行くか、仲間たちを助けに戻るかの究極の選択を迫られる。(シネマトゥデイより引用)

 

感想

第一作から足掛け15年。おもちゃたちの物語がついに完結!?

ピクサースタジオ初のフルCG長編劇場アニメーション「トイ・ストーリー」の大ヒットから15年、3本目となる本作はシリーズ完結編となるハズの作品でした。
ところがその後、続編の制作が決定しちゃったわけですね。
が、今回はあくまで本作を3部作の完結編として感想を書いていこうと思います。

完結編にふさわしく、1・2で暗示されていたウッディたちの未来がついに現実のものに……というのが本作の大まかなストーリー。つまり、アンディ(子供)の成長です。

第一作で9歳だったアンディも本作では17歳。大学に合格して実家を離れることになります。
長年遊ばれなくなったウッディたちは何とか彼の気を引こうと、おもちゃ箱にアンディのケータイを隠して鳴らしてみるものの、大きくなったアンディはもう、彼らで遊んではくれません。

それでも長年一緒にいた彼らのせめてもの望みは、みんな揃って屋根裏部屋に置いてもらうこと。なんとも切ないスタートです。

アンディが大学に持っていこうと決めたウッディ以外のメンバーは、ゴミ袋に入れられ屋根裏部屋に……と思ったら、ママの勘違いで捨てられそうになり(いつものやつ)
アンディに捨てられたと勘違いし絶望した彼らは、新天地を求めてママが寄付するダンボール箱に入り、楽園(保育園)に到着するのだが……というストーリー。

結果、最終的にはアンディと彼らは束の間過去に戻ったような幸せな時間を過ごし、別れを告げることになるんですが、あのラストはズルい!

そりゃ号泣するよ!・゜・(ノД`)・゜・

まさに、完結編にふさわしいほぼ完璧な幕引きでした。(それだけに続編の話を聞いた時は「え!? 続編!?」ってなるわけですがw)

映像の進化

1995年の第一作、99年公開の前作から時間と数々の作品を経て、ピクサーの技術とテクノロジーの進歩が詰まった本作。
ウッディーたちだけでなく、有機物・無機物の質感や動きなども格段にアップして、非常に見ごたえのある映像になっていました。

第一作でオモチャを主人公にしたのは、当時の技術の限界もあり、プラスチックや金属などの無機物が一番CGで表現しやすかったからですが、その後作品ごとにテーマを決めて草木や動物、そして近年では「ファインディング・ドリー」で最も表現の難しい水など、様々なCG映像表現に挑戦し技術を進化させてきたピクサー
そうした技術の蓄積が常に新作で生かされていくシステムは本当に素晴らしいって思います。更に本作では、その技術の進歩がストーリーを盛り上げる演出の底上げにも繋がっているわけで、ただただ感心するばかりです。

ジェシーとロッツォ

前作で登場した、持ち主に捨てられた過去を持つ人形のジェシー
本作では、そんなジェシーによく似た境遇のキャラクターが登場します。
それが今回の悪役でクマのぬいぐるみのロッツォ。

見た目はピンクのカワイイ熊ちゃんですが、裏の顔は保育園のオモチャを牛耳る独裁者という設定。
なぜ彼がそんな事になったかというと、持ち主(養女)のピクニックに同行→持ち主がお昼寝→帰りに忘れられちゃう→必死に家に帰ったら「代わりの自分」がいたのを発見→ダークサイドに堕ちる→辿り着いた保育園を牛耳るボスに。っていう流れ。

つまりジェシーとロッツォは、殆ど同じ境遇を辿っていて、ジェシーはダークサイドに堕ちかけたもののウッディに救われ、ロッツォには救ってくれる仲間がいなかったっていう合わせ鏡なキャラクターなんですねー。

で、ロッツォは保育園で(オモチャ的)悪の限りを尽くし、最後にはその報いを受けるわけですが、個人的にはもう少し彼に救いがあっても良かったような気がしなくもないというか。まぁ、あのウッディにすら見捨てられるような行為(そして第一作のウッディとも対になってる)をしたんだから、自業自得と言えなくもないんですが。

まぁ、「世の中には救えない(分かり合えない)ヤツもいる」っていう展開は、ピクサーらしいと言えるんですけどね。

ラストシーン

で、なんと言っても本作の白眉はラストシーンですよね。
前二作では、基本常にウッディたちオモチャ側の視点で物語が語られてきたわけですが、本作のラストシーンでは初めて人間側の視点が入るんですよね。
更に、前作ではただウッディのセリフだけで語られていた「オモチャの幸せとは」というテーマに映像的な回答を示しているのが、とにかく感動的だし、本作でウッディが下したある決断は、ある意味で自分の役割を果たして「子離れ」する父親のようでもあります。

前作では色々な事情から短期間で作り上げなくてはならなかった事もあり、ストーリー的にもスタッフにもある程度の悔いが残ってしまったようですが、本作では前作で残された『宿題』をシッカリ片付けた感じがしましたねー。

続編の情報を読むと、本作で僅かに残された『宿題』をジョン・ラセターが監督として自ら片付ける内容になりそうですけどね。うーん、不安なような楽しみなようなw

ともあれ、今回三作を観て思ったのは「トイ・ストーリー」は一本づつが単体の作品ではなく、3作まとめて「トイ・ストーリー」という一本の作品なんじゃないかということでした。シリーズものなので当然といえば当然のことなんですが、全作通して観ることで改めて見えてくる部分もあるなーと。

もしかしたら、僕のように「トイ・ストーリー」をうっかりスルーしてしまっている人も結構いるんじゃないかと思いますが、面白い作品なので機会があれば三作通して観ることをオススメします。

興味のある方は是非!!

 

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