ぷらすです。
昨日公開されたMCU33作品目となる新作『マーベルズ』を、初日初回で観てきました。
本作の上映時間は過去MCU作品の中でも最短の105分ということもあって、テンポよくサクサクストーリーが進むのも良かったし、何より僕の大好きなミズ・マーベルことカマラ・カーンが大活躍するのも嬉しかったんですけど、ただ、果たしてこの映画がMCUライト層に届くのかなー?とは思いました。
というわけで今回は本作に登場する3人のヒーローの背景も含めながら感想を書いていこうと思います。
画像出展元URL:http://eiga.com
概要
キャプテン・マーベル率いるマーベルズの結成秘話を描いたヒーローアクション。キャプテン・マーベルへの復讐(ふくしゅう)を企てる謎の敵が現れる中、キャプテン・マーベルと敏腕エージェントのモニカ・ランボー、アベンジャーズオタクの高校生ミズ・マーベルの3人が入れ替わってしまう。キャプテン・マーベル役のブリー・ラーソンのほか、モニカ・ランボー役のテヨナ・パリス、ミズ・マーベル役のイマン・ヴェラーニ、サミュエル・L・ジャクソン、パク・ソジュンなどが出演。監督を『キャンディマン』などのニア・ダコスタが務める。(シネマトゥディより引用)
感想
「マーベルズ」とは
MCU33作品目となる本作は、MCU21作目となる「キャプテン・マーベル」の続編となる作品です。
前作は、クリー人のエリート特殊部隊"スターフォース"に所属するヴァース。実は彼女、ある事故によってスーパーパワーを得たキャロル・ダンバースという空軍パイロットだということが判明。
彼女はその身に宿したスーパーパワーを恐れたクリー人によって洗脳されていたが、任務中地球に墜落し、フューリーに出会ったことで記憶を取り戻しスーパーヒーロー、キャプテン・マーベルになるという物語。
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その後彼女は、地球は他のヒーローに任せ、その膨大なパワーでスーパーヒーローを求める人々を救うため、1人宇宙へと飛びたつんですね。
そんな彼女の親友で元アメリカ空軍パイロット。後のS.W.O.R.Dの創設者であるマリア・ランボーの娘、モニカ・ランボーはS.W.O.R.Dのエージェントとして働いている時、 スカーレット・ウィッチことワンダが作り出した”ヘックス“を通過したことで(ドラマ「ワンダヴィジョン」より)青色のオーラを纏う超常的な能力を持つ超人になったんですね。
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サノスの指パッチンからの5年間モニカが消えている間に、母親マリアがガンで死亡。「すぐに帰ってくる」と約束したにも関わらず、キャロルがそばにいてくれなかったことが彼女のしこりになっているようです。彼女は現在、フューリー率いるS.A.B.E.Rで働いています。
一方、キャロルによって星を支配していた人工知能を破壊されたクリー人の星「ハラ」は、その後内紛や環境破壊によって惑星壊滅の危機に。
そんなハラを救うべく、リーダーのダー・ベンは強大なパワーを持つ量子バングルを探し、その片方を発見します。
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その量子バングルと同じくパワーを持つハンマーを使ってポータルを開き、他の星から空気や水・太陽を奪おうとしているんですね。
そんな彼女が開いたポータルによって、宇宙は不安定になり危険な状況になってしまいます。
そんなポータルに触れてしまったことで、同系統(光属性)のパワーを持つキャロルとモニカは、能力を使うたびに入れ替わってしまうように。
しかし、入れ替わるのは2人だけではなく、祖母から貰ったバングルによって光を物質化できる能力を持つティーンヒーローのミズ・マーベルことカマラ・カーンも、この入れ替わりに巻き込まれてしまいます。
何故なら、彼女が持っているバングルはダー・ベンが持つバングルの片割れで、ポータルを開く時に使うバングルのパワーに、カマラのバングルも共鳴してしまったのが原因らしい。なので、3人の誰かがパワーを使うと、他の誰かと入れ替わってしまうわけです。
そんなわけで、キャロル、モニカ、カマラの3人は協力して宇宙の危機を救うため奮闘するのだが――というのが本作のストーリー。
「ミズ・マーベル」って誰なのさ
ちなみにこのカマラ・カーンはドラマ「ミズ・マーベル」で登場したMCU初めてのムスリム系ティーンヒーロー。
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彼女はまだ高校生でアベンジャーズ、特にキャプテンマーベルの大ファン。「ミズ・マーベル」というヒーローネームも、キャプテン・マーベルから拝借しているんですね。
僕はこの「ミズ・マーベル」のドラマの大ファンで、演じるイマン・ヴェラーニも可愛いですし、アベンジャーズオタクというキャラ設定も自分たちに近いので一番共感しやすいヒーローです。
そんな彼女はある日、祖母が送ってきたバングルを身につけたことでスーパーパワーを持ってしまい、両親に内緒にしながらヒーロー活動を始めも、ある失敗から家族にそのことがバレてしまうんですね。
それから色々あって、彼女は自分のルーツを辿るため祖母が住むパキスタンへ向かうという物語で、アメリカに住むムスリムに人々の生活を描き、劇中にインドとパキスタンの確執なども入れ込む意欲作でしたが、ディズニー+のドラマ版ということで知名度としては正直イマイチなんですよね。
ドラマの壁を破るミズ・マーベルの魅力
本作の場合、メインヒーローの3人のうち2人が映画では初めましてのキャラということもあって、ドラマも観ている僕みたいなオタクはメッチャ楽しめたんですが、MCUは映画しか観ていないというライト層?の人は果たしてどうなのかな?と思いました。
一応、ドラマを観てない人でもモニカがなぜパワーを得たのか、カマラがどんなキャラクターなのかは説明されているので、本作だけ観ても物語は十分に分かると思いますが、特に本作は物語というよりキャラクターで魅せるタイプの作品でもあるので、その辺ちょっと心配だなって思ったり。
まぁ、そんな心配を吹き飛ばすくらい、本作ではカマラの魅力が発揮されてましたけどね。それは脚本もあるでしょうけど、演じるイマン・ヴェラーニ本人の愛嬌の部分も大きくて、彼女の持つ愛嬌が、孤高のヒーロー、キャプテン・マーベルというキャラクターや演じるブリー・ラーソン本人に感じるある種の可愛げのなさをカバーしているし、劇中でギクシャクしているモニカとキャロルを繋ぐという役割も、彼女のちょっとした表情や仕草でより自然に見えました。
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そう言う意味では、ミズ・マーベルことカマラ・カーンのMCU映画デビュー作として本作は大成功だったと思うし、もし本作を観てカマラが好きになった人は、ぜひドラマ版も見て欲しいって思いますねー。
こういうので良いんだよ感
そんな本作、よく分からない部分も沢山あって、そこの部分の説明が足りていないと思う人もいるかもしれません。
正直僕も、モニカの説明を聞いても何がどう大変なのかはイマイチ分かってないんですけど、恐らくはそれも本作を手掛けたニア・ダコスタ監督の計算のうちなのかなと思ったり。
細かいアレコレの理屈は分からないけど、ダー・ベンがヤバいことしようとしていて、それを3人が止めようとしているってのは何となく伝わりますしね。少なくとも本作に関してはそれで十分。
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それよりも、3人が入れ替わっちゃうドタバタの面白さだったり、カマラの可愛さだったり、ダンスや歌や大量の猫ちゃんなど、そういう楽しさを見せる方に監督は注力する一方で、悪役であるダー・ベンの心情や立場だったり、キャロルが初めて見せる弱さの部分、カマラのお母さんの母の愛などを、ちょっとしたシーンやセリフ、表情で見せることで本作に深みを与えていて、まさに「そうそう、映画ってこういうので良いんだよ」って思いましたねー。
まぁ、MCUに限らず、昨今の映画はどんどん時間が長くなって、2時間越えは当たり前。3時間越えの作品も珍しくない今日この頃ですが、本作の様にサクッと観れて面白い、そんな作品が増えてくるといいなーって思いましたよ。
興味のある方は是非!!