ぷらすです。
今回ご紹介するのは、オーストラリア製ゾンビアクション映画『ゾンビマックス!/怒りのデス・ゾンビ』ですよー!
実はこの作品、前々からTSUTAYAでパッケージを見かける度に気になってはいたんですが、どうにも”地雷臭“がするので手を出すのを躊躇ってたんですよね。
でも、今回思い切ってレンタルしてみることにしましたよー!
画像出展元URL:http://eiga.com
概要
ゾンビが蔓延した近未来の世界を舞台に、生き残った人々の壮絶な戦いを描いたオーストラリア製アクションホラー。「マッドマックス」を彷彿させる世界観やスピード感あふれるストーリー展開、これまでのゾンビ映画にはなかった独創的な設定で、世界各地の映画祭で話題を集めた。近未来、突如として謎の流星群が地球に降り注ぎ、人類のほとんどがゾンビと化した。妻子を亡くした整備工バリーは同じような境遇の人々に助けられ、彼らが所有するガレージに避難する。隕石の影響で燃料資源が使えなくなり困り果てていた人々は、やがてゾンビの血液がガソリンの代替になることを発見する。一方、バリーの妹ブルックはマッドサイエンティストに捕らえられ、ゾンビエキスを注入して強化人間をつくる実験の被験者にされてしまう。これが長編デビュー作となるキア&トリスタン・ローチ=ターナー兄弟が手がけた。ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル梅田で開催の「未体験ゾーンの映画たち 2016」上映作品。(映画.comより引用)
感想
邦題問題
まぁ、僕が本作に中々手を出せなかった理由の一つに、本作の邦題がありましてね。
「ゾンビマックス!/怒りのデス・ゾンビ」ってあんたw
1つのタイトルに「ゾンビ」が重複しとるがな。
っていうか、元ネタの「マッドマックス/怒りのデスロード」を何の臆面もなくパクってますからねw
もうこれ、絶対タイトル詐欺だろうと。(原題は「Wyrmwood: Road of The Dead」)
でも、それならそれでネタになるし、まぁいいかと思って観てみたら、思った以上にマッドマックスしてましたww
邦題つけた人、疑ってゴメン!w
ざっくりストーリー紹介
本作は、前半~中盤にかけて2本のストーリーが平行して描かれます。
1本は整備工のバリー(ジェイ・ギャラガー)の物語。
愛する妻子と幸せに暮らしていたバリーでしたが、ある日突然ゾンビウィルスが蔓延。
ゾンビになってしまった愛する妻と娘を殺し、自分も後を追おうとするんですね。
しかし、死にきれなかった彼は通りすがりのハゲに助けられ、ゾンビ騒動の直前に電話のあった妹ブルック(ビアンカ・ブラッドリー)がいるブラブラへ向かいます。
その途中、森の中でハゲは間違って撃ち殺され、バリーはハゲを誤射したベニー(レオン・バーチル)を相棒にブラブラに向かって車を走らせるんですが、途中でいきなり車が故障。
そこで車庫に立てこもっていたケルとフランクたちと合流するのです。
しかし、ケルたちの車も動かない。
何故か、突如ガソリンや軽油などの化石燃料や天然ガスが全て燃えなくなってしまったというんですね。
画像出展元URL:http://eiga.com
車庫に閉じ込められ、周囲には大量のゾンビ。
困り果てたその時、バリーたちは偶然ゾンビの血が燃えることに気づき、ゾンビを燃料に動く「対ゾンビ使用改造トラック」と、自分たちも対ゾンビ用の装備に着替え、再びブラブラに向けて出発するのです。
画像出展元URL:http://eiga.com / マッドマックス感溢れる衣装は、監督兄弟の手作り
一方、妹でアーティスト?のブルックは、女友達をモデルにガレージで写真撮影をしているんですが、その女友達が突然ゾンビになって彼女に襲い掛かります。
何とかゾンビに襲われないよう、ゾンビの動きを封じるとガレージの梁に上り身を守る彼女でしたが、そこに軍人らしき男たちが現れゾンビを退治。
助かったかと思いきや、男たちに血液検査をされたブルックは捕まり、ゾンビで何かをしようとしている謎の施設に連れていかれ、人体実験の被験者にされてしまうわけです。(この辺は何だかバイオハザードっぽい)
画像出展元URL:http://eiga.com / ブルック役のビアンカ・ブラッドリー。若干ミシェル・ロドリゲスに似てる。
ゾンビの血液を注入され、このままでは殺されると思った彼女でしたが、自分が同じ部屋のゾンビたちを操れる事に気づき――というストーリー。
ね?いかにもダメそうでしょ?
ところが、これが中々面白いんですよねー!
斬新な新設定
本作では、これまでにない幾つかの斬新なゾンビ設定が付け加えられています。
1・ゾンビウィルスは空気感染するが、ある条件を満たした人間(血液型がRH-のA型)は、ゾンビに噛まれない限り感染しない。(らしい)
2・地球上のガスや化石燃料は一切使えなくなるが、ゾンビの血液や彼らが口から吐くガスが燃料替わりになる。(ゾンビの活動エネルギーは地球から供給?)
3・ゾンビは昼間ガスを吐いてるので動きが鈍いが、夜はガスを吐かないので素早く動く。(一粒で2度美味しい、ロメロ版ゾンビと「28日後」以降の走るゾンビのハイブリッド設定)
4・人体実験で半ゾンビ化したブルックは周囲のゾンビを(複数)操れるようになる。
っていう。
要は、マッドマックスとゾンビも大好きなキア&トリスタン・ローチ=ターナー兄弟が、「美味しいもの+美味しいもの=超美味しいもの」理論で両者を合体させるために創り出したご都合設定なんですけど、これが思わぬ方向にプラス効果をもたらしてるんですよね。
また、本作を制作したターナー兄弟はお金を貯めて会社を辞め、トラックやバリーたちの衣装をDIYで作り、少ない人数で、ロケ地もガレージと郊外の道路、森で撮影した超低予算映画なんですが、撮影や編集が上手いからなのか、映画のルックはいわゆる自主制作映画にありがちな貧乏臭さがなくて、結構リッチ(というか普通のB級映画程度には)に見えるんですよね。ゾンビもバリエーションが豊かだったし、ゴアシーンもしっかり作りこまれてましたしね。
ストーリーの方も、主人公のバリーが苦悩する、いわゆる”ダレ場“は前半でサクッと終わらせて、中盤以降は妹のブルックを救うという目的に向かってまっしぐらなので、物語のテンポがよく、観ていてストレスがないのです。
とは言うものの
なんて書くと、超面白い映画っぽいですが、それはまぁ、色々な部分に目を瞑って良いトコだけ書き出しているからで、ぶっちゃけ本作は、ツッコミどころもかなり多い作品です。
テンポを優先しているためか言葉足らずなシーンも多く、映画を観ているだけだとよく分からない部分もけっこうあるんですよね。
例えば、軍がブルック(というかRH-の人間)を捕まえて何をしようとしているのかは、まったく分かりませんしねw
画像出展元URL:http://eiga.com / 謎の研究をしてるマッド・サイエンティスト
あらすじを読んで初めて、「強化人間を作ろうとしてる」事を知りましたよ。
それに、あの軍らしき組織も、オーストラリア軍ではないっぽくて、多分、何某かの企業の私設軍&研究所だと思うんですが、結局、彼らの目的も最後まで明かされません。
でも、そういう粗をお互なって余りある圧倒的な熱量や、自由(過ぎる?)な発想で、本作を凡百のゾンビ映画とは違う、新鮮で斬新な作品に仕上げているのです。
ちなみに、オーストラリアでは本作の続編がテレビシリーズとして作られてるっぽいんですが、残念ながら日本では観れないっぽいです。(´・ω・`)
うわー、超気になるー!
興味のある方は是非!!
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