今日観た映画の感想

映画館やDVDで観た映画の感想をお届け

ファンもそうでない人も楽しめる「バンブルビー」(2019)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、「トランスフォーマー」の人気キャラを主人公に据えたスピンオフ作品『バンブルビー』ですよー!

僕は80年代に放送されたアニメ版も殆ど観てなくて、マイケル・ベイの実写シリーズも最初の1作目以降の作品は観てなかったんです。

なので本作もスルーしようかとも思ったんですが、やたらと評判が良かったので今回のレンタル開始に合わせて観てみましたよ。

感想を一言で言うなら、超面白かったですねー!!

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概要

SFアクション『トランスフォーマー』シリーズに登場するキャラクター、バンブルビーにスポットを当てたスピンオフ。バンブルビーと傷心の少女が出会い、交流を深める。メガホンを取るのは『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』などのトラヴィス・ナイト。『トゥルー・グリット』などのヘイリー・スタインフェルド、プロレスラーでもあるジョン・シナらが出演する。知られざるバンブルビーの過去が明かされる。(シネマトゥデイより引用)

感想

トランスフォーマー」ドンピシャ世代が愛を込めて作った“オリジン”

アメリカで1984年、日本でも1985年代に放送が始まり、今も多くのファンを持つ「トランスフォーマー」シリーズ。

コンボイ隊長率いる超ロボット生命体のサイバトロンと、武力による惑星の統治を目指すデストロンが地球を舞台に戦うというストーリーで、特に最初に放送されたシリーズ「ジェネレーション1(G1)」を子供の頃に観てファンになった人も多いのではないでしょうか。

その後、スピルバーグ製作、マイケル・ベイ監督で2007年に実写映画化。計5作が作られヒットしましたが、僕は最初の1本目で全然ハマれなくて、以降の作品は観てないんですよね。
まぁ、アニメも殆ど観ていなかったので思い入れがなかったのもあるんですが、1本目の「凄いけど、コレジャナイ感」に何か乗れなかったし、マイケル・ベイの画面構成がガチャガチャしてて何が起こってるか分かりづらいのも好きになれなかったのです。

で、本作はそんな「トランスフォーマー」の人気キャラであるバンブルビーを主役に据えたスピンオフ作品なんですが、何故、“彼ら”が地球にやってきたのかを描いたオリジンでもあるんですね。

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コンボイ隊長(オプティマス・プライム)ほか、人気キャラクターを敢えて物語に絡めず(冒頭だけ登場)、バンブルビーと人間の少女チャーリー(ヘイリー・スタインフェルド)の友情に物語を絞った構成が大正解で、シンプルになった分、僕のようにアニメにも映画にも乗れなかった人や、トランスフォーマー初心者でも楽しめる物語になっていましたよ。

また、本作ではトランスフォーマーたちのデザインも刷新され、アニメ版のG1シリーズのデザインにかなり近い形に。
これは監督を始めとした製作陣がG1直撃世代だからで、G1への愛情と敬意を感じましたねー。

監督は「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」のトラヴィス・ナイト

そんな本作の監督はストップモーションアニメーション制作会社ライカのCEO兼アニメーターのトラヴィス・ナイト
コララインとボタンの魔女 」「パラノーマン ブライス・ホローの謎 」でリードアニメーター。「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」では監督も務め第89回アカデミー賞のアカデミー長編アニメ映画賞にノミネートされた実力者です。

バンブルビーの相棒でヒロインでもあるチャーリーには、「スウィート17モンスター」のヘイリー・スタインフェルドを迎え、さらに「セクター7」に配属されバンブルビーを追い回すジャック・バーンズ少佐を、WWEのトップレスラーでもあるジョン・シナが好演していましたよ。

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敢えて小さな物語に

本作冒頭、惑星サイバトロンでのオートボット(サイバトロン)とディセプティコンデストロン)の戦争シーンから物語はスタート。
劣勢のオートボット群を率いるオプティマスプライムはB-127(=バンブルビー)に地球へ行きオートボット勢立直しの根拠地として守る様に命じます。

サイバトロンを脱出したB-127は米軍が訓練している森に落下。米軍に追い詰められたところに追手であるディセプティコンによって深手を負わされ、声と記憶を失ってしまいます。そして意識を失う寸前、たまたま見かけたワーゲン・ビートルに擬態し活動を停止するんですね。

一方、心臓発作で失った父親が忘れられない17歳の少女チャーリーは、母親が新しいパートナーを迎えたことを中々受け入れられず、父親と修理し16歳の誕生日に貰えるハズだったシボレー・コルベットC1型を、ガレージに篭って一人で修理しているんですね。

そして誕生日、中古パーツ探しで出入りしているボート修理工場から、誕生日プレゼントとして無料で廃品置き場にあった黄色のワーゲン・ビートルを譲り受けるが、そのワーゲンはバンブルビーだった。というストーリー。

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もちろんその後、米軍を騙しタッグを組んだ追っ手のディセプティコンバンブルビーが戦うというクライマックスはあるんですが、物語の主軸はあくまでチャーリーとバンブルビーの交流であり、その交流を通してチャーリーは父親が亡くなって心を閉ざす前の自分を、バンブルビーは失った記憶(かつての自分)を取り戻すまでを描いた青春ストーリーなのです。

そこに、チャーリーに片思いするオタク少年のメモ(ジョージ・レンデボーグ・Jr)も絡んで、ほんの少し「魔女の宅急便」ぽいなーって思ったりしましたねー。

本作を敢えて“小さな物語”にしたのは、物語の規模がインフレを起こしていたこれまでのシリーズを一旦リセットするという意味もあったんでしょうが、主人公をオートボットの中でも一番人気の高いバンブルビーにして、チャーリーの内面の変化→家族との関係修復という極めてミニマムで普遍的な物語にしたことで、トランスフォーマーを知らない若い観客にも共感出来る作品になったと思いました。

バンブルビーに萌える

一方のバンブルビーは、ディセプティコンとの戦いで声と記憶を失ってしまうわけですが、チャーリーに正体がバレてしまうと、怯えてガレージの隅で膝を抱えて怯えたり、失った声の代わりにチャーリーに取り付けてもらったカーラジオのチューニングを上手く合わせて会話をしたり、チャーリーに意地悪したティナにメモも加えた3人で仕返ししたり、パトカーから逃げ回ったり、留守番中にウッカリ家のリビングを大破させてしまってチャーリーに怒られてしょげたり、チャーリーを傷つけたバーンズ少佐に怒ってぶっ飛ばしたり。

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とにかく可愛いんですよねー!(;//́Д/̀/)モエルワー

元々彼は、オートボットの中でも末っ子というか、ティーンエイジャー的立ち位置で、MCUで言えばスパイディー的キャラらしく、そういう意味でもチャーリーやメモとのバランスも絶妙なんですよね。

また、これまでのシリーズでの彼よりも、曲線が多いデザインやほんのり間抜け顔なのも取っ付きやすくていいなーって思いました。

まぁ、この作品が良かったから、マイケル・ベイのシリーズを観返すかと言われれば多分観ないとは思うんですが、少なくともこの作品はトランスフォーマーのファンも、そうでない人も楽しめる面白い映画だと思いますよ。

興味のある方は是非!!

 

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何げにキャストが豪華「Z Bull/ゼット・ブル」(2019)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、「未体験ゾーンの映画たち2019」で公開された変形?ゾンビ映画Z Bull/レッド・ブル』ですよー!

確か、映画監督でスクリプトドクターの三宅隆太さんが「アフター6ジャンクション」で紹介されてて、レンタルが始まったので早速借りてきました。

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概要

『ワイルド・ブレイブ』などのリン・オーディングが監督を務めたホラー。軍事企業の本社ビルを舞台に、凶暴化した者たちを相手に戦う人々を活写する。『ガンズ&ゴールド』などのブレントン・スウェイツ、『ドント・ブリーズ』などのジェーン・レヴィ、『デッドプール』シリーズなどのカラン・ソーニ、『シャザム!』などのザカリー・リーヴァイらが出演。(シネマトゥディより引用)

感想

ゾンビものの亜種

以前も別の映画の感想で書いた気がしますが、本作はエナジードリンクの失敗作を飲んだ軍事企業の社員が凶暴化して社内が地獄と化す。という、いわゆる“ゾンビもの”のテンプレで作られたブラックコメディーです。

原題は「Office Uprising」でGoogle先生で翻訳すると“オフィス蜂起”となり、「ゼット・ブル」という邦題は明らかに“翼を授ける”でお馴染みの、あのエナジードリンクとゾンビのZを引っ掛けたタイトル。

まぁ、本作に限っては、結構上手い邦題をつけたなーって思いましたねー。

ざっくりストーリーを説明すると、軍事企業の大手「アモテック社」に幼馴染サマンサジェーン・レヴィ)の紹介で勤めているボンクラ主人公デズモンド(ブレントン・スウェイツ)が、いつものように出社すると写真は全員凶暴化して、彼らの殺し合いで会社ビルは凄惨な状況に。

どうやら原因は前日配られたエナジードリンクゾルト”らしく、デズモンドは飲んでいなかったので助かったが、幼馴染のサマンサは缶の半分を飲んでいたせいで中途半端に凶暴化。

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デモンズはサマンサを台車に縛り付け、ラマダンでゾルトを飲んでいなかった同僚でムスリムムラト(カラン・ソーニ)や、会社の合併で前日リストラされ荷物整理にやってきていた年配社員のレントワース(カート・フラー)と共に会社を抜け出そうとするが――という内容です。

ゾンビ化した嫌な同僚やムカつく上司を遠慮なくぶっ殺せるという設定は、会社勤めの観客にとっては観ていてスカっとするだろうし、内容も軽いコメディーなので罪悪感なく観られて、今後「社内ゾンビもの」は流行るかもって思いましたねー。ただ、物語は広げづらいのでどれも似たような内容になりそうですが。

本作も、昨年「未体験ゾーンの映画たち」で公開された「Z Inc. ゼット・インク」と設定・物語がほぼ一緒ですしね。

タイトルも似てるし、シリーズ化されたのかと思ったくらいですよw

普通に楽しめるが……。

勝ち組になること=人生の全てと考えていた主人公が、出世より大事なものがある事に気づく「Z Inc. ゼット・インク」と違って、本作の肝は、ボンクラ・スチャラカ・役立たずと三拍子そろった主人公が、密かに片思いしていた幼馴染を救うため頑張るってところ。

大人になりきれないボンクラ青年が苦難を乗り越えて大人になる物語が主軸になっているんですね。

つまり、ゾンビ化した社員たちは、デズモンドが大人になる為の通過儀礼的役割なのです。

それはまぁ、ある意味で王道とも言えるけど、設定や物語が「Z Inc. ゼット・インク」に似通っていることも含めて、これといった目新しさはないんですよね。

そこは好みの問題だと思うけど、「どちらがオススメか」と聞かれれば僕は、迷いなく「Z Inc. ゼット・インク」の方を推しますねー。

本作は物語がストレートで観やすいけど、その分、捻りがないので個人的には物足りないんですよ。

わりと豪華なキャスト

そんな本作、ルックは完全にB級映画なんですが、キャストはわりと豪華だったりします。

主人公デズモンドを演じるのは、「パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊」でヘンリー・ターナー役を演じたイケメン俳優レントン・スウェイツ

ヒロインのサマンサを演じたのは、「ドント・ブリーズ」でロッキーを演じたジェーン・レヴィ

ムスリムの青年ムラトを演じたのは「デッドプール」2作でタクシー運転手ドーピンダー役を演じたカラン・ソーニ

主人公の敵となる上司のナスバウムを演じたのは、なんと「シャザム!」で変身後の主人公シャザムを演じたザッカリー・リーバイですよ!

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画像出典元URL:http://eiga.com / ラスボスはDCヒーロー「シャザム!」のザッカリー・リーバイ

まぁ、「シャザム!」の前に製作されてるようだから、ザッカリー・リーバイをキャスティング出来たんでしょうけどもw

そんな感じで、個人的には物足りなかったけど普通に楽しめる作品なので、会社で嫌なことがあった時、ストレス発散で観るにはピッタリな作品じゃないかと思いましたねー。

興味のある方は是非!

 

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べつに“麻雀放浪記”じゃなくても良くね?「麻雀放浪記2020」(2019)*ネタバレあり

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、阿佐田哲也原作、 和田誠監督の名作映画「麻雀放浪記」を、白石和彌監督が大胆にリブートした『麻雀放浪記2020』ですよー!

出演していたピエール瀧の逮捕を受けて、東映が「作品に罪はない」と公開したことで話題になったり、その他にも映画の外の話題が多かった作品ですよね。

もちろん個人的には、東映の判断は全面支持ですが、その事とこの映画が面白いかはまた別問題って話でして。

というわけで、今回はネタバレありで感想を書くので、これから本作を観る予定の人やネタバレは絶対に嫌!って人は、映画を先に観てからこの感想を読んでくださいね。

いいですね?注意しましたよ?

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画像出典元URL:http://eiga.com

概要

阿佐田哲也の小説を、『blank13』で監督としても活動している『昼顔』シリーズなどの斎藤工主演で映画化したドラマ。舞台を終戦直後から2020年へと移し、1945年からやってきた主人公が、麻雀で死闘を繰り広げる。『孤狼の血』などの白石和彌が監督を務め、脚本を『東京闇虫』シリーズなどの佐藤佐吉が手掛ける。(シネマトゥディより引用)

感想

麻雀放浪記とは

本作の“元ネタ”である「麻雀放浪記」は、作家であり「雀聖」と呼ばれた雀士でもある阿佐田哲也色川武大)の同名小説が原作。
1984年には、イラストレイターでエッセイストの和田誠の初監督作として、原作小説の「青春編」を映画化。真田広之鹿賀丈史など豪華キャストで話題になり、別タイトルではありますがマンガ化、アニメ化もされているので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

内容はざっくり言えば、終戦直後を生きる博打打ちの物語です。

僕も84年版の映画は観ていて、鹿賀丈史演じる“ドサ健”や高品格演じる“出目徳”の生き様には痺れたもんですよ。

本作はそんな84年版のクライマックスシーンからスタート。(とはいえ内容は少し変更されてます)

ドサ健的場浩司出目徳小松政夫オックスクラブのママベッキー、そして坊や哲斎藤工が演じているわけですね。

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画像出典元URL:http://eiga.com / 物語はオリジナル版のクライマックスからスタート。(メンバーは変わっている)

この4人で麻雀をしてると、あがると死ぬと言われている「九蓮宝燈を出目徳が積もって死に、残りの3人で再戦を始めたところ、今度は坊や哲が「九蓮宝燈」を積った瞬間、オックスクラブに雷が落ちて坊や哲は気を失い、目が覚めるとそこは2020年の東京だった。というストーリー。

まさかのSFですよ!

しかし、2020年の日本は第3次世界大戦に敗戦し東京オリンピックは中止となり、人々は額に埋め込まれたマイナンバー入りチップで監視され、貧富の差は激しく、警官は民間人に暴力を振るうというデストピア状態なんですね。

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画像出典元URL:http://eiga.com / 2020年、麻雀番組に出場した哲を応援するドテ子(右)とクソ丸(左)

そんな中で、哲は地下雀士アイドルのドテ子(もも/チャラン・ポ・ランタン)や、ドテ子のプロデューサーのクソ丸竹中直人)と偶然出会い、終戦直後の1945年と2020年のギャップに戸惑いながらも、最新AIロボのデモンストレーション目的で開かれる「麻雀オリンピック」に出場するわけです。

ちなみに2020年は、世界的に“競技”麻雀が大人から子供まで大人気という設定なんだそうで……って、咲-Saki-」か!(。・д・)ノ)´Д`)ビシッ

全編iphoneで撮影

本作は、全編iPhoneで撮影された映画「タンジェリン」に感銘を受けたプロデューサーと、以前からiPhoneでの映画制作を切望していた白石監督の意向で、全編常時20台のiPhoneで撮影されたんだそうですね。

白石監督は、iPhoneでの撮影が戦後と2020年という時代のギャップを表現するのに適していたと明かしながら「変に肩に力も入らず軽快に撮影出来ただけでなく、この狂った世界を表現するのに最高のガジェットだったと思います。結果には非常に満足しています」と語ったようです。

まぁ、観る人が見れば「この映像、何かが違うぞ!」って思ったかもですが、僕は(そんな事知らずに観たので)特に普通のカメラとの違いは分からなかったです。

麻雀描写が雑

そんな僕が特に気になったのは、劇中での麻雀描写が雑すぎるということ。

冒頭のシーンで、出目徳が天和(配牌であがる)を2回出すのは坊や哲と組んで、積み込み(自分の都合がいい配牌になるように牌を積み込む)と、サイコロを使ったイカサマです。

その後「九蓮宝燈」が2回も出るのも、まぁ最初からそうなるように積み込みしてることが前提ならあるでしょう。

その後タイムスリップした坊や哲がが麻雀するシーンは、(クライマックス以外)全自動卓なので、基本、積み込みやサイコロの目を操作するなどのイカサマは出来ません。

にも関わらず、あがる役がほぼほぼ役満(超点数の高い手=中々出来ない)以上

って、マンガか!(。・д・)ノ)´Д`)ビシッ

ビリヤードで言ったら毎回ブレイクショット(一番最初の突き出し)で毎回9ボールを入れるようなもんだし、サッカーならキックオフで蹴ったボールが毎回ゴールに入るようなもんですよ。

もちろん理論上不可能ではないけど、運も作用するし中々出来ないからゲームとして面白いわけでしてね。

だから色々イカサマを駆使したり駆け引きをしながら、自分に勝ちを引き寄せていくわけだし、84年版ではその辺の駆け引きや勝敗はちゃんとロジカルに描かれているわけですね。

ところが、本作ではそうした駆け引きはほとんどなくて、クライマックスで人間対AIロボットという図式になり、哲と他の二人が組むシーンも特に打ち合わせもなく、超能力みたいにアイコンタクトで全てが分かり会えちゃうっていう。

いや、分かりますよ? 麻雀が分からない人にも楽しんでもらいたいし、監督が本作で描きたかったのはソコじゃないっていうのは。

でも、だったら「麻雀放浪記」である必要なくね? って思っちゃうんですよねー。

全てが中途半端

じゃぁ、白石監督は本作で何を描きたかったのかと言えば、(多分)それ以外の部分で、つまり格差社会だったり、女性差別問題だったり、監視社会化だったり、国としての活気のなさだったり、そうした諸々の現代日本に横たわる問題への皮肉と怒りと警鐘。みたいな事だと思うんですよ。(だから舞台設定が2020年なんだと思う)

敗戦後、焼け野原の中でも人々に生きる活気が溢れていた1945年と、第3次世界大戦に敗北しても何も変わらない現代社会を坊や哲という男の目を通してシニカルなコメディとして描こうとしたのかな?

ところが、そっちはそっちで、上手く描けていないというか、全てが中途半端っていうか。

第3次世界大戦敗北後の日本っていう設定も、東京オリンピック中止っていう設定も、監視社会も、AI設定も、物語的に何一つ“効いてない”から、皮肉にも警鐘にもなっていないし、コメディーとしても上滑りしてて笑えない。

っていうかストーリーもグダグダだし、物語のリアリティーラインもよく分からない。

キャラクターの設定、行動、言動も単に物語を先に進めるための脚本上の都合で、例えば最強のAIロボに負けそうな哲を救うため、ファンから貰ったパルス銃をドテ子が会場に突っ込んで撃つっていうシーンがあるんですが、彼女は既に哲の関係者だと分かっているので、普通に考えたらこの時点で哲の反則負けですよね。

しかも、AIロボにはパルス銃対策が施されているみたいな事を、博士らしき人が言うんですよ。

え、ドテ子意味なくね? と。

それでもまぁ、そのおかげで全自動卓が壊れて手積みで始める=イカサマ解禁になるわけですが。

それにしたって、ちょっと展開に無理がありすぎるように感じましたねー。

あと、AIロボの研究所のシーンで、瓶の中で水に浮かぶ脳みそがチラっと映るんですね。で、AIロボはオックスクラブのママと同じベッキーが演じてるわけですよ。

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画像出典元URL:http://eiga.com / 博士が作り出したAIロボ(ベッキー

普通、これ絶対伏線だって思いますよね。

しかもクライマックスの対戦の残り二人は、的場浩司小松政夫なわけですよ。
これはもう、哲だけじゃなくて、実は雷の衝撃でドサ健と生き返った出目徳とママも、実は未来に飛ばされてたっていう展開だと思うじゃないですか!

で、ママは第三次世界大戦中に飛ばされ、そこで博士と出会い、空爆か何かで瀕死の重傷を負ってサイボーグに――そして4人は時空を越えてあの時の決着を!っていう展開だって、思うじゃない!?

ところが、全く関係ない他人の空似だったっていうね。(・ω・`)ナンジャソレ

で、最後は哲がイカサマを駆使して「九蓮宝燈」をテンパり、ポケットには1945年の時に握っていた当たり牌の5ピンが!

しかーし、すでに捨て牌には5ピンが4枚出ていたーー!

って、ちょっとまてーーーい!!!

麻雀を知らない人に説明すると、麻雀の牌って同じ模様と数字の牌が4枚しかないんですね。
つまり、同じ捨て牌が4枚出てるってことは、ポケットの5ピンじゃあがれないわけですよ。だって同じ牌が5枚あったらイカサマだってバレちゃうから。

にも関わらず、強引にポケットの5ピンで「ツモーー!」と叫ぶ哲。

その時、4人に雷が落ちて――っていうね。

いや、うん。

あれでしょ?

例えどんな形であれ、とにかく「九蓮宝燈」であがれば雷が落ちて自分は元いた時代に戻れるっていう算段で命懸けの大博打を打った(そして成功した)って事でしょ。

でも、その展開いる?

別に、捨て牌は3枚でも何の問題もないよね?

っていうか、麻雀打ちでゴト師(イカサマ師)の哲がそんなミスするわけねーだろ!(。・д・)ノ)´Д`)ビシッ

つまりアレですよ。最後にもうひと盛り上がり入れようっていう、完全に作り手側の都合ですよ。

オリジナルをリスペクトしてる的な記事もあったけど、麻雀放浪記」の名前を冠した作品でこの展開はないわーって思いましたねー。

役者陣の好演

まぁ、文句ばっかりってのもアレなんで、最後に褒めます。

まず主演の斎藤工は良かったです。
単純に彼が演じる(この映画じゃない「麻雀放浪記」で)「坊や哲」が見てみたいって思いました。

あと、ドサ健役の的場浩司も、鹿賀丈史とは違うけど、こういうドサ健もアリだなって思ったし、なにより3役を演じた小松政夫大先生ですよ。

高品格の出目徳とは見た目も雰囲気も全然違うけど流石の貫禄だったし、2020年での博打に自分の内臓や目玉までかける爺さんは観てて震えるほどの迫力があったし、クライマックスの出目徳そっくりの中国人役では、“僕が子供の頃に見ていたコメディアン小松政夫”を軽妙に演じていて、素晴らしかったなーと。

ベッキーは……まぁ、うん。

まぁ僕は、84年版のオリジナルも観てて好きだったので、本作に対してはかなり辛口になってしまいましたけど、逆にオリジナルを観てない人で麻雀もよく分からないという人なら、面白く観れるかもと思いましたねー。

興味のある方は是非

 

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シンプルだから力強い「バジュランギおじさんと、小さな迷子」(2019)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、本国インドでの公開から4年後の今年日本公開された『バジュランギおじさんと、小さな迷子』ですよー!

物語事態はシンプルながら、インドとパキスタンの間にある複雑な関係と宗教という二つの要素によって、深みと力強さいメッセージ性のある物語になってましたねー。

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画像出典元URL:http://eiga.com

概要

インド人の青年が、迷子のパキスタン人の少女を親元に送り届けるため旅に出る姿を描いた人間ドラマ。『ダバング 大胆不敵』などのサルマーン・カーンが主演を務め、およそ5,000人のオーディションから選ばれた子役のハルシャーリー・マルホートラ、『きっと、うまくいく』などのカリーナ・カプール、『女神は二度微笑む』などのナワーズッディーン・シッディーキーらが共演。『タイガー~伝説のスパイ~』でサルマーンと組んだカビール・カーンがメガホンを取った。(シネマトゥディより引用)

感想

インド興行収入第4位

というわけで、今回は何げに当ブログでも結構紹介しているインド映画です。
日本では「ムトゥ踊るマハラジャ」のヒットで知られるようになり、近年だと「バーフバリ」の大ヒットが記憶に新しいところですが、個人的にも何かと見る機会が多い中で、ぶっちゃけ「これはハズレだったなー」っていう映画は今まで観た全インド映画を通して1本あるかないかなんですよね。

というのも、年間製作本数世界一という映画大国であるインド。
年間約2000本(ハリウッドの約3倍)もの作品が作られ、その中からよりすぐりの作品が(海外市場に合わせて編集された状態で)輸出されるんだから、そりゃあ面白いですよ。

インド映画に馴染みの薄い人は「いきなり歌ったり踊ったりするんでしょ」と思われるかもだし実際その通りではあるんですが、「インド様式」に慣れてしまえば気にならないし、一見シンプルなストーリーだけど実は深いところまで踏み込んでいるテーマ性や、それをエンターテイメントとして観せる事にかけて、今やインド映画を無視することはできないんじゃないかと、個人的にはそう思いますねー。

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画像出典元URL:http://eiga.com / 歌やダンスももちろんあるよ。

本作は、そんな群雄割拠の作品の中で「ダンガル きっと、つよくなる」「バーフバリ 王の凱旋」「シークレット・スーパースター」に次ぐ国内第4位の興行成績を収めた話題作なんですね。

驚くほどシンプルなストーリーだが

本作は、生まれつき言葉を発することができず、インド・デリーのムスリムの聖地ニザームッディーン廟に願掛けにやってきた6歳の少女シャヒーダー(ハルシャーリー・マルホートラ)が迷子になり、その子をインド人の青年パワンサルマン・カーン)が国境を超えパキスタンに送り届けるという驚くほどシンプルなストーリー。

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画像出典元URL:http://eiga.com / 国境を越えて迷子になっちゃったシャヒーダー

な・ん・で・す・が、何せシャヒーダーは言葉が話せないから彼女がパキスタン人だということは誰にも分からない。
一緒にインドに来ていた母親は(眠っていて)、シャヒーダーが止まっていた列車を降りてしまった事に気がついたのは既に国境を越えたあと。
列車が行ってしまった事に驚いたシャヒーダーは、慌てて同じ方向に向かう貨物列車に乗り込むも、その列車は反対方向に進んでしまうんですね。

そしてたどり着いたハリヤーナー州クルクシェートラ。
彼女はそこで青年パワンと出会うんですが、状況を説明することも出来ないし、ムスリムの証であるヒジャブ(髪の毛を隠すスカーフ)は無くしてしまっている。

困ったパワンは、地元警察署にシャヒーダーを連れて行くも、連絡が行くまで家出預かるよう言われ、ムンニーという仮の名をつけて彼が住むデリーに連れ帰るんですね。

しかし彼は婚約者ラスィカーカリーナ・カプール)の家に居候中で、半年以内に自分の家を買う資金を貯めなくてはならない状態。

パワンは何とかムンニー(シャヒーダー)の故郷を探そうとするも、ラスティカーの父親はそれより期間中に働いてお金を貯めるのが先決なんじゃないかと、いい顔をしないのです。

このお父さんは悪い人ではないけど、異教徒に家の敷居は跨がせないと言うほど熱心なヒンドゥー教徒で、しかもパキスタンをハッキリ憎んでいるんですね。
その後、色々あってムンニーがパキスタン人であることが判明。
パワンはムンニーをパキスタン大使館に連れて行くも、タイミング悪く反パキスタン暴動の影響で閉鎖されパスポートも取れない状況で、困り果てた彼は旅行代理店にムンニーをパキスタンに送り届けて貰うよう頼んで預けるんです。

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画像出典元URL:http://eiga.com / シャヒーダーを売春宿に売り飛ばされそうになって激怒するパワン

しかし、この旅行代理店の男が悪い奴で、ムンニーを売春宿に売り飛ばそうとする。
これに怒ったパワンは大暴れ。代理店の男(と売春宿の人間)からムンニーを取り戻すと、自ら(密入国で)国境を越えて、ムンニーを両親のもとに送り届けようとするのだがーー。というストーリー。

このあらすじで何となく察してもらえるかもですが、この映画、日本版でも159分あります。ここまで書いてもまだ半分くらいなんですよねーw

そして、事ほど左様に物語の骨格は驚く程シンプルなんですが、インドとパキスタンの対立関係と、ヒンドゥー教ムスリムという宗教的な問題を絡めながら、物語は進んでいくんですね。

当たり前すぎるテーマ

ただ、そんな本作のテーマは非常にシンプル。
つまり「お互いの偏見が対立を生む」ってことなのです。

自身も熱心なヒンドゥー教徒であるパワンは、信仰心ゆえにモスクには入れなかったり、世話になったウラマー(?)にもちょっと失礼な態度を取ってしまう。
また、致し方ないとはいえ密入国してしまったことで、スパイ容疑をかけられ地元警察に追われる身になってしまいます。

しかし、その旅で出会ったパキスタンの人々は、事情を聴いてパワンを匿ってくれたり、助けてくれたり。

そうした出会いが、パワンの偏見を少しずつ溶かしていくわけです。

そしてもう一つ、窮地に陥ったパワンを救ってくれるのがYouTubeで、旅の途中で出会ったTVリポーターのナワーブ(ナワーズッディーン・シッディーキー)は、パワンのスパイ容疑を晴らし、ムンニーの親を探すため自身が撮影した映像をテレビで放送してもらおうとするけど、どの局にも「話題性が薄い」と断られ、最後の手段としてYouTubeに投稿し、その事で印パ両国の人々がパワンを救おうと動き出す。

つまり、本作で語られている事を要約すれば「知らない相手には偏見をもってしまうけど、互いを知ればきっと分かり合えるし、愛や善意は国境を越える」ってことなのです。

例え国同士が憎しみ合ってたとしても、そこに住む市井の人々の暮らしは変わらず、いい奴もいれば嫌な奴もいる。っていう、当たり前すぎるくらい当たり前の事をこの映画は語っているんですね。

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そうしたシンプルなテーマや主張をインド映画のフォーマットに乗せて、明るく楽しいコメディー(言い忘れたけどこの映画コメディーです)として語っているからこそ、ストレートに力強く観ている人の心を動かすんじゃないかと思います。

あと、ムンニーとパワンと同じ家に暮らす男の子が仲良くなる描写もあるけど、これも例え今の時代では難しくても、未来に希望を託す的な意味が込められてると思いましたよ。

ぶっちゃけ長いと思うし、洗練されてないシーンもあったけど、個人的にはやっぱりインド映画は侮れないなーって思ったりしました。

興味のある方は是非!!

 

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リベンジシーンは最高だけどイマイチ乗り切れず「ミスミソウ」(2018)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは昨年公開された邦画で、押切蓮介原作のマンガを実写化した『ミスミソウ』ですよー!

公開時に結構話題になっていて、気になってはいたものの他の作品を観てるうちに後回しになってしまい、今回やっとレンタルしてきましたよ。

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画像出典元URL:http://eiga.com

概要

ハイスコアガール」などの漫画家・押切蓮介のコミックを実写映画化。閉鎖的な田舎に転校していじめの標的になった少女の運命を描く。主演は『咲-Saki-』などの山田杏奈、彼女が唯一心を許せるクラスメートに『ちはやふる』シリーズなどの清水尋也がふんするほか、大塚れな、中田青渚、片岡礼子寺田農らが共演。『ライチ☆光クラブ』などの内藤瑛亮がメガホンを取った。(シネマトゥディより引用)

感想

ビビっていたけれど

この作品、あの押切蓮介の人気マンガを実写化ということや残酷なゴア描写などが話題を呼び、ネットでの評価もかなり高い作品でしたよね。

それでも僕が観るのを後回しにしていたのは、中学生のイジメがエスカレートしてついに家族に手をかけてしまったいじめっ子への復讐劇という内容をうっすら把握していたから。

ただでさえ主人公or登場人物が大した理由もなく理不尽な目に遭う作品が苦手なので、それが中学生のイジメとなると、これはキツイなーってビビっちゃってたんですよね。

ただ、実際に観てみるといわゆるイジメ描写自体はそんなに長くなくて、開始25分くらいで家が焼かれ、その後サクっと復讐に移っていくので、思ってた程ストレスは溜まらなかったです。

まぁ、とは言えいじめっ子たちのイキってる感や、 森田亜紀演じる担任教師の「あ、こいつダメだ」感には心底イライラさせられましたけども。

ただのリベンジムービーかと思ったら

で、この映画のストーリーをざっくり紹介すると、東京から転校してきた中学3年生の野咲春花(山田杏奈)は、小黒妙子(大谷凜香)が好きだった?相場 晄(清水尋也)を取ったと、いじめっ子グループに壮絶なイジメを受けていまして、それを知った両親は担任に抗議するも事勿れ主義の担任は全く取り合わない。

そこで両親は春花に卒業までの2ヶ月不登校を勧めて一見落着かと思いきや、春花がいなくなった事で先代いじめられっ子の佐山 流美(大塚れな)が再び苛められるようになるんですが、そんな佐山の一言がキッカケとなって、いじめっ子グループのメンバーは家族が住む春花の家に火を放つというとんでもない行動に出るのです。

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そして、それを知った春花は――というストーリー。

まぁ、物語の骨格はいわゆる“リベンジムービー”ってやつなんですが、この作品が他と違うのは途中から映画の視点が変わり、いじめっ子たちの背景に踏み込んでいくんですね。

そしてその背景には田舎ゆえの閉塞感や、そこに暮らす子供たちの絶望感があり――みたいな。

思春期の不安定さも含めたそういうアレコレが春花に向かい、最初は本気ではなかった春花の家に火をつけるという行為も集団心理で歯止めが効かなくなった結果、事態は最悪な方向へと向かっていくわけです。

そんな中、唯一まともだと思っていた“アイツ”が実は――的などんでん返しもあったりして、先の読めない展開に驚きましたねー。

マンガなら飲み込めるが

ただ、正直僕は、この作品にイマイチ乗れなかったんですよね。

いや、事の真相を知った春花が、いじめっ子グループをサーチ&デストロイするシーンは、最高ですよ?(それまでの“圧”が開放されるから)

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画像出典元URL:http://eiga.com / サーチ&デストロイ! サーチ&デストロイ!

この辺のゴア描写はかなり原作に忠実らしいんですが、いじめっ子グループの雑魚女子の目に木の枝を突き刺したり、ナイフで指を切り落としたり、その他にもバリエーション豊かな残酷描写がてんこ盛りで、まさにヒャッハー!状態だし、神出鬼没の春花が、反撃に出たいじめっ子のボンクラ二人組を返り討ちにする件なんかは、まるでランボーコマンドーのようでアガりましたしね。

ただ、やっぱ色々気になっちゃうシーンも多くて、例えばいじめっ子グループが春花をイジメるのは分かるし、だんだんその歯止めが効かなくなるのも分かる。

事勿れ主義の担任がイジメを知りながら放置することも、実際にある事だからまぁ分かる。

ただ、担任に抗議に来ていた父親を(画鋲を巻きつけた靴で)階段から蹴り落とすとか、家族の住む家に火をつける件、その後の展開はかなり突飛だし強引すぎるように思えるんですよね。

もちろんフィクションとして寓話的に描かれているってのは承知の上ですが、学校という場で、春花の「父親」を階段から蹴り落として嗤うとか、家にというより春花の家族に火をつけるとか、中学生がそんなに堂々と出来ますかね?

父親も父親で、娘があそこまでやられて、自分も階段から蹴り落とされて、犯人の顔も見てるのに“だんまり”とか、コイツらに何か弱みでも握られてるのか?とすら思いましたよ。

普通、警察とまではいかないにしても、クラスの担任がダメならその上の教頭なり校長なり、もしくは親に抗議するとか、それでもダメなら教育委員会に講義するんじゃない?と。医者に行って診断書取れば証拠もしっかりあるわけだし。

家に火をつけたのだって消防や警察が見れば放火は一目瞭然なわけで、よほど無能じゃない限りは犯人特定にそんなに時間がかかるとは思えないんですよね。
だって、あんなに堂々とポリタンクを持って集団で歩いてるんだもの。

あと、自分たちの子供が次々行方不明になってたら、村なのか町なのか分からないけど親や青年団みたいな人たちが探さないもんでしょうか?

その親たちは、学校に文句言いに来るばかりで、子供を探してる様子もないんですよね。

あと北国目線で言うと、“あの人”が除雪車に巻き込まれて雪が真っ赤に染まるシーンも、確かに見栄えはいいけど除雪車が単体で動くことってないと思うんですよ。
普通は安全確認の作業員が近くにいるんじゃないかな。(もっと言うと昼間に除雪は普通やらない)

もしかしたらその辺も原作通りかもしれないですが、マンガなら飲み込めるおかしな部分や嘘も、実写映画でやられると途端に飲み込み辛くなっちゃうんですよね。(´ε`;)ウーン…

せめて、警察が家事の聞き込みをしてるシーンや、大人たちが行方不明の子供たちを探すワンカットが入れば、全体的にもうちょっと飲み込みやすくなった気がしました。

監督はそれよりも作品のテンポを優先したのかもですが。

山田杏奈の存在感

で、本作は物語上キャストも若手が多いんですが、その中でも異彩を放っていたのはやはり主演の山田杏奈。

他のキャスト陣に比べて特別演技が上手いってわけじゃないですが、独特の存在感があって目を引くんですよね。
彼女を主役に据えたことが、本作の成功の大きな要因なのではないかと思いました。

あともう一人、先代いじめられっ子の佐山 流美を演じた大塚れなの壊れっぷりも素晴らしかったです。

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画像出典元URL:http://eiga.com / 山田杏奈と並んで異彩を放っていた佐山 流美

かなり難しい役柄を見事に演じていたし、中盤以降の作品の空気は彼女が作っていたと言っても過言ではなかったと思いましたねー。

興味のある方は是非!!

 

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手堅いけど少々物足りない「ダンボ」(2019)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、ディズニーアニメーションの傑作をティム・バートン監督が実写映画化した話題作『ダンボ』ですよー!

実は僕、恥ずかしながら未だにアニメ版は未見でして、なのでこのティム・バートン版が初ダンボになります。

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画像出典元URL:http://eiga.com

概要

1941年製作のアニメ『ダンボ』をベースにした、オリジナル脚本によるファンタジー。『チャーリーとチョコレート工場』などのティム・バートン監督が、大きな耳を持つ象のダンボと出会った家族の物語を描く。『ロブスター』などのコリン・ファレルをはじめ、バートン監督の『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』に出演したエヴァ・グリーン、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』などのマイケル・キートンらが出演している。(シネマトゥディより引用)

感想

ダンボを撮るならティム・バートンが適任?

近年、過去の名作アニメの実写化ラッシュが続くディズニー。
(以前も書きましたが)僕はこの流れにはあまり好意的ではなくて、本数も正直そんなには観てないんですね。

ただ、あのティム・バートンが『ダンボ』を実写化すると聞いたときは「面白くなりそうだな」って思ったんですよね。

作品によって評価にムラのあることでお馴染みのティム監督ですが、どの作品にも共通しているのが、“マイノリティーの視点からセカイを描く”という部分。
前述したように僕はアニメ版はまだ未見ですが、それでも“耳の大きな小象が空を飛ぶアニメ”ということ、舞台がサーカスであることくらいは知ってるので、「ダンボ」を実写化するなら監督はティム・バートンこそ適任だし、この題材は彼の資質に絶対合っているって思ったわけです。

なので、わりと安心して今回レンタルして観たわけですが、結論から言えば「何か普通」でしたねー。

いや、ちゃんと面白いし、感動もするいい映画ですよ?
もし監督がティム・バートンじゃなければ「思ったよりずっといい映画だった」ってきっと褒めてたと思うのです。

ただ、ティム・バートン監督作品としてはちょっと大人しいというか、手堅くまとめた感があるという感じでしたねー。

あの“名作”のキャストが立場を変えて再共演!

本作のストーリーをざっくり説明すると、

1919年、かつて一流サーカスとして名を馳せたメディチ・ブラザーズ・サーカスは、第一次世界大戦の影響やインフルエンザの流行などを受け経営が傾いています。

そこに帰ってきたのは、かつて乗馬ショーでサーカスの花形だったホルト・ファリアコリン・ファレル)。
しかし、彼は戦争で片腕を失っていて、また団長のマックス・メディチダニー・デヴィート)はサーカスで飼っていた馬を売られていて、その金で購入した妊娠中のゾウ“ジャンボ”の世話係を命じられてしまうんですね。

愛する妻をインフルエンザで亡くし、片腕を戦争で失くし、サーカスでの花形の地位さえ失ったホルトは腐って二人の子供ミリー(ニコ・パーカー)とジョー(フィンリー・ホビンス)にもキツく当たってしまう。
そんな夜、ジャンボの子供が生まれます。
いい客寄せになると喜ぶメディチでしたが、その小象は異常に耳が大きいんですね。

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画像出典元URL:http://eiga.com

そのためベビーハットで耳を隠してのお披露目となるも、陰湿な象の調教師ルーファスによって笑いものにされてしまう。
それに怒ったジャンボが暴れたことでテントは倒壊、ルーファスは折れた柱の下敷きになって死亡。

その事で凶暴な像の烙印を押されたジャンボは売られてしまい、母親と引き離されたダンボはすっかり落ち込んでしまうのです。

そんなダンボを元気づけようと夜中にダンボの宿舎に忍び込んだミリーとジョーは、ダンボが空を飛べる事を知り、次のショーでダンボを飛ばせることでサーカスを儲けさせてそのお金で団長にジャンボを買い戻させることを思いつきます。

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果たして、ダンボは見事空を飛んで見せメディチサーカスは一躍話題になりますが、その噂を聞きつけた「ドリームランド」の経営者で興行師のV・A・ヴァンデヴァーマイケル・キートン)がサーカスに現れ――。という物語。

マイケル・キートンダニー・デヴィートといえば、ティム・バートン監督の名作「バットマン・リターンズ」でキートンバットマン、デヴィートが悪役のペンギン役で共演。

アメコミ映画ファン的としては、今回そんな二人が、立場を入れ替えてキートンが悪役を演じているのに、思わずニヤリとしてしまいました。

また、太った人魚だったり、黒人の怪力男、蛇使いのインド人などなど、いかにもティム・バートンらしいキャラクターも登場しています。

アニメからの改変

アニメ版では、ダンボが空を飛ぶのを助けるのはサーカス団員のネズミ“ティモシー”で、二人がバディを組むわけですが、本作は実写でダンボもリアルな象の姿ということで、喋るネズミやカラスは登場せず、母親を亡くしギクシャクしているファリア家と、ダンボと母親の様子がリンクする作りに改変。
母象のジャンボが暴れるきっかけも、アニメ版ではダンボにイタズラをする子供から、陰湿な飼育員へと変更されています。

またアニメ版では、ダンボとティモシーがお酒入りの水を飲んで酔っ払い、ピンクの象の夢を見るシーンも、ヴァンデヴァーの興業でシャボン玉の象に変わってるんですね。
あと、一番大きな改変はラストですね。

まぁ、この辺は実写化や今時代に合わせての改変だろうから、仕方がない部分でもあると思いますが、それによって物語が無難で凡庸にまとまってしまった感は否めないかも。

ただ、そこはさすがティム・バートンなので、「そのままの自分でいい」というアニメ版でのテーマはしっかり押さえていましたねー。

片腕を失ったホルトは「子供たちが怖がるから」とメディチに渡されたぬいぐるみの義手をイヤイヤながらつけているけど最後は外すし、勉強が好きで特に科学に興味のあるミリーもラストではその能力を活かせるようになります。

そして、ファリア家(やメディチサーカスの団員たち)は、ダンボと母親のジャンボを幸せにすることで、愛する妻(母)を失った悲しみを乗り越えて新たな一歩を踏み出せるわけです。

逆に、ダンボを笑いものにしたルーファス、金の為にダンボやメディチサーカスを利用したヴァンデヴァー、ダンボの姿を笑う悪ガキたちには、ちゃんと罰が下るのも見ていて気持ちいいんですよね。(ルーファスが死ぬのは若干やりすぎな感じもしますが)

その一方で、ルーファスは肺を病んで徴兵検査を落とされたコンプレックスをこじらせたとか、ヴァンデヴァーは両親の愛に恵まれなかったから金に固執するとか、彼らがそうなってしまった理由をつけることで、ただの悪党ではないという事を描くことで、キャラクターにある種の救済を与えているのは(賛否あるかもだけど)個人的には好感がもてました。

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それよりも、本作に登場する「ドリームランド」が、ディズニーランドを、ヴァンデヴァーが創始者ウォルト・ディズニーをイメージさせるあたりにティム・バートンの悪意や皮肉を感じてしまったんですが、それは流石に穿ちすぎなのかな?w

興味のある方は是非!!

 

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“あの頃の子供たち”に宛てた感謝の手紙「トイ・ストーリー4」(2019)

ぷらすです。

先日やっと話題の『トイ・ストーリー』を観に行ってきました。

賛否両論吹き荒れている本作ですが、個人的には「続編を作るならあのラストしか有り得ない」って思いましたねー。

というわけで、今回はまだまだ公開中の作品でもあるので、出来るだけネタバレはしないように気をつけて書きますが、これから本作を見に行く人やネタバレは絶対に嫌!という人は、映画を観てからこの感想を読んでくださいね。

いいですね? 注意しましたよ?

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画像出典元URL:http://eiga.com

概要

人間とおもちゃの物語を描き大ヒットした『トイ・ストーリー』シリーズ第4弾。外の世界へ飛び出したおもちゃのフォーキーとウッディたちの冒険を描く。『インサイド・ヘッド』の脚本に参加したジョシュ・クーリーが監督を務め、吹替版のボイスキャストはウッディ役の唐沢寿明をはじめ、所ジョージ日下由美辻萬長らが続投する。(シネマトゥディより引用)

感想

ピクサーの成り立ち

本編に触れる前に、まずは本シリーズがピクサーにとってどういう位置づけの作品かについて、ざっくりとお話したいと思います。

ピクサー・アニメーション・スタジオは、上司に「CGアニメ作りたいっす」って言った5分後にディズニーをクビになったジョン・ラセターを始めとした創業メンバーによって設立したCGアニメ制作会社です。

ディズニーをクビになったラセターは、ルーカスが作ったVFX制作会社インダストリアル・ライト&マジック(ILM)のコンピュータ・アニメーション部門に入ります。

これがピクサーの前進。

この部署はCG作成ツールの研究をしていて、『スタートレックII カーンの逆襲』や『ヤング・シャーロック/ピラミッドの謎』などに携わっていたわけですが、いわゆる金食い虫ってやつで、ルーカスフィルムは1986年、当時アップルコンピュータを追い出されたスティーブ・ジョブズに売却。「ピクサー」が誕生します。

当初は政府機関や医療機関等を顧客とするCG制作用の専用コンピュータを中核とした、高級ハードウェアの製造会社でしたが、売上は芳しくなく、そこでコンピュータ性能の実演のためデモンストレーション短編CGアニメーションを制作したのがラセター。短編CGアニメーションルクソーJr.」を公開。(OPの電気スタンドのアレね)

その後、CGコマーシャルなどを手がけていたんですが、ディズニーとCG長編アニメーション映画の制作のため、2600万ドルの契約を行い、1988年に制作した世界初のフルCG短編アニメ「ティン・トイ」(トイ・ストーリーの前進となる作品)がアカデミー賞で短編アニメーション賞を受賞し、1995年、世界初のフルCG長編アニメ『トイ・ストーリー』が世界的大ヒットになり、以降はご存知の通り。

その後、ディズニーとピクサーは契約を巡って対立しますが、当時ディズニーの稼ぎ頭だったピクサーを切ることに株主が大反対、結局、当時のディズニーCEOだったマイケル・アイズナーが解任され、ラセターはディズニーの技術部門のトップを兼任することになるんですね。

ピクサートイ・ストーリー

その後、数々の名作が作られる中で「トイ・ストーリー」は節目節目に続編が制作されます。

内容については今更イチイチ説明する必要もないと思いますが、ざっくり一言で言えば「オモチャの存在理由」がテーマですかね。

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画像出典元URL:http://eiga.com

その内容は続編を重ねるごとに徐々に哲学的になっていき、前作ではある意味“死生観”にまで踏み込んでいくことになります。

そして、本シリーズはピクサーと深くリンクしていて、つまり子供部屋はピクサーであり、子供を楽しませるオモチャは作品を作るクリエイター自身(特に創業メンバー)の心情や葛藤が反映された、ある意味で私小説”的作品でもあるわけですね。

だから、その折々でのクリエイターの気持ちや思想が作品にダイレクトに反映されているのです。

特にウッディたちは父親からアンディに譲られた、当時から既に時代遅れのオモチャであり、それはそのままジョン・ラセター以下創業メンバーの分身でもあるんですね。(バズだけは新しく買い与えられたオモチャで、これはピクサー設立後に参加したクリエイターを反映している)

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1995年の「トイ・ストーリー」から24年間、現実のジョン・ラセター以下創業メンバーのピクサーやディズニー内での立ち位置や苦悩が、そのままシリーズを重ねる度にウッディの葛藤に反映され、そして本作「トイ・ストーリー4」でウッディはついに“ある決断”をして、バズはそんなウッディの背中をそっと押すのです。

賛否両論

まぁ、ここが評価の分かれ目で、このウッディの決断を是とするか否とするか。
特に子供の頃に「トイ・ストーリー」に出会ったファンにしてみれば、「これまでの24年間を全否定されたように感じてしまう」という意見もよく分かります。

また、ある人のレビューでは「これまで自分で道を決めてきたウッディが、今回はボーに流されるように消極的に決断したように見えるのが悲しい」(意訳)との意見も。

まぁ、確かにその気持ちもよく分かる。

実際、本作のストーリーに関しては、監督のジョシュ・クーリーやピクサー上層部もかなり迷ったようですしね。

ただ、それに関して言えば、個人的には、前作からずっとウッディは“その事”で悩んでいて、ボーとの再会、そしてバズの後押しでやっと覚悟が固まったんじゃないかなと。

でも、ピクサー創業メンバーに年の近い僕から見れば、(前述したように)「トイ・ストーリー」がピクサー私小説”的作品である以上、続編を作る時点でこのラストは不可避で、先に「カーズ/クロスロード」を観た人なら本作のラストにも納得出来るんじゃないかと。

むしろ僕は、(批判を承知で)このラストを選んだことにピクサーの誠意を感じるし、本作はトイ・ストーリーと一緒に成長してくれた“あの頃の子供たち”に宛てた感謝の手紙のようにも思いました。

同時に幼稚園で先割れスプーンやアイスの棒で、新しい“友達”フォーキーを作ったボニーは、次の世代の新たなクリエイターの芽は既に出てきているというピクサーの力強い宣言にも感じましたねー。

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