ぷらすです。
『ゴジラ/キング・オブ・モンスターズ』を観てきました!
実はその前に一度観に行ったんですが、割と序盤でウトウトしてしまい気がついたら真っ赤なゴジラがバーニングしてて内容がさっぱり分からなかったので、今回ポイントを使って二度目の鑑賞してきましたよ。
ちなみに今回はまだ劇場公開中ということで、出来るだけネタバレは避けながら感想を書くつもりですが、これから見に行く予定の人や、ネタバレは絶対に嫌!って人は映画を観てから、この感想を読んでくださいね。
いいですね? 注意しましたよ?
画像出典元URL:http://eiga.com
概要
『GODZILLA ゴジラ』『キングコング:髑髏島の巨神』に続く、“モンスター・ヴァース”シリーズの第3弾。ゴジラをはじめとする怪獣たちと、それに相対する人類を活写する。メガホンを取るのは『スーパーマン リターンズ』などで脚本を担当したマイケル・ドハティ。ドラマシリーズ「ブラッドライン」などのカイル・チャンドラー、『マイレージ、マイライフ』などのヴェラ・ファーミガ、『シェイプ・オブ・ウォーター』などのサリー・ホーキンス、『沈まぬ太陽』などの渡辺謙らが出演する。(シネマトゥデイより引用)
感想
ゴリゴリの“ゴジオタ”監督が手がけた「怪獣プロレス」の最高峰!
本作は2014年公開のギャレス・エドワード版「GODZILLA ゴジラ」、2017年公開の「キングコング:髑髏島の巨神」に続く“モンスター・ヴァース”シリーズの第3弾。
マーク・ラッセル博士(カイル・チャンドラー)と妻のエマ博士(ヴェラ・ファーミガ)は2014年のゴジラ出現で息子を失ったことが原因で離婚。
マークは傷心のまま狼の研究に没頭、エマは娘のマディソン( ミリー・ボビー・ブラウン)とともに、各地で観測されている17体の怪獣から人類の危機を救う秘密機関「モナーク」に所属し、夫のマークが開発し彼女が完成させた"オルカ"を使い中国で孵化したモスラの幼虫との交信に成功します。
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ところがその直後、アラン・ジョナ(チャールズ・ダンス)率いるエコテロリストの襲撃でオルカを強奪され、エマとマディソンも誘拐されてしまう。
一方、国連で「怪獣との共生」を解くが各国首脳陣からは理解されず、その最中にエマ誘拐の報を知ったモナーク所属の芹沢教授(渡辺謙)は急ぎマークと合流、誘拐された二人を救出するため協力することになるんですね。
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オルカの音波を追跡した結果、アラン達はモナークの南極基地へ向かっていることが判明。彼らの目的は南極に眠る最強の怪獣モンスター・ゼロ(キングギドラ)を目覚めさせ、地球のガン細胞である人類を減らし地球の均衡を取り戻す事だったのです。
芹沢やマークたちが到着するも時すでに遅く、ギドラは目覚めそれを察知したゴジラも現れて――というストーリー。
この時点でお気づきの方もいるでしょうが、モナークもエコテロリストも実は目的は一緒でモナークはゴジラを、アランたちはキングギドラをそれぞれ推しているわけです。
つまり、この戦いはモナークとアランの「推し対決」なんですねーw
さらにこの後、メキシコの火山からラドンも現れて大怪獣バトルへと発展していくというわけです。
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そんな本作を監督するのは、主に「X-MEN」シリーズなどブライアン・シンガー監督作品で脚本を担当していたマイケル・ドハティ。
この人、アメリカ人ですがゴジオタガチ勢。
なので、昭和・平成・ミレニアムゴジラから平成ガメラシリーズまでを完全網羅。
平成ガメラシリーズやミレニアムゴジラシリーズで金子修介監督が描いた怪獣=地球のバランサー(守護神)という設定と、タイタン(巨神)、つまり地球の旧支配者であるというクトゥルフ神話的な要素をミックスして、1964年公開「三大怪獣:地球最大の決戦」をリブートしたんですね。
なので、本作のゴジラはほぼ平成ガメラです。
まぁ、ゴジラの設定自体はギャレス版から引き継いだ形なんですけども。
さらにゴジラを始め怪獣の登場シーンではオーケストラの曲に伊福部昭のフレーズがミックスされていたり、モナークのメンバーである考古人類学者のアイリーン(チャン・ツィイー)が代々双子という(まったくストーリーに関係のない)設定だったり(モスラの小美人ですね)、オキシジェン・デストロイヤーが出てきたり。
新旧ゴジラファンの向けて様々な目配せを差し込みつつ、東宝4大怪獣のタッグマッチが最新のCG映像で迫力たっぷりに描かれるのだから、ゴジラにそれほど思い入れがない僕でもアガらざるを得ないのです。
ゴ・ジ・ラ! m( ゚д゚)ソイヤ!
ゴ・ジ・ラ! m( ゚д゚)ハッ!
“怪獣プロレス”と揶揄されていた「VSシリーズ」をマイケル・ドハティは最新のテクノロジーとゴジオタマインドで最高峰に引き上げて見せたんですねー。
「核」の扱い
ただ、本作の評価が分かれる要因の一つが“核”の扱い。
本作を語る上で、ここだけは避けて通れない部分なんですよね。
いや、作劇的に1954年の初代ゴジラと「対」になる構造にしたかったってのは分かるんですよ。
ただあの描き方をされると正直、日本人的には無邪気に喜べないというか。
アレが「ゴジラ」作品では御法度であることはドハティ監督も重々承知してると思うんですけどねー。
まぁ、分かっているからこそ芹沢の持つ“8時15分で止まった時計”や、マークに向けての“あのセリフ”を入れたんでしょうけど。
ただ、あのセリフにしても100歩譲って日本版ゴジラで言うならまだしもハリウッド版ゴジラですからね。
「お前らが言うなよ」って思っちゃいますよね。
まぁ、それを言うならギャレス版の水爆実験がゴジラ攻撃のためだった設定も大概ですけども。
でもね、“あの時計”と“日本人の芹沢がアメリカ人のマークにあのセリフ言う”という部分がマイケル・ドハティなりの誠意だと精一杯好意的に解釈するとして、EDで見せられる「ゴジラのおかげで自然や生態系が復活しました」ってのは、ちょっと看過出来ない。
ゴジラは核の申し子であり、歩くだけで放射能を撒き散らす怪獣ですよ。
それがどういう理屈で、ヤツが歩いたり泳いだりしたあとに植物や生物が復活したって事になるのかと。
いくらゴジラが好きでも、いや好きだったら尚更それやっちゃダメでしょうっていう。
ストーリーがしっちゃかめっちゃかだったり、怪獣が度を超えて擬人化されてるのは別にいいですよ。東宝版ゴジラだって殆どの作品はストーリーしっちゃかめっちゃかだし、ゴジラはシェーするし怪獣同士で普通に会話してるし。
だから本作でも「ライオンキング」よろしく、他の怪獣がゴジラやキングギドラに傅くのも、ラドンが“ごますりクソバード”なのもネタとして笑って観てられるし、“核”の扱いも個人的にはギリギリ目を瞑れる範囲だと思ったけど、EDの後日談のせいで全部ぶち壊しですよ。
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「ゴジラ大好き」って言うなら、(他はともかく)核の扱いやその申し子としてのキャラクターだけはちゃんと守って欲しかったし、怪獣同士の格闘シーンは最高にカッコよかっただけに本当に残念でした。
まぁ、そうは言っても次回作の「ゴジラvsキングコング」は観に行っちゃうんですけどねー。
興味のある方は是非!!
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