今日観た映画の感想

映画館やDVDで観た映画の感想をお届け

キャラ萌え映画「スクービー・ドゥー」(2002)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、かつて日本でも放送された同名米アニメの実写映画版『スクービー・ドゥー』ですよー!

この作品、別に観る気はなかったんですが、ジェームズ・ガンが脚本を担当しているという事で、今回レンタルしてきました。

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概要

これまでみんなで協力しあってさまざまな珍事件を解決してきたミステリー社の4人と一匹だったが、フレッド、ダフネ、ヴェルマの3人はそれぞれ独立してみなバラバラになってしまう。ミステリー社にはシャギーと臆病犬スクービーだけが取り残される。そんな彼らは2年後、学生たちの人気スポットであるアミューズメント・パークのオーナー、エミールからそれぞれ別々に調査依頼を受ける。楽しげに訪れた学生たちが、帰るときにはみな無愛想になってしまっているというのだ。思わぬ再会を果たしたミステリー社の面々はさっそく謎の解明に取り掛かるのだった。(allcinema ONLINEより引用 )

感想

原作は米国を代表するアニメーション

本作の元ネタとなる「Scooby-Doo,」は、米国では1969年からスタートし現在も続いている長寿アニメで、日本で言えば「サザエさん」的な国民的アニメです。

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約50年にわたるご長寿アニメゆえに米カルチャーにも深く浸透していて、多ジャンルのカルチャーやコンテンツでもこの名前を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。

日本でも1970年NHKで「弱虫クルッパー」と言うタイトルで放映。
その後スカパー・カートゥーン ネットワークの再放送では原題の「スクービー・ドゥー」で再放送されたりもしてるらしいですね。

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ちなみに僕は、日本放送時に観ていたか記憶が曖昧なんですが、観てたとしても当時は幼児だったので殆ど記憶にないんですよねー。

原作の大まかなストーリーは、ドジな主人公シャギー、二枚目で自称リーダーのフレッド、美人でいつも誘拐されちゃうダフネ、メガネっ子で謎解き大好きなヴェルマの4人と、シャギーのペットで相棒の大型犬スクービー・ドゥーが結成した探偵団「ミステリー社」が、超常現象に見せかけた事件のカラクリを暴くという1話完結形式のコメディーシリーズらしいです。

ジェームズ・ガンが脚本を担当

そんなアニメ原作を2002年に初めて実写映画化したのが本作で、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のジェームズ・ガンが脚本を担当。
これがヒットして、ガンは続編「スクービー・ドゥー2 モンスターパニック」の脚本も担当したようです。

ちなみにストーリーは、いつものように事件を解決したミステリー社ですが、その後メンバーの不満が爆発し解散してから2年後、シャギー(マシュー・リラード)とスクービー・ドゥー(ニール・ファニング:声)にスプーキー島(恐怖の島)へ仕事の依頼が。

渋る二人(1人と1匹)でしたが、食べ物につられ飛行場に向かうと、そこにはフレッド(フレディ・プリンゼ・ジュニア)、ダフネサラ・ミシェル・ゲラー)、ヴェルマ(リンダ・カーデリーニ)の姿も。どうもミステリー社全員に招待状が送られたらしいんですね。

ギクシャクしながらも島に到着した4人と1匹は、依頼人モンタヴェリアスローワン・アトキンソン)から島にかけられた呪いを解いてほしいと依頼され――というストーリー。

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これまでのアニメでは、オカルト事件にはカラクリがあって、それをミステリー社のメンバーが暴くという展開だったわけですが、本作ではこのアニメ版の設定を逆手にとって、作中の呪いも登場するモンスターも実は本物だったという展開になっていて、メンバーたちはかつてないピンチに見舞われるのです。

正直、アニメ版を観てない身としては、クライマックスの真犯人登場のシーンで「…お、おう……」って感じになるんですが、劇中でも一応は伏線が張られているので、「お前誰やねん!(。・д・)ノ)´Д`)ビシッ」ということはないです。

ただ、原作のイメージを守ろうとしたのか、それともターゲットが子供だからなのかは分かりませんが、基本キャストの演技はオーバーだし、作品のテイストやセットのデザインなども明らかに子供向き。

ストーリーもまぁ、原作ファンなら楽しめるのかな?と言う感じ(ただ本作はゴールデンラズベリー賞を受賞してるようなのでファン受けもあまり良くなかったのかも)で、大人も楽しめる作品とまでは言えないんですが、物語としての構成はしっかりしてるので、一言さんお断り的な感じにはなってないですよ。

キャラクターが良い

あと、原作を知らなくてもそれなりに楽しいのは、メインキャラクターの役割や性格がハッキリしてるし、ベタだけど彼らの友情やほんのり恋模様も描かれていて、そういう意味でキャラ映画として楽しめるからなんですよね。

特にスクービー・ドゥーは、原作だとかなりオッサンっぽいデザインなんですが、本作ではCGで本当の犬に寄せている分、原作よりも圧倒的に可愛らしいですしね。

それと、島のオーナー・モンタヴェリアスを「ミスター・ビーン」のローワン・アトキンソンが演じているんですが、彼の普通に話す演技を観られるのはある意味で貴重な体験なのかもしれませんw

それぞれの関係性萌え的な部分もあり、特にシャギーとスクービー・ドゥーのブロマンス的な感じも中々良かったですねー。

興味のある方は是非!

 

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ゾンビと辿るアメリカ史「ゾンビランド/ダブルタップ」(2019)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、あの大ヒットゾンビコメディー10年ぶりの続編『ゾンビランド/ダブルタップ』ですよー!

役者としてすっかり大物になった4人が前作と同役で続投、10年の年月を感じさせない“楽しい週末世界“で大暴れしてましたねー!

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概要

ホラーコメディー『ゾンビランド』の続編。前作から10年後、生き残った四人が進化したゾンビに新たなルールで対抗する。『ヴェノム』などのルーベン・フライシャーが監督を続投。『スリー・ビルボード』などのウディ・ハレルソン、『ソーシャル・ネットワーク』などのジェシー・アイゼンバーグをはじめ、アビゲイル・ブレスリンエマ・ストーンらおなじみのキャストが集結した。(シネマトゥディより引用)

感想

”奴ら”が帰ってきた

前作「ゾンビランド」は、ゾンビウィルスの蔓延によって壊滅した世界を舞台に、オタク、脳筋、詐欺師姉妹という普通なら絶対交ることのない4人が、主人公(というか語り部?)のコロンバスが定めた「ゾンビの世界で生き残る32のルール」というゾンビあるあるを駆使しながらサバイブするというお気楽ゾンビコメディーで、これがゾンビ好きにもそうでない人にもウケて異例の大ヒット。
また、ただのゾンビパロディーに終始するのではなく、最初は相容れない4人が、一緒に旅を続けるうち疑似家族になっていくという内容も、当時の潮流にも上手くハマっていたように思います。

そんな前作の後、大人の事情から10年ぶりに待望の続編となる本作が公開されたんですね。

この10年の間に、
タラハシー役のウディ・ハレルソンは「スリー・ビルボード」でアカデミー助演男優賞に2度目のノミネート。

コロンバス役のジェシー・アイゼンバーグは「ソーシャル・ネットワーク」でアカデミー主演男優賞ノミネート。「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」のレックス・ルーサー役ではゴールデンラズベリー賞 最低助演男優賞を受賞。

ウィチタ役のエマ・ストーンは「ラ・ラ・ランド」のヒロイン役でアカデミー主演女優賞受賞。

前作当時13歳だったリトルロック役のアビゲイル・ブレスリンは……すっかり大人になるなど(色んな作品で活躍&ブロードウェイデビューも果たしてます)、役者としてすっかり格の上がった4人が前作と同役で出演、10年の年月を感じさせないアンサンブルを見せてくれているんですね。

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画像出展元URL:http://eiga.com / 10年ぶりに4人が帰ってきた!

さらに「ヴェノム」を大ヒットさせた監督のルーベン・フライシャー、「デッド・プール」シリーズの脚本も担当した レット・リース、ポール・ワーニックも続投。

そこに、おバカ女子のマディソン(ゾーイ・ドゥイッチ)やエルヴィス好きな女傑のネバダロザリオ・ドーソン)ら新キャラも加わり、前作のテイストはそのままに、さらにパワーアップした続編になっているのです。

ざっくりストーリー紹介

前作の後、朽ち果てたホワイトハウスに定住していた4人ですが、ウィチタは彼氏面で結婚を迫るコロンバスに、リトルロックは父親面で自分を子ども扱いするタラハシーにうんざりし、政府専用車を改造した「ビースト」を盗んで消えてしまうんですね。(前作からの踏襲)

傷心の二人は気晴らしに行ったショッピングモールで、冷凍庫に暮らしていたおバカ女子マディソンと出会います。
で、コロンバスとマディソンがHしそうになったところにウィチタがカムバック。
リトルロックが頼りないヒッピーの若者バークレー(アヴァン・ジョーギア)と駆け落ちしてしまったというんですね。

リトルロックを連れ戻すため、3人+マディソンは安住の地ホワイトハウスを後にする――というストーリー。

その後、4人は“キング・オブ・ロック“ことエルヴィス・プレスリーファンの聖地グレイスランドを経由し、ヒッピーの若者たちが集うコミュニティー「バビロン」へと向かうのです。

ゾンビで辿るアメリカ史

本作で監督らは、コロンバスたちが生きる無法な世界を西部開拓時代として捉え、その後プレスリーの聖地、ヒッピーコミュニティーへと舞台を移すわけですが、これはつまりカルチャーを通してアメリカの歴史を辿っているんですよね。
バークレーリトルロックがバビロンに向かう道中、バークレーがボブ・デュランの歌を歌うシーンもありますしね。(そして自作の歌だと嘘をつく)

「バビロン」というコミュニティーには、ゾンビパニック時子供だったと思われる若者たちが集まり、銃や武器を溶かしてラヴ&ピースマークのネックレスに加工して非暴力を謳い、大麻と音楽とオーガニックでみんなハッピーという、ある種のユートピアを築いていています。
まぁ、クライマックスでは当然のようにゾンビ集団に襲われるわけですが、面白いのは、ここで若者たちが凄惨な目に遭うのではなく、4人と若者たちが協力して脅威(ゾンビ)からバビロンを守るというところなんですね。

もちろんコメディー映画だからってのもあるでしょうけど、大人であるタラハシー、コロンバス、ウィチタが彼らを見捨てずに、武器のないピンチの中で今までのサバイブ経験を基に計画を立て、自ら危険な役目を負って彼ら(の理想郷)を守るという展開は、分断の時代である現代に対する制作側の強いメッセージを感じましたねー。

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画像出展元URL:http://eiga.com / エルヴィスに扮するウディ・ハレルソン

で、ここで効いてくるのがグレイスランドでのシークエンスで、タラハシーがエルヴィスの大ファンだということが分かるんですね。
ここで披露されるウディ・ハレルソンのエルヴィス物まねが超絶上手くてビックリなんですけど、彼は実際、学生時代にエルヴィスの物まねで人気者だったんだそうです。
そして、ここで同世代のネバダとのロマンスも生まれたりします。

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画像出展元URL:http://eiga.com / タラハシーにもついにロマンスが

本作では、このタラハシーが自分の青春時代を思い出すグレイスランドのシークエンスが、バビロンでのクライマックスへの布石になっているわけです。

ぱっと見バカバカしいだけのコメディー映画に、(作品の空気感を損なわないよう)サラっと大事なメッセージを入れ込む手腕は、さすが「デッドプール」の脚本陣だなーと思いましたねー。

あと、本作では10年の間に、ゾンビ側も進化したりしてるんですけど、これはロメロからなるゾンビ映画の歴史をまるっとパロディーにしてて、ゾンビ映画好きとしては思わずニヤニヤしてしまいますし、さすがに今回は出ないだろうと思ってた”あの人”も最後の最後で登場して、個人的には大満足でしたよー!

まぁ、あえて言えばジェシー・アイゼンバーグのナレーションが早口すぎて、字幕に目が追いつけないのが唯一難点でしたかねw

興味のある方は是非!!!

 

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手に負えない「母なる証明」(2009)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、ポン・ジュノ監督の『母なる証明』ですよー!
実はこの作品、個人的にずっと食指が伸びなかったんですが、これまで「パラサイト」から遡って「スノーピアサー」「グエムル -漢江の怪物-」「殺人の追憶」とポン・ジュノ作品を観てきたので、この作品も観ないわけにはいかないと腹を決めて観ることに。

で、先に感想を一言で言っちゃうと「これは僕の手には負えない」でしたねーw

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画像出展元URL:https://www.amazon.co.jp/

概要

凄惨な女子高生殺人事件を皮切りに、事件の容疑者となった息子と、息子の無実を信じて真犯人を追う母の姿を追ったサスペンス。監督は『殺人の追憶』などで国際的に評価される名匠ポン・ジュノ。主人公の母を“韓国の母”と称される国民的人気女優キム・ヘジャが演じ、その息子を『ブラザーフッド』のウォンビンが演じている。カンヌ国際映画祭でも絶賛されたポン・ジュノ監督の卓越した演出と、兵役後の復帰第1作となるウォンビンの熱演に注目だ。(シネマトゥディより引用)

感想

ポン・ジュノ作品の極み

ポン・ジュノ作品って、観てる間は面白いんだけど鑑賞後に喜怒哀楽のどれでもない(もしくは全部の)感情を揺さぶられてどっと疲れるっていう特徴があると思うんですね。

こう、いままで使ったことのない筋肉を酷使して筋肉痛になる的な。

で、本作はそんなポン・ジュノ作品の極みっていうか、鑑賞後、色んな感情や考えが細かい泡のように浮いてくるんですけど、それらがちっとも一つにまとまらなくて、「こういう映画」っていう結論が出てこないんですよ。

そう書くと、「ストーリーが理解できない難解な映画」って思われちゃうかもですが、そんな事は全くなくて劇中で描かれていることは全部理解できるし、物語も超面白い。

ポン・ジュノ作品の特徴でもある、ブラックでオフビートなコメディー描写には思わず笑っちゃいますしね。

ただ、映像やセリフで描かれなかった「余白」の中に、すごく大事な「何か」があるのは分かるんだけど、それが何かは上手く言葉にできないのです。

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「手に負えない」ってのはそういう意味で、分かったような顔で何を言ったところで全部上滑りしちゃうというか芯を捕らえられないというか。

なので感想を書くのに考えをまとめようとするんだけど、すぐバラバラに崩れてしまってどうしていいか分からないんですよねー。

ざっくりストーリー紹介

早くに夫を亡くして以来、ヘジャ(キム・ヘジャ)は知的障害を持つ一人息子のトジュンウォンビン)と、貧しいながら静かに暮らしています。

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そんなある日、人気のない場所に建つ空き家で女子高生が殺されるという事件が起こり、現場に持ち物が落ちていたことから、トジュンが第一容疑者にされてしまうんですね。

事件解決を急ぐ警察はトジュンを犯人と決めつけ、知的障害があり記憶が定かでないトジュンの証言は期待できず、無能な弁護士は頼りにならない。
そこでヘジャは息子の無実を晴らすため、自ら事件の調査を始めるのだが――というストーリー。

つまり、本作は息子にかけられた疑いをお母さんが晴らすというミステリー映画なのです。

開幕早々物語に引きずり込まれる

そんな本作は、枯れすすきが群生する野っ原の中、おばさんのダンスシーンからスタートします。

そのおばさんが主人公のヘジャなわけですが、彼女を演じるキム・ヘジャさんってのが、何というか実に絶妙な顔立ちの人でしてね。

決して美人というわけではなく、どこにでもいそうな普通のおばさんなんですよ。
そんなおばさんが、枯れすすきの野原でダンスを踊るっていう、この奇妙なオープニングに、「何が起こってるんだ!?」と観ているコッチの心を鷲掴みですよ。

で、場面は変わって薄暗い店?の中で、薬草をザクザク切りながらヘジャが道路を挟んだ向かいにいる息子のトジュンを眺めているシーン。

その時、突如走ってきたベンツにトジュンが轢かれそうになり、ヘジャが慌てて店から飛び出すというシーンでは、次第に注意が息子に向かうヘジャと徐々に短くなっていく薬草のショットで、小さなサスペンスを演出してるんですよね。

で、その後ヘジャの異常な過保護っぷりと、トジュンに知的障害があり、直前に起こった事すらすぐ忘れてしまう事が分かる描写がユーモアたっぷりに描かれます。

もちろんポン・ジュノの代名詞、”ドロップキック“もありますよw

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ここまで観た時点で、こっちはトジュンに知的障害がある”から“お母さんのヘジャは過保護なんだなと納得するんですが、それだけではない何かの違和感を感じる。

少なくとも見た目はしっかり大人のトジュン。そんな息子に薬を飲ませようと追いかけるヘジャが、道端で立ちションをしてるトジュンのオティンティンを凝視するシーンとかね。いくら過保護な母親とはいえ「んん??」ってなる。

そんな中で、まぁトジュンも年頃だし悪い友達のジンテの影響もあって、女の子とのHの話になるんですね。
で、ジンテにからかわれたトジュンが、「お母さんと寝てる」って言い返すんですが、それでコッチは「え、まさか……」ってドキッっとするわけですよ。

それまで見えていた世界が反転

まぁ、それは文字通り「お母さんと一つのベッドで眠っている」というだけで、ポン・ジュノの仕掛けた悪趣味なミスリードなんですが、それで僕がドキっとしてしまうのは、ヘジャが息子や、その友達のジンテ(チン・グ)にチラッと女の顔を見せるからなんですよね。

いや、「あれはヘジャの卑屈な表情だ。お前の考え過ぎだ」って言われるかもですが、“あの”ヘジャの表情は絶対ポン・ジュノの意図的な演出だと思うんですよね。

で、その後事件が起こって、物語は二転三転しながらクライマックスに向かっていくわけですが、ポン・ジュノはこの序盤の一見何てことないような前半部分のシーンに様々な伏線やミスリードを仕掛けていて、それが中盤以降の展開で次々に回収されていくので、観てるこっちは「あーーー!!そういう事だったのかーー!!」ってなるわけですね。

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まぁ、序盤から事が起こる中盤の頭で張り巡らせた伏線を、後半で一気に回収するのはポン・ジュノ作品ではおなじみですが、本作でもヘジャが収監されているトジュンに面会するシーンを境に、それまで見えていた景色が一気に反転する感覚を味わうことが出来るし、ヘジャが踊る(冒頭と対になる)ラストシーンには劇中で起こっている事以上の”何か“が見えて、背筋がヒヤッとするような戦慄が走るのです!(((((( ;゚Д゚)))))ガクガクブルブル

その「何か」を一言で言うなら、ヘジャ(母)が背負っている業の深さって事になるんですが、そんな陳腐な言葉では本作の芯を捕らえてなくて、そのもっと奥に、
イ――――!!」ってなる「何か」があるんだけど、僕の語彙ではそれを上手く言い表すことが出来ないんですよねー。

なので、まだ未見の人は本作を一度観て、僕に「何か」が何なのかを教えてくださいw

興味のある方は是非!!!

 

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Don’t think, feel 「海獣の子供」(2019)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは五十嵐大介の代表作をSTUDIO4°制作で劇場長編アニメ化した『海獣の子供』ですよー!

方々から「難解」というウワサは聞こえてきたので覚悟して観たんですけど、ウワサ通りの難解な作品でしたねーw

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概要

「リトル・フォレスト」などで知られる五十嵐大介のコミックを、『鉄コン筋クリート』などのSTUDIO4°Cの制作でアニメ映画化。居場所がない14歳の少女と不思議な兄弟の交流を描く。声の出演に『うさぎドロップ』などの芦田愛菜をはじめ、石橋陽彩、浦上晟周稲垣吾郎らが集結。監督を『宇宙兄弟#0(ナンバー・ゼロ)』などの渡辺歩、音楽を久石譲が担当している。(シネマトゥディより引用)

感想

言語からの解放

本作のテーマを一言で言うと「言語からの解放」に尽きると思います。
そしてこのテーマは原作者の五十嵐大介さんの作品全般に通底しているんですよね。

例えば遺伝子操作で生まれたカエル少女が主人公の「デザインズ」では、生物それぞれの持つ”環世界”が主題になっているし、本作でも、ジュゴンに育てられた少年・海と空は言語以外のコミュニケーションで100%分かり合っている描写がありますよね。

原作版のセリフには「言語は性能の悪い受信機みたいなもので、世界の姿を粗すぎたり、ゆがめすぎたり、ぼやかして見えにくくしてしまう。言語で考えるってことは、決められた型に無理に押し込めて、はみ出した部分は捨ててしまうということなんだ。

というセリフがあって、これは誰もが多かれ少なかれ感じた事があるのではないでしょうか。

五十嵐大介という人は、そうした人間が言語化(知覚)できない”感覚“を描く作家で、だから本作が「難解」と評されるのもある意味当然というか、この作品は「理解」するのではなく「感じ取る」物語、つまりは「Don’t think, feel」なのです。

ざっくりストーリー紹介

湘南に住む少女・安海琉花(芦田愛菜)は、母・加奈子と二人暮らしの中学生です。
夏休み初日、彼女は所属するハンドボール部の練習中に、チームメイトとトラブルを起こし部活から締め出されてしまうんですね。

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目標を失った琉花は、別居中の父が務める水族館でジュゴンに育てられたという不思議な少年・海(石橋陽彩)や、その兄・空(浦上晟周)と出会い、そして想像を絶する体験をすることに――という物語。

ストーリー上は、他者とのコミュニケーションに悩む少女が特別な経験を通して成長(というか進化?)するボーイミーツガール的展開になってますが、琉花の体験ってのが生命の誕生と輪廻の神秘ですからね。事があまりにも壮大すぎて観客は「え?どういうこと?(゚Д゚)」ってなっちゃうんだと思います。

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原作に忠実

そんな本作の白眉は、まるで五十嵐大介さんの漫画をそのまま動かしたような、映像の美しさとアニメーションの凄さ。
原作では、シーンの空気感や感情を表すため、あえてラフなタッチで描かれるコマもけっこうあったりするんですが、その辺も含め本作はかなり忠実に再現されています。

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対して物語の方は、全5巻に及ぶ長大な原作を約2時間の作品にするため主人公・琉花のエピソードに集約。かなりのエピソードを刈り込んでいます。

これによって本作を「分かりやすくなった」という人もいれば、逆に「分かりにくくなった」という人もいますが、僕的には一長一短というか、物語としては分かりやすくなったけど、原作の持つ世界観や細かいディテールの意味は伝わりにくくなったという印象でしたねー。

まぁ「分かりやすくなった」と言ってもそれは”物語の構成が“という話で、内容が難解なのは変わらないわけですけどもw

でも、誰でも分かりやすいように変えてしまったら「海獣の子供」ではなくなってしまうので、アニメ化作品としてはこれがベストだと思いましたよ。

あえて言えば

ただ、あえて言えば、もっと寄りの視点も欲しかったかなと。
これは技術的な話じゃなくてあくまで印象の話ですが、五十嵐さんの原作コミックって、どこかキャラクターを突き放したような「引きの視点」で描かれているんですね。

それは原作がある種の群像劇でもあるからなのかもだし、五十嵐さん自身の性分もあるのかもですが、それゆえ五十嵐作品は読者を選ぶわけです。

対して本作の場合は折角主人公・琉花が中心の物語になっているのだから、もう少し「寄りの視点」があれば、受ける印象は違っていたのかもしれないと思いました。

ただ、そうすると今度は五十嵐作品の持つ魅力からは離れてしまうかもしれないので、難しいところではあるんですがw

ともあれ、そもそもアニメ化がかなり難しい原作を、ここまで忠実に再現したことは素直に凄いと思うし、アニメーションとしてのクオリティーの高さも半端じゃないので、まだ未見の方は一度観てみる価値はあると思いますよ。

興味のある方は是非!!

 

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”終活映画“の愛すべき秀作「ラスト・ムービースター」(2019)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、一時は一世を風靡した映画スター・バート・レイノルズ最後の主演作『ラスト・ムービースター』ですよー!

バート・レイノルズって僕が子供のころのスターという感じで、顔や名前は知ってるけど個人的には特に深い思い入れはないんですが、TSUTAYAで本作を見つけたのでレンタルしてきました。

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概要

ブギーナイツ』などで知られるバート・レイノルズの主演作。落ちぶれた映画スターがある行動を起こす。バートがセルフパロディーともいえる役どころをユーモアたっぷりに演じ、『ファール・プレイ』などのチェヴィー・チェイス、『6才のボクが、大人になるまで。』などのエラー・コルトレーンらが共演。『デトロイト・ロック・シティ』などのアダム・リフキンがメガホンを取った。(シネマトゥディより引用)

感想

バート・レイノルズって何者?

多分、ご存じない方もいると思うので、映画の感想の前にバート・レイノルズについてざっくり説明します。

バート・レイノルズは、全米屈指のフットボールの強豪フロリダ州立大学で、アメリカンフットボールの選手として活躍し将来を嘱望されましたが、ケガで選手を断念。

その後、1959年にテレビから俳優業をスタート、1961年に映画デビューを果たします。
逞しい肉体にヒゲが似合うタフガイとして人気を博し、米「コスモポリタン」誌ではヌードも披露、セックスシンボルにも選ばれるなど、かつて一世を風靡するほどの世界的人気スターに。

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ところが、「007」のジャームズ・ボンド役や「スター・ウォーズ」のハン・ソロ役を断るなど、作品選びに失敗して1980年代後半から人気が低迷、さらに私生活では離婚、自己破産と不幸が相次ぎ、不遇の時代を迎えます。

デ・ニーロやイーストウッド、レッドフォードなどがスター俳優から演技派にシフトしていったのに対し、レイノルズはそうした流れに上手く乗れなかったようです。

しかし、1997年に「ブギーナイツ」でゴールデングローブ賞では助演男優賞を受賞&アカデミー助演男優賞にノミネートされ、以降は演技派として大作の脇を固めるポジションを得るんですね。

そして、2019年公開の映画「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」に出演する予定でしたが、2018年9月6日、残念ながらフロリダ州の病院で82年の生涯を閉じたのです。

個人的には、ジャッキー・チェンも出演していた「キャノンボール」の印象が強くて、マッチョで浅黒い肌にモジャモジャの胸毛が印象的な、ザ・ハリウッドスターという印象でしたねー。

本作は、そんなバート・レイノルズ”最後の主演作“として、監督・脚本にアダム・リフキン、「ミッドサマー」や「ムーンライト」など話題作を世に送り出しているインディペンデントの映画制作&配給会社「A24」が制作したんですね。

ざっくりストーリー紹介

かつて映画スターとして一時代を築くも、今は落ちぶれたヴィック・エドワーズ(バート・レイノルズ)。
すっかり年老いて隠居生活のヴィックは、一緒に暮らしていた老犬の病死ですっかり気落ちしてしまいます。
そんな彼に、クリント・イーストウッドロバート・デ・ニーロも招待されたという「ナッシュビル国際映画祭」から招待状が届くんですね。

あまり気乗りのしないヴィックでしたが友人の勧めもあって参加を決意。
ところが、彼を空港に迎えに来たのはリムジンではなく、オンボロセダンに乗ったぽっちゃりパンク女子のリル(アリエル・ウィンター)。宿は街はずれの安いモーテルで会場はなんと町の小さなパブ。

「国際映画祭」と名乗っているものの、内容は映画オタクの有志が集まって手弁当で運営する、ただのファンイベントだったわけです。

これに怒ったヴィックは、泥酔したうえ悪態をつきまくり翌日の授賞式をボイコット。
リルに空港まで送らせようとしますが、その道すがらにある生まれ故郷のノックスビルに立ち寄り――というストーリー。

そして、二人はヴィックの思い出の地を巡っていくというある種のロードムービー的展開になっていきます。

終活映画

2010年以降、年老いたかつての大スターが主人公を務める、いわゆる「終活映画」が増えているような気がします。

例えば、クリント・イーストウッドの「運び屋」やロバート・レッドフォードの「さらば愛しきアウトロー」。
シルベスター・スタローンの「ロッキー・ザ・ファイナル」もこのジャンルの作品と言っていいと思います。

こうした「終活映画」は、作中の主人公に演者本人の人生を重ね合わせるメタフィクション的な作りが特徴。ある種の遺言状というか半自伝的な物語になっているんですよね。

本作の場合、これらの多作品と比べてもかなり露骨に主人公ヴィックと演じるバート・レイノルズ本人の人生が重ねられていて、ちょっとしたセミドキュメンタリーのような作りになっています。

それは、イーストウッド、レッドフォード、スタローンのように、主役を演じる役者自身が映画を企画制作するのではなく、アダム・リフキンという若い(といっても50代だけど)世代の監督が作ってるからだと思うんですね。

つまり他の「終活映画」と違って、本作はファンムービー的というか、一人称ではなく三人称の作品なのです。

愛おしいキャラクターたち

そんな本作、序盤は誰にも感情移入出来ません。
ヴィックはすっかり落ちぶれて過去の栄光にしがみつき、プライドが高くて気難しく、友達とオープンカフェでヨガをやってる女性のお尻を眺めながら「たまらんなー」なんて言ったり、酔った勢いでコールガールを買おうとするようなエロジジイ

そんなヴィックを迎えに来るリルは、ぽっちゃりというかムッチリボディのパンクガールで、そもそもヴィックに興味も敬意もなく、送迎中もずっとスマホでクズの彼氏と喧嘩するようなメンヘラ女子

映画祭を主催するリルの兄貴ダグ(クラーク・デューク)や、リルに片思いしているシェーン(エラー・コルトレーン)たちや会場に集まる観客たちは、田舎のボンクラ映画オタク
悪気がないのは分かるけど、詐欺まがいの招待状をヴィックに送ります。

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画像出展元URL:http://eiga.com / ボンクラ映画ファンたち

いわば全員が負け犬。そして当然揉めるわけです。

そんな流れが変わるのが、映画祭をブッチして帰ろうとしたヴィックと運転手のリルが生まれ故郷のノックスビルに立ち寄る中盤から。

生家を皮切りに、大学時代活躍したアメフトの会場や地元の名物菓子、スター時代に泊ったであろう高級ホテルなど。

そうした思い出の地を巡るうち、ヴィックの心境やリルとの関係に小さな変化が生まれていくのです。

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画像出展元URL:http://eiga.com / 最初は反発していた二人だが、次第にお爺ちゃんと孫娘のように

ヴィックの“顔”で泊まる事になる豪華ホテルのスイートルームではしゃぐリルと、そんな彼女を目を細めて眺めるヴィックははまるでお爺ちゃんと孫娘のようで、観てるこっちまでホッコリしてしまうし、ホテルのロビーでヴィックに声をかけてきたファンの娘の結婚式で彼が歌とスピーチを披露する姿を見て、リルがヴィックを見直すシーンもとてもいいんですよ。

というか、後に明かされるある事情からヴィックはずっとリルの事を気にかけていて、結構序盤から彼女に色々アドバイスしてるんですよね。

そして全てが丸く収まるラストでは、もう登場人物全員が愛おしく見えてしまうのです。

お爺ちゃんレイノルズvs若きレイノルズ

本作では、バート・レイノルズの過去作品映像がふんだんに使われています。(彼が若い頃のヌード写真まで出てくる)

そして一番の見どころは、年老いたヴィックが夢の中で若い頃の自分と共演するシーンVFXを駆使して、バート・レイノルズの過去作品(「トランザム7000」と「脱出」)に現在のバート・レイノルズを合成し、過去作品に合わせる形でヴィックのセリフを考え、“二人”を会話させているんですね。

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画像出展元URL:http://eiga.com / ジジイレイノルズとイケイケレイノルズ

爺さんヴィックが色々説教するけど、若くてイケイケなヴィックは意にも介さないっていう流れで、映像的にはハッキリ合成って分かるくらいショボいし、構成もそんなに上手くはないですが、でも、一連の流れの中で観ている分には気にならないクオリティーでしたよ。

未来は変えられる

映画祭でヴィックは「(自分は)いくつかの大事な選択を間違えた」と言ってるんですが、これはバート・レイノルズ自身が「007」や「スター・ウォーズ」などの出演を断った事、マーロン・ブランドロバート・デ・ニーロを指導したステラ・アドラーとトラブった?ことや私生活のイザコザを指しているんだと思います。

彼は、自らの選択でデ・ニーロやイーストウッドのように”なれたかもしれない“道を断ってしまったことをずっと悔いている=過去に囚われているわけですね。
しかし、故郷を巡った後で彼は「過去は変えられないが、結末は変えられる」という内容の事を話します。

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画像出展元URL:http://eiga.com

本作のテーマはまさにそれで、それに気づき行動したヴィックの言葉は自分だけでなく、リルやダグたちの未来にも小さな変化をもたらしていくのです。

そしてそれは、ヴィック=バート・レイノルズだけではなく、すべての人に当てはまることなんですよね。

正直、ストーリー的にはベタだし、全体的これと言って目新しいところもない小作品で、決して「傑作」とは言えませんが、個人的にはとても愛おしい愛すべき秀作だと思いましたねー。

興味のある方は是非!!

 

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ジェームズ・ガン版、美女と野獣?「スリザー」(2007)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のジェームズ・ガン2006年の作品『スリザー』ですよー!

前々から観たかった作品ですが、レンタル店には絶対ないだろうと高を括っていたらTSUTAYAで見つけたので、慌ててレンタルしてきましたよ!

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画像出展元URL:http://eiga.com

概要

グロテスクな宇宙生命体に寄生された人間たちが町中を襲うSFホラー。『ゾンビ』を現代的にリメークした『ドーン・オブ・ザ・デッド』で脚本を務めたジェームズ・ガンの初監督作。ある目的を秘めて地球を襲来した未知のエイリアンに立ち向かう警察署長に、『ウェイトレス~おいしい人生のつくりかた』のネイサン・フィリオンがふんする。おぞましいエイリアンとの緊迫感あふれるサバイバルの中に、時折り入り交じるユーモアが笑いを誘う。(シネマトゥディより引用)

感想

ジェームズ・ガンという男

本作で監督・脚本を務めるジェームズ・ガンと言えば、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)シリーズの「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の大ヒットで一躍名を知られたわけですが、そんな彼のキャリアはB級映画専門の製作会社トロマ・エンターテインメントからスタートします。

大学在学中、アルバイトで入ったトロマで「ロミオとジュリエット」を現代版?にアレンジした「トロメオ&ジュリエット」の脚本(実質ノークレジットながら監督も兼任)を担当。
これで映画作りのノウハウを学んだ彼は、2002年公開で米アニメの実写化作品「スクービー・ドゥー」、2004年公開ジョージ・A・ロメロの同名映画のリメイク版「ドーン・オブ・ザ・デッド」で脚本を担当し、この2作が大ヒット。(スクービー・ドゥーでは続編の脚本も担当)

ついに本作で正式に監督デビューするわけです……が、これが米国でコケてしまい、ガンは、しばらくの間ハリウッドから干されてしまったらしいんですね。

といっても、本作の出来が悪いわけでは決してなく、単純に当時のホラー界のトレンドから本作が外れていた(「SAW」や「ホステル」がヒットしていた)事が、本作がヒットしなかった要因だったようです。

その後、2010年にほぼ自主制作体制で制作した監督作「スーパー!」で復活。
2014年公開の「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」で一気に時の人になり、続く「~リミックス」も大ヒットし、人気監督の仲間入りをします。

ところが、2018年7月ディズニーの会長アラン・ホルンは、ガンのTwitterの投稿に不適切な内容があったとして、「ガーディアンズ~」シリーズ3作目の監督から解雇を発表。

どういうことかと言うと、左派として知られるガンは、日頃からドナルド・トランプ批判を繰り広げていて、その報復(というか嫌がらせ)で右派のコメンテーター・ジャック・ポソビエックらによって2008年〜2012年ごろにTwitterに投稿された小児性愛、レイプ、人種差別、ホロコーストエイズなどあらゆる不謹慎なジョークを掘り返され、これが問題になったわけです。

彼の名誉のために言っておくと、ガンは「ガーディアンズ~」の監督に就任する以前に、一連のツイートに対して既に謝罪済みでした。

しかし、2018年はハリウッド界隈にミートゥー運動やポリティカリーコレクトネスの風が吹き荒れていたこともあり、批判を恐れたディズニーがガンを解雇という決断をしたわけです。

しかし、これに「ガーディアンズ~」シリーズの出演者が復帰を求める公開書簡にサイン、ガンの再雇用を求めるオンライン請願サイトには、約35万人の署名が集まり、また解雇後もガンとホルンは話し合いを続けていて、最終的にホルン自身が彼の再雇用を決断したんですね。仕事を愛し、仲間を大事にするガンの姿勢と人柄が彼自身の窮地を救ったわけです。(まぁ、もちろんそれだけが理由ではないでしょうけども)

って、前置きが長いよ!(。・д・)ノ)´Д`)ビシッ

ということでここから本編ですよ。

寄生型エイリアン映画

本作を一言で言うなら、いわゆる「寄生型エイリアン映画」です。
体内に寄生して人間を支配・増殖していくタイプの地球外生命体ですね。

有名どころで言えば「エイリアン」「遊星からの物体X」「寄生獣」「ヴェノム」などなど。

映画評論家の町山智弘さんによれば、ガン監督はロバート・A. ハインラインの「人形遣い」という小説と「クリープス」(86)という映画に発想を得て本作のストーリーを作ったみたいです。

ざっくりストーリー紹介

アメリカ合衆国南西部のとある田舎町にある日隕石が落下するところから物語はスタート。
鹿狩り前夜祭に盛り上がるこの町の有力者グラントマイケル・ルーカー)は、ある晩妻のスターラエリザベス・バンクス)にHを拒否られ、ふてくされて飲みに出かけます。
酒場で出会った女友達の人妻ブレンダ(ブレンダ・ジェームズ)と盛り上がった二人で森に行くと、卵のような不思議な物体を発見。
近づくとそれが発射した針のような物がグラントの胸に突き刺さり、彼は地球外生命体に脳を乗っ取られてしまうんですね。

その日からグラントは生肉を買い漁って家の地下に密かに貯蔵し、妻にわからぬよう鍵をかけます。
更にはブレンダの体内に地球外生命の種を植え付け、人知れず侵略を始める――というストーリー。

その後、膨れ上がったブレンダの体を突き破って出てきた大量のナメクジのような生物が、次々に町民を乗っ取っていき、地球を征服しようとするのを町の警察署長ビル(ネイサン・フィリオン)、スターラ、牧場の娘カイリー(タニア・ソルニア)が阻止しようとするわけです。

80年代ホラーをオマージュ

そんな本作、2006年の作品なので、おそらく随所でCGを使用していると思うんですが、映画のルックは特殊メイクや特撮技術を駆使した80年代ホラーのようですし、そのまま「遊星からの~」や「エルム街の悪夢」など80年代ホラーをオマージュしたシーンもあったりします。

ガン監督は1966年生まれですからね。
特殊メイクや特撮技術の進歩によって、隆盛を極めた80年代ホラーの手触りを意図的に再現しようとしたのかもしれませんね。

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画像出展元URL:http://eiga.com

個人的にお気に入りのシーンは、ブレンダの旦那が寄生されたグラントの触手攻撃で「開き」にされちゃうシーンです。

他にも、ヒッチコックを思わせるシーンや、ジョージ・A・ロメロオマージュと思われるシーンなどもあって、映画好きの人ならニヤリとするんじゃないでしょうか。

ゾンビもの?

個人的に本作で面白いと思ったのは、このナメクジ状の生物はそれぞれが別個体ではなくて、これに寄生されるとグラントに寄生した本体に操られる。
電話で言えば親機ではなく子機が増える感じなんですよね。

なので、もし仮に地球上の生物全てが寄生された場合、地球上の生物は「全部俺」状態になるわけです。

寄生された人間は、まるでゾンビのようにスターラたちに襲い掛かるんですが、そういう意味で彼ら・彼女らはゾンビというより吸血鬼に血を吸われたグールに近いかもしれません。

そしてこのモンスターの「全部俺」設定を、グラントのキャラやストーリーに深く絡めていく構成は、さすが脚本家出身のガン監督だなーと思いましたねー。

侵略した生物全てが「俺」になるということは、ぼっちと同義ですからね。
本作では寄生された翌朝、前日Hの誘いを拒否ったことを反省したスターラが朝Hに誘うことでグラント(モンスター)は初めて愛を知り、それが弱点になるという設定になってるわけです。

序盤、町の連中の「貧乏だったスターラは生活のため裕福なグラントと結婚した」というセリフがあるんですが、それが本当、もしくはグラント自身がそう思っていたとしたら、グラント自身も孤独を感じていた?ということで、そんなグラントが最初の犠牲者になるのは(物語的)必然でもあるんですよね。

そう考えると、本作の骨格は「美女と野獣」をモチーフにしているのかも?なんて思ったりしました。

まぁ、だとしたら相当悪趣味ですけどもw

なんせこっちの怪物はヌルヌルグチョグチョの触手野郎ですからねー。

キャスト

で、そんな本作のキャストは、ジェームズ・ガン作品ではおなじみのメンバーが揃っています。
グラント役には、ガンの盟友で「ガーディアンズ~」ヨンドゥ―役でおなじみの怪優マイケル・ルーカー

警察署長ビル役に「スーパー!」のホーリー・アベンジャーや「ガーディアンズ~」の囚人役で出演したネイサン・フィリオン。

スターラ役に「ムービー43」の中でガンが監督したエピソード「Ned ネッド(Beezel)」「ブライトバーン/恐怖の拡散者」でお母さんのトリを演じたエリザベス・バンクス

などなど。

このキャスティングにも、ガン監督の仕事仲間を大切にする姿勢が見て取れますね。

まぁ、グロシーンや生理的にアレなシーンも多いので苦手な人にはお勧め出来ませんが、ストーリーや構成、テンポのいい編集や音楽など、今のジェームズ・ガンにも通じるセンスが光る面白い作品でしたよ。

興味のある方は是非!!

 

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何度でも観たいサイコーに楽しい映画「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」(2020)

ぷらすです。

観てきましたよー!

ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』をね!

感想としては、ポップでキュートでスカッと爽やかなポップコーンムービーになっていて、ホント何度でも観たいサイコーに楽しい作品でしたねー!

というわけで、今回は公開したばかりの作品なのでネタバレしないよう気を付けて書きますが、これから本作を観に行く予定の人や、ネタバレは絶対に嫌!という人は、先に映画を観てからこの感想を読んでください。

いいですね?注意しましたよ?

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画像出展元URL:http://eiga.com

概要

スーサイド・スクワッド』で、ジョーカーの恋人として登場したハーレイ・クインが主人公のアクション。ハーレイ・クインが、裏世界を支配するブラックマスクと戦う。ハーレイ・クインを『スーサイド・スクワッド』に続いてマーゴット・ロビーが演じ、ブラックマスクに『スター・ウォーズ』シリーズなどのユアン・マクレガーがふんする。監督はキャシー・ヤンが務める。(シネマトゥディより引用)

感想

男に虐げられる女性たちが逆襲するイマドキ映画だが

本作は2016年にDCEU(DCエクステンデッド・ユニバース)第3弾として公開されるも、予告編詐欺、どうしてこうなったと酷評されまくった「スーサイド・スクワッド」の中で唯一高い評価を受けた、マーゴット・ロビー演じるハーレイ・クインを主人公にしたスピンオフ作品です。

本作では主演のマーゴット・ロビー自らプロデューサーも兼任、監督にアジア系女性監督として初のスーパーヒーロー映画の監督となるキャシー・ヤン、脚本に「バンブルビー」のクリスティーナ・ホドソンを迎え、ハーレイ・クインを始めとしたメインキャストも全員女性キャラクターという布陣で制作されているんですね。

そして内容は、男どもに虐げられる女たちが協力して逆襲するという、いわゆるイマドキな映画ということで、正直観る前は内容より主張が前に出た作品になってしまうのでは…なんて若干の不安があったんですが、それはまったくの杞憂で、非常に抜けのいい、スカッと爽やかな超楽しいポップコーンムービーになってましたねー。(´∀`)

その上で、昨今のフェミニズム的視点というか、いわゆるミー・トゥー以降の女性差別問題もしっかり組み込まれているのが、非常に上手いバランスだと思いました。

ざっくりストーリー紹介

冒頭、サクッとカートゥーンアニメでハーレイの生い立ちから、彼氏ジョーカーとの破局までを描くアバンから物語はスタート。

傷心のハーレイ・クインマーゴット・ロビーはやけ酒を浴びるように飲んで、髪を短くしたりハイエナを飼いはじめたり、ローラーゲームに出場するなど荒くれた日々を送っています。

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画像出展元URL:http://eiga.com / ジョーカーと破局し傷心のハーレイ

そんなある日、酒場で女たちの「ハーレイはジョーカーがいないと何もできない」という陰口を聞いた彼女は、ジョーカーへの想いを断ち切る事を決心。
「J」の文字が入ったチョーカーを首から引きちぎると、2人が出会った思い出の「エース・ケミカル工場」を派手に爆破してゴッサム中に独立を宣言します。

しかし、それは同時にジョーカーの庇護がなくなった事の宣言であり、案の定、ハーレイはこれまで好き勝手してきたツケで、これまでジョーカーの報復を恐れて手を出してこなかったゴッサム中の悪党から標的にされてしまうんですね。

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画像出展元URL:http://eiga.com / 残忍なギャング・シオニスに捕まってしまったハーレイの運命やいかに

 一方、町を牛耳るギャングの一人ローマン・シオニスユアン・マクレイガ―)は過去に自分が虐殺したゴッサムシティのマフィア、パーティネリファミリーの秘密口座の鍵となる30カラットのダイヤを探していました。

彼はダイヤを部下のビクター・ザーズ(クリス・メッシーナ)と、自身が経営するクラブの歌姫兼運転手のブラックキャナリー(ジャーニー・スモレット=ベル)に受け取りに行かせましたが、スラムでスリをしながら生きる少女カサンドラ・ケイン(エラ・ジェイ・バスコ)にビクターがダイヤを掏られてしまい、その後警察に捕まった彼女がそのダイヤを飲み込んでしまったからさぁ大変――というストーリー。

さらにシオニスを検挙しようと執念を燃やす中年の女刑事レニー・モントーヤ(ロージー・ペレス)、パーティネリファミリー唯一の生き残りでクロスボウを操る暗殺者ハントレスメアリー・エリザベス・ウィンステッド)も絡みながら物語が進んでいくのです。

”虐げられし者たち“がチームを組む

で、最初は立場も思惑も違う彼女たちが、最終的にチームを組む流れになるんですが、そんな彼女たちに共通するのが、男や親・社会に虐げられているという事なんですね。

女刑事のレニーは、ゴッサムシティでいくつもの難事件を解決した敏腕刑事なんですが、そのたび手柄を同僚の男たちに横取りされるので未だにヒラ刑事です。

歌姫のブラックキャナリーは、天涯孤独の身で路頭に迷っているところをシオニスに拾われ仕事を得た恩もあり、生活の為にもシオニスの非道な行いを知りながら従わざるを得ない。

家族をシオニスたちに殺され一人生き残ったハントレスは、色々あって暗殺者として育てられている。

孤児のカサンドラは酷い里親に育てられ、スリを生業に暮らしている。

そしてハーレイ・クインは、周囲の人間からジョーカーの“彼女”としてしか見られていない。

いわば彼女たちは社会から見れば、弱者でありマイノリティー的な存在で、本作の悪役でギャングのボス・シオニスは彼女らを虐げる男社会・マジョリティー・権力の象徴なんですね。

しかし、彼女らはマイノリティーではあるけど決して弱者ではない。
それぞれに無能な男どもよりも秀でた能力を持っているけれど、それを証明し認めさせるチャンスがないだけなんですね。

そんな彼女らが、(結果的に)チームを組んで無能な男(マジョリティー)どもをやっつけて自由を得るというのがこの物語の核心なのです。

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画像出展元URL:http://eiga.com / ペットのハイエナ「ブルース」と

これが凡百の映画なら、彼女らそれぞれが理不尽な仕打ちを受けて悩む。みたいな演出を入れて、結果物語が間延びしちゃうと思うんですが、本作ではそれを”中盤のあるワンシーン“に集約することでキャラクターたちがダラダラ悩んだりしない、アッパーで抜けのいい物語にしているし、件の演出がポップでカラフルな色彩の真ん中に真っ黒なインクをこぼしたように、逆に強烈なインパクトとメッセージ性を観客に印象付けているんですね。

ハーレイクインらしいアクション

そんな本作でアクションの振り付けを担当しているのが、「ジョン・ウィック」も手掛けたチーム「87eleven Action Design」
一見、無造作で乱暴に見えるアクションですが、これはもちろんハーレイのキャラクターに合わせてアクションが設計されているから。

ジョン・ウィック」にしろシャーリーズ姐さんの「アトミック・ブロンド」にしろ、無駄のない実践的な動きが昨今のアクション映画界での潮流ですが、ハーレイというキャラはプロ的な訓練は一切受けていなくて、自らの身体能力と野性的な勘だけで敵をやっつけていく完全自己流。

なので、ぱっと見はバタバタしていて素人臭いし無駄な動きも多いんですが、決めるべきところはバシッと決める、これぞハーレイ・クインというアクションになっているんですよね。

個人的には、ハーレイ・クインの代名詞となったバットを使ったアクションと、バイクに引っ張られてのローラースケートチェイスが特にお気に入りでした。

「BIRDS OF PREY」とは

ところで、本作のタイトルにある「BIRDS OF PREY」ってどんな意味があるのかって思う人も多いと思います。

直訳すると「猛禽類」となるんですが、じつはこれDCコミックに所属する女性ヒーローたちが結成したチーム名でして。

原作ではそのチームに、ブラックキャナリー、ハントレス、カサンドラ・ケイン(原作では三代目バットガール)が所属しているわけです。

元々は、バットマンに登場するゴードン警部の娘バーバラ・ゴードンとブラックキャナリーの2人で始めたチームですが、その後メンバーが増えていったらしいですね。

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画像出展元URL:http://eiga.com / 分け合って行動を共にするハーレイとカサンドラ

本作は、コミック版「BIRDS OF PREY」を原作にしてますが、ヴィランであるハーレイはそもそも「BIRDS OF PREY」のメンバーではないんですよね。(むしろ敵役w)

とまぁ、個人的には過去のDC映画の中でも一番好きな作品になった本作ですが、あえて1つだけ文句をつけるとしたら、あの取って付けたようなシオニス=「ブラックマスク」設定はいらなかったかなーとw

もしかしたらDCサイドからの要望だったかもですが、無理にバットマンヴィランにしなくても、むしろ素顔の時の方が怖さもクズさも伝わってきましたしねw

まぁ、気になったのはその一点だけであとはもう、ただサイコーにぶち上る超ハッピーな映画だったし、観終わったあとはサルのホットサンドが猛烈に食べたくなりましたよw

本作はこれまでのDC映画を一切観てなくても十分に楽しめるし、この作品がヒットすれば続編を作る計画もあるらしいので、ぜひぜひ多くの人に劇場で観ていただきたいです!

興味のある方は是非!!!

 

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