今日観た映画の感想

映画館やDVDで観た映画の感想をお届け

21世紀サメ映画の傑作! 「ロスト・バケーション」(2016)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、今年日本公開されたシチュエーション・スリラー、
『ロスト・バケーション』ですよー!
先に感想を書いちゃうと、

超面白かったです!(*゚∀゚)=3 ムハー!

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あらすじと概要

サーフィン中に負傷し満潮時には海に沈む岩場に取り残されたヒロインが、危険な人食いサメに狙われるパニックサスペンス。
サメの恐怖や、時間とともに上昇する海面という悪夢のような状況で繰り広げられる決死のサバイバルを、『ラン・オールナイト』などのジャウマ・コレット=セラ監督が緊張感たっぷりに活写する。周りに誰もいない海で絶体絶命の窮地に陥ったヒロインを、ファッションアイコンとしても注目を浴びているブレイク・ライヴリーが熱演。

ストーリー:休暇で秘境のビーチに来た医者のナンシー(ブレイク・ライヴリー)は、サーフィンを楽しんでいた最中に脚を負傷する。何とか近くの岩場にたどり着いたものの、ナンシーの存在に気が付いたサメが周囲を旋回していた。海岸までおよそ200メートルだが、その岩場が満潮で海面下に沈むまであと100分。危機的な状況に追い込まれたナンシーは……。(シネマトゥディより引用)

 

 

感想

本作は、公開当時から結構話題になってた映画です。
でも、タイミングが合わず劇場では観られなかったので、DVDを楽しみに待っていたんですねー。
決して大作という訳ではなく、どちらかといえば(多分)低予算作品ながら、サメ映画の傑作『JAWS/ジョーズ』から続くサメ映画の定石を覆す、
21世紀サメ映画の傑作でしたー!

サメ映画とは

若き日のスティーブン・スピルバーグが監督、1975年に公開され世界中で大ヒットした『JAWS/ジョーズ』は、その後続編、ジョーズのフォーマットを使った低予算作品が続々と作られるようになったサメ映画界の金字塔的作品。
近年ではCGの発達も手伝って、
アメリカの空母よりでかいメガシャークやメガシャークに対抗すべく人間が作り出したメカゴジラ的なメカシャーク
双頭のサメ、空飛ぶサメ、土の中でも泳げるサメ、サメゾンビなどなど、主に低予算&短期間で制作されたビデオ映画(Vシネ的な)がじゃんじゃん制作され、レンタルショップでも並ぶようになりました。

もちろん、それはそれで味わい深い作品なんですが、本作はそうした“トンデモサメ映画“とは一線を画した、本格サメ映画です。

登場人物はたったの7人。っていうかほぼブレイク・ライヴリーの一人舞台

本作で驚くのは、登場人物の少なさ。
ブレイク・ライヴリー演じる主人公のナンシー。

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ビーチまでナンシーを送ってくれるカルロスとその息子、ビーチでたまたま出会う二人の男、酔っ払い、ナンシーの妹と父親。(あと、ナンシーの友達はメールで登場、母親は回想シーンと写真で登場)

これにサメ一匹とかもめ一羽で、約90分の映画を作っちゃったんですね!
しかも映画の大半はナンシーの一人舞台なのです。

医学生のナンシーは、ガンで母親を亡くしたことで医療に絶望し、医学生を続ける気力を失っています。そんな彼女が亡き母の思い出のビーチでサーフィンをしてたら、運悪くサメに襲われてしまうんですね。
太ももを噛まれて大怪我を負ったナンシー。
しかもサーフボードは流され、荷物は砂浜に置いているので外部に助けを求める手段もなし。
何とか小さな岩礁の上にたどり着くも、満潮時には海に沈んでしまうという絶望的な状況の中で、ナンシーが知恵と経験を活かしてサヴァイブするという、ビーチ版『ゼログラビティー』的な映画です。

一切無駄のない脚本、演出

本作の上映時間はたった86分
2時間超の作品が主流な近年の映画としては、ビックリするくらい短い作品なんですが、ストーリーに一切の無駄がなく、映画の面白さがギュッと詰まっています。
また、ナンシーが医学生という設定が作品にバッチリ活かされてるし、ビーチから200メートル先にある満潮時には海に沈む岩礁の上という舞台だても物語を盛り上げ、ナンシーの行動の理由としても上手く機能してましたね。

巨大ホオジロザメに襲われ太ももに大きな傷を負いながらも、何とか小さな岩礁に逃げのびたナンシー。医学部の知識を活かし、身につけているピアスとペンダント、着ていたウェットスーツを使って応急処置します。その後、何度もトライ&エラーを繰り返しながら、助かる方法を模索します。

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舞台を限定し時間制限を設けて、数少ないアイテムを駆使して生き延びるというシチュエーションホラー(サスペンス)である本作の設定は、ある意味とてもゲーム的で今風な印象を受けました。
また、人の多い海水浴場ではなく殆ど人のいない秘密のビーチという設定や、たった200メートル先に砂浜が見えているのにサメがいるから逃げられないというもどかしさも、JAWS/ジョーズ』以降サメ映画の“セオリー“を覆す新しさがあると思いました。

さらに、彼女がほとんどの時間を過ごす岩礁の狭さは、(多分)彼女自身の心境ともリンクしていて、彼女が負った傷は母を亡くした彼女の心の傷ののメタファーでもあるんだと思います。

って、たった86分にどんだけ詰め込むんだっていうw
しかも、観客にそれらが全て(余計な説明は一切なしで)無理なく飲み込めるに、脚本やストーリー展開を練っているんだから恐れ入ります。

映像表現の新鮮さ

さらに、本作は映像的にも驚かせてくれます。
本作の前半部分ではナンシーのサーフィンシーンが描かれるんですが、大きな波をやり過ごす時って、海の中に潜るんですねー。これ、この映画で初めて知ったし、彼女がサーフボードごと波に潜って懐中から波を見上げる映像はとても新鮮でした。

本作では、こんな風に新鮮な映像表現が随所に散りばめられてます。
例えば、スカイプやメールで父妹や友人とやりとりするシーンでは、そのままスカイプやメールの映像が、ワイプ(バラエティーで映像を観てる人の表情を小窓のように映すアレ)のように、ナンシーの横に映し出したりするとか。

CGでなんでも表現できる昨今、あまり映画の映像に驚くことはないんですが本作の映像には結構驚かされましたねー。
特別目新しい技術を使ってるわけではないんでしょうが、目の付け所と見せ方のセンスがいいんでしょうね。

まぁ、クライマックスの展開や映像は、多少やりすぎ感がないでもないですけど、フィクション映画としてあれくらいは十分許容範囲……っていうか、むしろ個人的にはかなりアガりましたしねー!(*゚∀゚)=3

JAWS/ジョーズ』と並ぶとまでは言いませんが、例え小規模な作品でも脚本と演出次第で、ここまでの作品が出来るんだと驚いた傑作サメ映画でした!

興味のある方は是非!!!

 

英国版 龍三と七人の子分たち!? 「皆殺しの流儀」(英2014) 感想 (ネタバレあり)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、2014年に英国で公開された『皆殺しの流儀』ですよー!
ネットで調べてみたんですが、あまり情報がないので多分、日本では劇場公開されずにDVDスルーの作品なのかな?
今回は多分、ネタバレしても面白さにまったく影響がない作品だと思うので、ネタバレありで感想を書かせてもらいます。
なので、ネタバレはイヤンという方は先に本作を観てから、この感想を読んで頂けたら嬉しいです。

いいですね? 注意しましたよ?

 

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あらすじと概要

かつて伝説のギャングとして名を馳せた男たちが、仲間を殺した若いギャングたちに復讐する姿を描いたイギリス製クライムアクション。

ストーリー:かつてロンドンの暗黒街を仕切っていた兄弟チャーリーとリッチーは、引退後はそれぞれロンドンとスペインで穏やかな生活を送っていた。そんなある日、ロンドンで若者ギャングに襲われていた女性を助けようとしたチャーリーが、返り討ちにあって殺されてしまう。復讐を誓ったリッチーはスペインからロンドンに舞い戻り、昔の仲間たちと共にチャーリーを殺したギャングたちを1人ずつ追いつめていく。

キャストには往年のテレビドラマ「テンプラーの華麗な冒険」のイアン・オギルビー、「ドラゴン・タトゥーの女」のスティーブン・バーコフ、「ブレイブハート」のジェームズ・コスモらベテラン俳優が集結。(映画.comより引用)

 

 

感想

本作をざっくり説明すると、北野武監督の「龍三と七人の子分たち」から笑い成分を引いた映画だと思っていただければ、大体合ってると思います。(ストーリーも少し被ってるし)

引退した元ギャングが、我が物顔で街を荒らす若いチーマーギャングどもを昔取った杵柄でやっつけるという内容は、ブルース・ウィリス主演の「RED/レッド」あたりから始まった、「年寄り舐めんな映画」の系譜でもありますね。

じじいズが渋い!

本作の主演を務めるイアン・オギルビーを始めとした元ギャングのおじいちゃん達、顔はなんとなく見覚えがあるけど名前はよく知らない人が殆どでした。
が、このおじいちゃん達がみんな超渋くてカッコイイんですよねー。

物語的には、

街の愚連隊的な若い“ギャング“たちが、我が物顔で町を荒らしまくっている。


面白半分で女の子をレイプしようとするのを、主人公リッチの兄が発見。

止めに入るも集団リンチに遭って死亡。


スペインにいた主人公が兄の訃報を聞き帰国。

昔のギャング仲間と一緒に若造たちを皆殺し。

というシンプルな流れなんですが、実際の俳優陣も全員70歳オーバーなんですね。
でも、大ベテランだけあって貫禄もあるし、超渋くてカッコイイんですよー。
特に、主演のイアン・オギルビーは、甘いマスクで所作も優雅でスーツの着こなしもバッチリの伊達男。
これは、モテるわーって思いましたねーw

ストーリーは……。

ただ、じじいズが渋くてカッコイイだけに、ストーリーがとっ散らかってたのが何とも残念でした。
それでも前半は面白くなりそうな導入だったし、若いギャングたちの常軌を逸したクズっぷりも、じじいズとの対比になっててこの後の展開に期待が持てる感じだったんですが、面白かったのはじじいズがリッチーの復讐に復讐を始めるまで。

その後、新旧ギャング対決が始まると途端に展開が雑になっていくんですよねー。
そして、ドキドキハラハラもなく決着がついちゃう尻すぼみ感。

登場キャラクターの設定も上手く使いきれてなくて、物語の都合に合わせて登場するだけの浅い描写に見えてしまいます。
例えば、女性警部補なんか何のためにいるのかよく分からず、
レイプされかけた女の子が実は女性警部補の娘だった設定もそれほど意味がなく、
リッチーの弱点の強迫症? も別になくても不都合のない余分な設定だった気がします。

あと、自分たちの犯行動画を闇サイトにアップって……。
いや、チーマーギャングたちに今時の若者感を出したいという意図は分かるんですよ?
でも、じじいズに発見される程度のサイト(厳密にはじじいズの知り合いの甥っ子が発見)なら、とっくに警察に動画が見つかって逮捕されちゃうんじゃないかなーなんて。

そしてチンピラを捕まえてボスの居場所を吐かせるための拷問シーン。
拷問道具を見せながら、言葉でじっくり脅しをかけていくのは、さすが本物といった感じで良かったんですが、如何せん若造どもの威勢が良すぎ。

そこは、集団だと威勢がいいけど捕まった途端に泣き叫んで許しを請わないと! 
拷問自体も、ワンカットでもいいから見てるこっちが「痛そう!」って思えるカットを入れてくれれば、余裕で怖いことをするじじいズに対して「やっぱり本物は違う」っていうチンピラ軍団との対比がハッキリしたのになーと思いました。

クライマックスの病院での決闘に至っては、ご都合展開のオンパレードで、決着のつき方もまったくカタルシスが感じられなかったのが本当に残念。

アクションシーンがイマイチなのは、役者陣の高齢化にも原因の一端はありそうですが、そこは長年の経験を活かしてカバーみたいな演出の工夫が欲しかったです。
やり方次第でいくらでも面白くなりそうな設定だっただけに、もったいないって思いました。

とはいえ95分と短い作品だし、文句書きまくりましたが、観ている間は楽しめたし、嫌いではないんですけどね。

興味のある方は是非!!!

 

個人的にオススメしたい2015年公開の映画20選

ぷらすです。

いよいよ今年も終わりですね。
やはり映画レビューのブログを書く者の嗜みとして、一応やっておいた方がいいのかなーと、今年公開された映画の中からベスト10を選ぶという企画を考えて今書いてるんですが、まだこの後に「ローグワン」も控えてるし、DVD化された映画でまだ観てない作品もあるんですよね。

というわけで、まずは昨年日本公開された作品の中から面白かった20本を選出して、ご紹介していこうと思いますよー!(去年はやり忘れてたので)

ちなみに、ランキング形式ではなく、ズラズラっとリンクを張って、その下に一言感想を書いていく感じにしたいと思いまーす(*´∀`*)ノ

 

www.youtube.com

 

「マッドマックス~怒りのデス・ロード」

orera.hatenablog.com

間違いなく映画史に残る大傑作です!
まだ観ていない人は何も言わずに、今すぐレンタルショップへGO!
V8!V8!V8!V8!

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スター・ウォーズ/フォースの覚醒」

aozprapurasu.hatenablog.com

昨年末、ついに公開されたスターウォーズシリーズ最新作!
EP6ジェダイの帰還(復讐)』(1983)から、30年後の世界を描いていますよー!
スターウォーズって一杯あって何から観ればいいか分からない」という人は、この作品から観れば大丈夫。で、面白かったらEP4~6を観てもらえればいいと思います。
EP1~3はダースベイダー誕生までの物語なので、上記の作品を観て面白かったら是非。
ちなみにこれから公開の「ローグワン」は、EP4の前日譚で、いわばスピンオフ作品ですよ。(*´∀`*)

 

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「007 スペクター」

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ダニエル・クレイヴ版007の集大成的作品。
アバン(OP前の小エピソード)のメキシコ死者の日の祭りのシーンだけで5億点!
本作から観ても楽しめると思いますが、余裕があれば「カジノ・ロワイヤル」(2006)・「慰めの報酬」(2009)・「スカイフォール」(2012)、そして本作と順番に観るのがオススメ!

 

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「駆込み女と駆け出し男」

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小説家、劇作家、放送作家として活躍する井上ひさしの小説『東慶寺花だより』を原案とした時代劇。
スピーディーでスリリングな展開。主演の大泉洋が乗り込んできたヤクザ者相手に超高速のセリフ回しで啖呵を切るシーンや、ほかの役者さんたちとのセリフの応酬は、まるで舞台劇のようです。
時代劇と聞いて、尻込みしている人に是非オススメしたい作品!

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「はじまりのうた」

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「やっぱ音楽っていいよねー!!」って思える作品。
傷心の女性シンガーソングライターと音楽レーベルをクビになってしまった有名プロデューサーが、ニューヨークを舞台に手持ちの機材・パソコンのソフトと持って、仲間のミュージシャンたちとアルバムを作りあげていく様子は、観ているだけでハッピーな気持ちになれます。
落ち込んでいる時に観たら元気出ちゃうかも!

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百日紅 〜Miss HOKUSAI〜

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クレヨンしんちゃんシリーズでも名作と名高い『嵐を呼ぶモーレツオトナ帝国の逆襲』や、映画監督木下恵介 を描いた実写映画『はじまりのみち』など、アニメ・実写双方で高い評価を受けている原恵一監督作品。
杉浦日向子の同名漫画の長編アニメ映画で、葛飾北斎の娘 お栄を主人公に浮世絵を通して江戸の風俗や情景を描いた傑作です!

 

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アントマン

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アメコミ作品の実写化映画。
その名の通りアリンコサイズのスーパーヒーローが巨大な悪をやつける、痛快アクション映画ですよ!
「アイアンマン」や「アベンジャーズ」系列の作品ですが、本作は独立した作品なので、予備知識は一切いりません。
クライムムービー的要素もあり、笑いもありの楽しい作品です!

 

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「リトルフォレスト夏・秋 / 冬・春」

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厳密に言えば「秋・夏」編は2014年作品なのですが、ふた続きの作品なので前後編合わせてご紹介。
あまちゃん」でブレイクした橋本愛演じる主人公の、田舎での一年間の暮らしを描いた作品です。(原作は五十嵐大介の同名漫画
食を通して、「生きる」ことを描き出しています。
観ているとお腹がすいちゃうので、夜中は観ないほうがいいかもw

 

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キングスマン

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イギリスのスーパースパイが、世界征服を企むIT長者と戦うアクション映画。
スパイ映画が豊作だった2015年の中でも、個人的にはイチオシの作品ですよー!
とにかくコリン・ファースがカッコイイ!
そしてクライマックスのあるシーンは、超悪趣味だけど超スカッとします。
やっぱ、スパイは秘密道具使わないとねー。

 

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プリデスティネーション

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タイムパラドックスを描いた正統派SFサスペンス作品。
かなり入り組んだ内容なので、一回観ただけじゃ分からない部分もあるかも。
観終わったあとに、二回三回と観返して確かめたくなる作品ですよー!
主演のイーサン・ハントがいいんですよねー!

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「野火」

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デビュー作の『鉄男』以降、観客に強烈なインパクトを与える作品で海外有名監督にもファンの多い塚本晋也監督が、手弁当で作り上げた戦争映画。
原作は大野昌平の同名小説で、太平洋戦争末期、希望の見えないフィリピン戦線での地獄のような“戦争“での究極的な飢えと孤独、狂気と絶望を、主人公の田村一等兵塚本晋也の視点で描きます。
かなりしんどい映画ではありますが、日本人として一度は見ておくべき映画じゃないかなーなんて思いますねー。

 

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「ファイナルガールズ 惨劇のシナリオ」

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交通事故で愛する母を失った娘が、母の代表作である「スラッシャーホラー」の中に入り込んでしまう映画です。
若き母親を助けようと、スラッシャーホラーあるあるを逆手にとって奮闘する主人公とその仲間たちの姿に感動。
あ、でも笑えるコメディー映画なので、ご安心を。

 

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クリード チャンプを継ぐ男

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ご存知ロッキーシリーズのスピンオフ作品。
ロッキーのライバルにして盟友だったアポロの息子が、ロッキーにボクシングを師事する。『ロッキー』から次世代の『クリード』へとバトンを受け継いでいく物語。

最初は企画を聞いたファンの誰もが「おいおいスタローンマジか!」と落胆した本作でしたが、蓋を開けてみればサイコーの映画でした!
本作を企画、監督を務めたのは本作が長編2作目の新鋭ライアン・クーグラー。
ロッキーファンの人には是非観てほしい作品です!

 

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バクマン。

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週刊少年ジャンプのヒットメーカー、大場つぐみ小畑健コンビの同名大ヒット漫画を実写化。監督は『モテキ』の大根仁
アニメ化もされたあの大ヒット漫画を、実写作品として見事に表現しいてました。
原作の流れを抑えつつも、グングン進んでいくストーリーのグルーブ感は観ていて快感です!
CGやプロジェクションマッピングを使った映像も素晴らしい!

 

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ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」

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空飛ぶ飛行機のドアに掴まったり、カーアクションやバイクでのチェイスの多くも自身で演じちゃったり……。

トムよ、お前は何処に向かっているんだ! 
思わず観客全員がツッコミを入れずにいられないアクションの釣瓶打ち。
まさに、トム・クルーズの役者魂が炸裂しています。
一応シリーズものではありますが、ストーリー自体はそれほどガッツリ繋がっているわけではないので、イーサン・ハントというスーパースパイが活躍する映画って事さえ知ってれば、本作から観始めても十分楽しめますよー!

 

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ヒックとドラゴン2」

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2010年に公開された「ヒックとドラゴン」の続編です。
さすがドリームワークス作品だけあって、実写と見まごうばかりにリアルなCG映像や、劇中登場する細かいギミックのディテールなど、前作を超える傑作となっています。
本作は是非、二本続けて観て欲しい作品ですねー!
絶対楽しめると思いますよー!

 

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海街diary

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吉田秋生原作の同名マンガを『そして父になる』の是枝裕和監督が実写映画化。
鎌倉に暮らす三姉妹に、突然家を捨てた父の訃報が舞い込み、葬式会場にいた母違いの妹と同居する事になるというストーリー。
決して大きな出来事は起こりませんが、日常の小さなエピソードを丁寧に積み重ねていく是枝監督の手腕が光ります。
あと、末妹役の広瀬すずが超カワイイです。

 

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「ゾンビーバー」

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ゾンビがビーバーになって人を襲うというバカみたいな作品で、決して万人にオススメ出来る作品ではないんですが……でも個人的に大好きなのです。
なにより、ゾンビのビーバー=ゾンビーバーっていう夜中2時のバカ話みたいなタイトルを採用して、物語に仕立て上げたハートの強さに喝采を送りたい!
B級映画を愛してやまない好事家の人にはオススメですよー!

 

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ワイルド・スピード SKY MISSION

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2001年から続く『ワイルドスピード』シリーズ最新作にして最高傑作。
また、本作撮影中に交通事故で急忌したブライアン・オコナー役 ポール・ウォーカーの遺作でもあります。
明らかに色々やりすぎだし、シリーズを重ねるごとにキャラクターのスゴさがインフレ起こして映画としては破綻してるんです。
が、ワイルド・スピード」としては100点満点

ポール・ウォーカーに捧げるラストシーンには泣かされました。

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ジョン・ウィック

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正直、映画としての出来はイマイチだし、ストーリー的にも納得出来ない部分は多々ある作品です。
、殺し屋専用ホテルや殺し屋専用通貨など、上手い人が手がければ面白くなりそうな要素が満載なんですよねー!
もしかしたら今後(続編が当たって)キアヌ・リーブスの新たな代表作になるかもしれない予感がするので、その予習の意味も込めて是非チェックして欲しい作品です!

 

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というわけで、昨年公開された映画の中から、僕が選んだ20本でしたー。
読んで下さった方的には「なぜあの作品がないのか」と思われるかもですが、あくまで僕が個人的に好きだった作品なので、ご勘弁を。(〃ω〃)>
正直僕も「ゾンビーバー」はないなーって思ってますw

年末年始の長いお休みに「何か映画でも~」と思われた時、このブログが何かの参考になれば嬉しい限りですよー。

ではではー(*´∀`*)ノシ

ジェームズ・ワン監督の真骨頂! 「死霊館 エンフィールド事件」(2016) 感想

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、ジェームズ・ワン監督のホラー映画『死霊館 エンフィールド事件』ですよー!
著名な心霊研究家ウォーレン夫妻を主人公にした大ヒットホラー『死霊館』の続編でです。前作は僕も大好きだったので、本作もTSUTAYAで見つけてすぐにレンタルしてきましたー!

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あらすじと概要

著名な心霊研究家ウォーレン夫妻の実体験に基づく大ヒットホラー『死霊館』の続編。史上最長のポルターガイスト現象とされるエンフィールド事件を題材に、人体浮遊など説明のつかない現象に悩まされる一家を救うため、ウォーレン夫妻が調査に乗り出す。前作に続きジェームズ・ワン監督と、夫妻役のパトリック・ウィルソンヴェラ・ファーミガがタッグを組む。共演には、『A.I.』などのフランシス・オコナー、『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』などのマディソン・ウルフらが名を連ねる。

ストーリー:ロンドン北部に位置するエンフィールドで、4人の子供とシングルマザーの家族は、正体不明の音やひとりでに動く家具が襲ってくるなど説明のつかない数々の現象に悩まされていた。助けを求められた心霊研究家のウォーレン夫妻(パトリック・ウィルソンヴェラ・ファーミガ)は、一家を苦しめる恐怖の元凶を探るため彼らの家に向かう。幾多の事件を解決に導いた夫妻ですら、その家の邪悪な闇に危機感を抱き……。(シネマトゥディより引用)

 

感想

映画「ソウ」一躍人気監督の仲間入りを果たしニューホラームービーの旗手となったジェームズ・ワン監督。その後ホラーだけでなく「ワイルドスピードSKY MISSON」などアクション映画でもその才能を認められ、今やハリウッドでも有数の人気監督です。

本作は、そんな彼が2013年に監督した正統派ホラー映画「死霊館」の続編。
怖さも面白さも、前作からさらにスケールアップしていましたよー!(*゚∀゚)=3ハァハァ

エンフィールド事件とは?

本作で描かれるエンフィールド事件とは、イギリス北部のエンフィールドで、1977年から2年以上も続いた史上最長のポルターガイスト事件。
当時、多くの人々の注目を集めたこの事件は、研究者やマスコミ、カメラマンなどによって撮影・録音された数多くの資料が残っている事でも知られているようです。

この事件では、本シリーズ主人公のモデルとなっているウォーレン夫妻も調査に訪れていて、本作はこの事件の膨大な資料と、ウォーレン夫妻や被害者への取材を元に作られた物語です。

ホラー映画を“再定義“したジェームズ・ワンとスタッフの職人技

ジェームズ・ワン監督はインタビューで『死霊館』シリーズで目指したのは「メジャーのホラーに敬意を取り戻す事だった」と語っています。
「『エクソシスト』のような名作には、職人技と芸術性がある」とも。

本作はイギリスが舞台ですが、撮影はハリウッドのスタジオに当時を再現した公営住宅のセットを作り、極力CGに頼らずにカメラワークと陰影のコントラストを強調した映像で、家に流れる不穏な空気を再現。
少女が悪霊に憑依される物語ということもあって、僕は74年の「エクソシスト」を初めて観たときに感じた恐怖の感覚を思い出しましたねー。

ただ、名作ホラーを再現するだけでなく、そこにジェームズ・ワン監督独自のセンスや物語の構成を入れ込んだ、いわば21世紀のニューメジャーホラーを確立していると思います。

特に長回しを多用することで、観客に登場人物の恐怖を追体験させ登場人物に共感を呼ぶ演出は、さすがジェームズ・ワンだなーと。(見た目はチャラいあんちゃんなんですけどねーw

心霊版Xファイル!?

本シリーズの主人公は米国の心霊研究家ウォーレン夫妻。

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夫のエドは、カトリック協会が唯一公認した悪魔研究家であり、妻のロレインは透視能力(霊視能力?)を持っています。
エクソシスト」を始めとした他の“お祓い映画“と違うのは、二人はあくまでカトリックの依頼を受けて事件を調査するのが仕事ということなんですね。
彼らが調査し、事件が本当に心霊的なものと判断すると、協会からエクソシストが派遣されるという仕組みのようです。

今のところ本シリーズはスピンオフを入れて3作制作されてますが、二人の役割や物語の構造は「X-ファイル」のモルダーとスカリーに近いような気がします。

つまり、ウォーレン夫妻はその能力で事件を解決する超人ではなく、基本的には当事者でもあり、怪現象を目撃、事件の背景を探る探偵役でもあります。
まぁ、物語の中では結局二人が事件を解決しちゃうんですけどねーw

実話ベースという怖さ

本作シリーズはすべて、実在するウォーレン夫妻が経験した、実際に起こった心霊事件を元にした物語です。
この「実話を元に~」という要素が、観客と物語のブリッジとなって、劇中の怪現象に一層のリアリティーをもたらし、登場人物への共感を増幅させていると僕は思うんですよね。

本作で言えば、事件の被害者は4人姉弟の子供を持つ貧しいシングルマザーであり、住まいは街の真ん中にある古びた公営住宅

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貧しいながら親子5人で過ごす普通の家族が、突如怪事件に襲われ、衆目に晒されることで疲弊していく姿や、彼女らを助けるために悪霊と対峙するウォーレン夫妻の過去を重ね合わせることで、観ているこっちは物語に没入して、より深い共感や恐怖を追体験しつつ、彼らを応援したくなっちゃうんですよねー。

もちろん、バカな学生が殺人鬼に追い回されるようなスラッシャーホラーも個人的には大好物ですが、怪現象と対峙することで深まっていく人間ドラマをしっかり観せてくれる本作はホラー映画の歴史の中でも数少ない大傑作だと思いましたよー!

興味のある方は是非!!!

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デンマーク発のウエスタンノアール「悪党に粛清を」(2015)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、デンマーク発の西部劇『悪党に粛清を』ですよー!
どこかとても懐かしい雰囲気がする、西部劇らしい西部劇でしたねー。

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あらすじと概要

『偽りなき者』などのデンマークを代表する国際派スター、マッツ・ミケルセンが主演を務め、19世紀アメリカを舞台に描かれる怒とうの西部劇。はるばる海を渡りやって来た妻子と7年ぶりに再会した男が、妻子の命を虫けらのように奪ったならず者を殺害したために起こる復讐(ふくしゅう)の連鎖に肉迫する。敵方に属する沈黙のヒロインを『ダーク・シャドウ』などのエヴァ・グリーンが好演。荒くれ者たちを相手に、愛と正義のために銃を取る主人公の男気に脱帽。

ストーリー:1864年、ジョン(マッツ・ミケルセン)と兄のピーター(ミカエル・パーシュブラント)は、祖国デンマークで兵士として勇敢に戦った。戦争に嫌悪感を抱いた彼らは新天地を求めアメリカ西部に移住し、ジョンは1871年にようやく妻と息子をアメリカに呼び寄せる。だが、駅での再会の喜びもつかの間、親子3人は帰りの駅馬車でならず者と同乗することになり……。(シネマトゥディより引用)

 

 

感想

本作は、TSUTAYAでレンタルが始まった時から密かに気になってはいたんですが、他の作品を優先して観ているうちに、いつの間にか旧作になってしまってましたー。

作品を観たあと、ネットでチェックしてて知ったんですが、この作品デンマーク制作なんですね。北欧の国デンマークのスタッフと俳優が南アフリカでロケをして作り上げた正統派西部劇……日本で言えば千葉県にある東京ドイツ村みたいな?(違
ちなみに監督は西部劇大好きで、作品内でたくさんのオマージュを入れてるらしいですよー。

復讐が復讐を呼ぶストーリー

本作の主人公、ジョンは1864年のデンマーク戦争で敗北した元兵士で、兄と共に新天地を求めアメリカに渡って働き、7年後やっと奥さんと息子を呼び寄せる事ができたんですね。
一緒にマイホームに帰ろうと駅馬車に乗る三人でしたが、相乗りしてきたのが刑務所から出所してきたばかりの男2人。
この時点でイヤンな予感しかしないんですが、案の定、男達に奥さんと子供を殺されたジョンは、即効で二人や駅馬車の従者まで皆殺しに。
その後、家財土地を売って町を出ようとするんですが、ジョンが殺した男は町を牛耳る悪党・デラルー大佐(ジェフェリー・モーガン)の弟だったからさぁ大変。
という物語です。

復讐劇なので全体的に暗いトーンの映画なんですが、今時の西部劇にしては珍しく、流血などの描写はかなり抑え目。
ストーリーもならず者に愛する家族を殺された主人公が復讐するという、よく言えば王道、悪く言えばどこかで見たような物語だったし、登場キャラも、ならず者に虐げられる町の住人や、辛い過去を持ち、ならず者のボスに囲われている女など、いかにも昔の西部劇らしい設定だなーと。

ただ、アクションなど要所要所見せ場もあるし、新しさはないけど本当に西部劇が好きっていう感じが伝わって来る作品でしたねー。

もうちょっとキャラクターが描き込み不足だった気も……

ただ、個人的にはもうちょっと盛り上がりが欲しかったような気もするんですよね。
冒頭の駅馬車での悪党とのやりとりや、クライマックスのシーンなんかは良かったんですが、主人公ジョンと兄貴が元デンマークの兵士だったという設定が、もう一つ上手く活かされてない気がするし、デラルー大佐の弟(ジョンに殺された)の死後、デラルーに囲われることになったマデリン(エバ・グリーン)も、なんだかちょっと物足りない感じでした。(演じてるのがいかにも勝気そうなエバ・グリーンだからってのもあるかも?)

ジョンの兄や、保安官、町長、町人などのキャラクターも含めて、全体的にキャラクターが平面的というか、描き込みが足りない=ストーリーが物足りないに繋がってる感じがしましたねー。

冒頭でジョンの兄貴が町に残って(家族水入らずにしてやろうという計らい?)、最初に乗り合わせた夫婦の代わりに強引にデラルーの弟たちが乗り込んできた時は、絶対兄貴もグルになってジョンをハメようとしてるって思いましたもんw

(どんでん返しのシーンは別にして)ちょっと一言セリフや動きや表情を足して、キャラクターの特徴や立ち位置をハッキリさせる工夫があれば、クライマックスの攻防のカタルシスがよりアップしたんじゃないかなー? なんて思ったりしました。

役者陣は良かった

とはいえ、本作に出演する役者陣は良かったですねー。
主人公ジョンを演じるマッツ・ミケルセンは『007カジノ・ロワイヤル』の悪役で、恐ろしい拷問でボンドのタマを潰そうとした

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僕的には何となく悪役のイメージが強いんですが、本作のような陰性のストーリーの主人公にはバッチリハマってる気がしました。

ネイティブアメリカンに舌を切られた上、助けてくれた男はアレだわ、その兄貴には囲われるわと散々な目に遭うヒロイン? マデリン役のエバ・グリーン。

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今回は一言もセリフがないという難しい役柄を見事に演じていたように思いました。

あと、ラスボスのデラルー大佐を演じたジェフェリー・モーガンも、いい感じにゲスい男を好演してましたねー。

 

色々文句も書いてしまいましたが、決して面白くないわけではなくて、一言で言うと惜しい作品って感じでしたし、近年のど派手なウエスタンアクションを期待すると肩透かしを食らうかもですが、個人的には嫌いじゃない作品でした。

興味のある方は是非!

 

『世界よこれが日本だ』の看板に偽りなし! 「アイアムアヒーロー」(2016) 感想

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、花沢健吾の人気同名コミックの実写化作品
アイアムアヒーロー』ですよー!

まさにメイド・イン・ジャパンのゾンビムービーでした!(;゚∀゚)=3ハァハァ
もう、先に書いちゃいますが、本作を一言で言うなら

サイコーFooo! (◎∇◎)ノ

でしたよーー!!

というわけで、まだまだレンタルショップでは新作扱いなので出来るだけネタバレは避けますが、これから観る予定のある方はまず映画を見て、それからこの感想を読んでくださいねー!

いいですね? 注意しましたよ?

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あらすじと概要

ボーイズ・オン・ザ・ラン」などの花沢健吾の人気コミックを実写化したパニックホラー。突如として広まった原因不明の感染によって大パニックが引き起こされる状況で、決死のサバイバルに挑む者たちの姿を映す。
メガホンを取るのは、『GANTZ』シリーズなどの佐藤信介。『青天の霹靂』などの大泉洋、『女子ーズ』などの有村架純、『モテキ』などの長澤まさみら実力派が出演。スリルと恐怖が次々と押し寄せる展開はもちろん、鮮烈なビジュアルも見もの。

ストーリー:漫画家アシスタントとしてパッとしない日々を送る、35歳の鈴木英雄(大泉洋)。
そんな彼の恋人が、人間を凶暴に変貌させるウイルスに感染して襲い掛かってくる。
慌てて趣味の射撃で所持する散弾銃を手に外に飛び出す英雄だが、街はZQNと呼ばれる感染者であふれていた。
出会った女子高生・早狩比呂美(有村架純)と逃げるが、彼女は歯のない赤ん坊のZQNにかまれて半分ZQN半分人間という状態に。比呂美を連れてショッピングモールに逃げ込んだ英雄は、そこで藪(長澤まさみ)という勝気な看護師と顔を合わせる。(シネマトゥディより引用)

 

 

感想

日本で作られた「ゾンビもの」は本作が初めてというわけではなく、今までにも小説、マンガ、アニメ、ゲーム、そして実写映画でも多数作られています。
ただ、そんな作品群の中でも僕の知る限り本作が一番面白かったですねー。
ジャパニーズホラーの流れを汲んだ、生理的な恐怖感を感じるZQN(ゾキュン=ゾンビ)の造形や動きは、本場アメリカのゾンビよりも怖いんじゃないかと思いました。

その上で、いわゆるゾンビ映画の“お約束“もしっかり踏まえているあたり、ゾンビ映画好きとしては「分かってらっしゃる!」と唸らずにいられませんでしたよー!
(僕は原作未読なので原作からそうなのか、オリジナル要素なのかは分からないんですけども)

驚きのグロさ!

ゾンビ映画はやはり、スラッシャーホラーなので基本グロシーンは必須です。
ただ、本作のソレは僕が今まで観た全てのゾンビ映画の中でもかなり上位に入るグロさ。
邦画としては、かなりビックバジェットの本作で、これでR-15指定!? と思うくらいの振り切ったグロさと怖さを真正面から観せてくれるとは思わなかったので正直ビックリしましたし、東宝の本気を感じました。

もちろんグロければいいって訳ではないんですが、“スラッシャーホラー“である以上、観客が“怖い“事が重要だし、もしここで中途半端なぬるい表現に逃げたり、ゾンビ映画を茶化すような作り方をしてしまっていたら、目も当てられない悲惨な映画になっていたと思うんですよね。
多少の笑いはスパイスとしてアリだけど、量の加減を間違えるとスパイスの味しかしませんしね。

特に冒頭、主人公 英雄の彼女がZQNになって襲ってくるシーンの動きはジャパニーズホラー独特の不穏さと十分なタメが効いてたし、ZQNになった顔の造形や動きも、もう生理的に受け付けない感じで、超怖いんですよねー。そして、逃げ出した英雄が職場に戻ると同僚がZQNになっているシークエンスも、ドランクドラゴンの塚地演じる先輩がGOOD! でしたー。

で、そこから英雄が表に逃げだすと東京が大変な事に~、という流れも強引なところが一つもなくて素晴らしかったです。
ファーストコンタクトとなる二つのシーンをじっくり描き、さらに要所要所でゾンビのアップが差し込まれることで、大量のゾンビに追われる時の恐怖がよりアップしていくんですよね。

そして、この序盤のシーンで、作品世界のルールが全て語り終わってる手際のスマートさも上手いなーと思いました。

ゾンビ映画の“お約束“もしっかり入れ込むニクい演出

で、少し話は前後するんですが、彼女のZQN化(ファーストコンタクト)までに、主人公の日常の中にジワジワとゾンビ(ZQN)が侵食している様子が差し込まれているのも、ゾンビ映画ファンなら思わずニヤリとしてしまうニクい演出です。
そんな風に、本作ではゾンビ映画の“お約束“が、そこかしこにしっかり入ってるんですよね。例えば、

・生き残こりが近親者のゾンビに襲われる。
・そこに行けば助かるという『希望の地』が提示される。(それが主人公たちの行動原理になる)
・生き残りのコミュニティーのディストピア化。
・決戦はショッピングモール。(本作ではアウトレットモール?)
ゾンビより人間のほうが怖い
などなど。

本作ではこういうゾンビ映画定番の展開を、(日本のお国柄に馴染むように上手くアレンジを加えつつ)上手く使っているなーと思いました。

邦画ならではのゾンビ演出

主人公の英雄は、散弾銃を持っていながらも中々使おうとしません。
これがアメリカ映画だったら、銃を手にした瞬間にゾンビをバンバン撃ち殺しそうなものですが、銃が身近ではない日本では、例え持っていたとしても、気軽にバンバン撃っちゃうと途端にリアリティーが無くなってしまいます。

それは作品内のキャラクターでも同じで、ゾンビに襲われるという非日常より、銃で撃ち殺すという行為の方が英雄にとってはずっとリアリティーがないんですね。
そんな英雄と観客のリアリティーが共有されているからこそ、観ているこっちも英雄に感情移入してしまうし、クライマックスのカタルシスに繋がっていて、あれだけ壮絶なクライマックスでも観ているこっちがドン引かない(人によるとは思いますが)で、むしろガン上がりするのは、そこまで出てきた感情移入の仕掛けや一つ一つの丁寧な前フリが、しっかり効いてるからなんですよね。

主役の大泉洋

そんな主人公 英雄を演じるのは、今や人気俳優として大活躍中の大泉洋
正直、本作の成功は主演が彼だったからというのがかなり大きいような気がします。

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なんとなくは原作での英雄のキャラクターも知ってたので、最初は、果たして大泉くんで大丈夫なのか? と思いながら観ていたんですが、物語が進むにつれ、僕は彼を大泉洋ではなく“鈴木英雄“として観ていましたよ。
やっぱ、大泉くんは芝居が上手いんだなーって思いましたねー。

あと、逃げる途中で英雄が出会うJK役の有村架純も超可愛かったです!
こんな子相手なら、僕でも「俺が君を守る!」って言っちゃいますよー!(;゚∀゚)=3ハァハァ

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家族になる物語

ここは少しネタバレになりますが、本作で描かれている三人、大泉洋演じる鈴木英雄、有村架純演じる早狩比呂美、長澤まさみ演じる小田つぐみは、それぞれが傷や孤独を抱えています。(早狩比呂美と小田つぐみは、セリフで言わせたり、過去を匂わせる程度ですが)
本作は、そんな彼らがZQN騒動で出会い、共に死線を越える事で成長して(擬似的な)家族になる物語でもあります。
ラストシーンの車中での短い会話こそが、本作で一番の肝であることは間違いなく、それまでの全てのエピソードがこのラストシーン一点に集約されているんだと、個人的に感じました。

敢えて言うなら中盤に若干のダレ場はあるものの、本作は、ただエキセントリックなだけのモノマネではない“メイド・イン・ジャパンのゾンビ映画“として、胸を張って世界に誇れる作品だと思いましたよー!!

興味のある方は是非!!!

 

サクッとライトなヴァンパイア映画「フライトナイト/恐怖の夜」(2012) 感想

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、トム・ホランド監督・脚本の1985年作品「フライトナイト」のリメイク作品、『フライトナイト/恐怖の夜』ですよー!

詳しくは本文で書きますけど、実はちょっとショッキングな事件がありましたーw

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あらすじと概要

フォーン・ブース』のコリン・ファレルがヴァンパイアを演じ、トム・ホランド監督の『フライトナイト』をリメイクしたホラー映画。どこにでもいる平凡な高校生とヴァンパイアの壮絶な戦いを描く。無謀な戦いに挑む主人公を、『ターミネーター4』のアントン・イェルチンが熱演し、その母親を『リトル・ミス・サンシャイン』のトニ・コレットが好演する。ド迫力の戦闘シーンと共に、女性をとりこにするヴァンパイアの魅力も堪能したい。

ストーリー:高校生のチャーリー(アントン・イェルチン)は、母親(トニ・コレット)とラスベガス郊外の街で平和に暮らしていた。ところがある日、彼らの家の隣にジェリー(コリン・ファレル)が引っ越してきてから、失踪(しっそう)者の数が増え始める。チャーリーの友人エド(クリストファー・ミンツ=プラッセ)は、ジェリーがヴァンパイアだと主張し……。

 

感想

先日、ネットで聞いたラジオで『フライトナイト』(オリジナル)が紹介されてて、面白そうだったのでTSUTAYAからレンタルしてきたんですね。
リメイク版もあるということで、ちゃんと、パッケージも間違えないように確認して。
で、観ながら「ほほう! 1985年作品にしては随分映像が凄いことになってるなー!」って思ったら……

2012年のリメイク版の方じゃないですか!

ちょっと、どうなってるんですかTSUTAYAさん!

いや、まぁ、中身をちゃんと確認してなかった僕も悪いんですけどね。(´・ω・`)

というわけで、僕の「フライトナイト」初体験はリメイク版になってしまいました。
このリメイク版、感想を一言で言うなら、

「サラッとライトなヴァンパイア映画」

でしたねー。

物語がビックリするくらいサクサク進むのはいいんですけど、その分何ていうか、かなり強引だったり飲み込みづらい展開も多いなーと。

ざっくりストーリー解説

ラスベガスに住む高校生男子チャーリーが主人公。
彼は超美人の彼女が出来まして、それに伴って今まで患っていた中二病を卒業。
ついでに中二病の友達も捨て、イケてるグループにクラスチェンジっていう、非常にいけ好かないヤツです。

そんな彼の元友エドから「もう一人の友人とその家族が消えた。原因は吸血鬼に違いないから、一緒に調査しよう!」なんて言われるんですが、中二病を卒業した主人公チャーリーはまったく信じないんですね。

ところがエドの言った事は本当で、その吸血鬼ジェリーがお隣に引っ越してきたからさぁ大変。という物語。

多分、基本的なストーリーはオリジナルと同じなんじゃないかなーと思います。
青春ストーリー+ヴァンパイアモノって感じですねー。

スピーディーだけど強引さが目に付く展開

本作の制作はスピルバーグ率いるドリームワークスですから、映像的にはとてもよく出来ていて、4年前の映画ながら古さを感じる事はありませんでした。どうやら3D映画だったらしく、言われてみればそれらしい映像の作り方だなーなんて思いましたねー。
物語も非常にスピーディーな展開でサクサク進むので、観ていて退屈はしないんじゃないかなと。

ただ、その分ジワジワ追い詰められるような怖さはなくて、どちらかといえばコメディー要素の方が強い感じがしました。
あと、全体的に強引さが目に付くというか、一番気になったのは、
・主人公の言い分(お隣さんが吸血鬼)を母親と恋人が大したロジックもなく信じる。(しかも吸血鬼が自ら正体を明かして主人公の言い分をわざわざ証明する)
・吸血鬼の行動が大胆すぎる。(っていうか家爆破とか吸血鬼とか関係なく警察が出動する大事件)
・主人公の協力者ピーター(ラスベガスの奇術師でヴァンパイアの専門家?)とバンパイアの因縁が唐突に明かされる。
・アクションシーンでの人物配置が分かりにくい。
・エドを含め数人は、死に損じゃね?

などなど。

あと、全体的に“説明のための説明セリフ“も多くて、その辺あんまり上手くないなーなんて思ったり。オリジナルではあったらしい、吸血鬼の能力『魅了』を絡めた展開がないのも残念ポイントでした。

あと、主人公に感情移入出来ない問題もありますねー。
超美人で性格もいい彼女がいて、百歩譲ってオタク卒業はいいけど主人公チャーリーが親友エドを邪魔者扱いしたせいで、彼は吸血鬼になっちゃうわけですしね。
映画中盤のエドとチャーリーの対決では、僕は思わずエドを応援しちゃいましたよ。
リア充に負けるなエド!咬め! 咬んでやれ! ってw

吸血鬼役のコリン・ファレル甘こってり顔は、今時のアメリカに住む吸血鬼らしい説得力があったし、主人公チャーリーの恋人役イモージェン・プーツは可愛かったです。
本作は1時間46分ありますけど、そんなに長くは感じなかったですよ。(*´∀`*)

興味のある方は是非!